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ウルトラマンの体ってどうなってるの? 子供の疑問に答えた「解剖図」の衝撃 「関節が三重」とは

マグミクス / 2025年2月2日 7時10分

ウルトラマンの体ってどうなってるの? 子供の疑問に答えた「解剖図」の衝撃 「関節が三重」とは

■ウルトラマンの耳はスピーカー? 子供心にショックだった理由

 永遠のヒーロー「ウルトラマン」の、あの身体はいったいどのような仕組みになっているのでしょうか。子供の頃、誰しも一度は抱いたことのある疑問だと思います。

 そして、そんな子供らがみんな抱く疑問であれば当然、回答も用意されていました。筆者も子供の頃、「ウルトラマンの解剖図」のようなものを児童向けの本で目にした記憶があります。ただし、そのときの感情は「納得」というよりかは、「困惑」あるいは「ショック」に近いものでした。この感情の正体を、掘り起こしていきたいと思います。

 まず大前提として、「ウルトラマンの解剖図」は確かに複数の雑誌で確認されましたが、基本的に公式設定ではありません。児童雑誌の独自企画と考えて、まず差し支えないでしょう。どうやら筆者も、そのうちのどれかを見たようなのです。ではなぜ困惑してしまったかと言えば、解剖図があまりにも「ロボット」のように描かれていたからでした。

 たとえば、1968年初版の『怪獣ウルトラ図鑑 写真で見る世界シリーズ』(著:大伴昌司)を見てみましょう。こちらは「少年マガジン」「ぼくら」といった児童雑誌の資料提供を受け編集、出版されたものであり、そのなかに例の「ウルトラマンの解剖図」があります。

 著者である大伴昌司さんが手がけた、ほかの怪獣の解剖図と同じく人体模型のようにウルトラマンの内部構造が描かれています。今、改めてながめても印象は当時と変わりません。かなり「ロボ」でした。

 いくつかあげていくと、「ウルトラ耳」は小型スピーカー式の鼓膜となっているらしく、骨はどこまでもメタリックで、頭の硬さは鋼鉄の2000倍あると書かれています。極め付けは全ての関節が「三重関節」構造になっており、これにより「力が数百倍」になるようです。

 筆者は工学にまるで明るくないので、「三重関節」が果たしてどのような威力を生み出すのか、そもそも図では球体で描かれている「三重の関節」とは、どういった構造なのかすら判断できていないのですが、なんとなく「人智を超えた力が出る」という説得力を持たせるものであることだけは分かります。

 なおこの「解剖図」は絵だけ変えて複数の媒体で確認でき、基本的にこの「三重関節」の設定は引き継がれているので、大伴さんの設定を共有していると考えるのが妥当でしょう。ちなみに両腕には「スペシウム光線」のエネルギーを貯蓄する「ふくろ」があるなど、この手の解剖図ではお馴染みの概念もあるのはご愛嬌です。

 さて、ではもし「ウルトラマンの解剖図」が別段、ロボットのようでもなく、それなりに子供らが「納得」いく内容だったら、ショックは受けなかったのでしょうか。いま思えば、これもまた違う気がしてなりません。

 なぜ手から光線が出るのか、なぜ空を飛べるのか、これらに明確な「理由」が付与されたことに寂しさを覚えてしまったといえるでしょう。やはり、ヒーローには謎が必要だったのかもしれません。

(片野)

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