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【バレ注意】『ジークアクス』大人気「緑のおじさん」に古参ほど驚くもっともなワケ

マグミクス / 2025年1月29日 21時5分

【バレ注意】『ジークアクス』大人気「緑のおじさん」に古参ほど驚くもっともなワケ

■株価が乱高下した「緑のおじさん」

 劇場先行版『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス) -Beginning-』が大ヒットしているなか、最も注目を集めているキャラクターのひとりが「緑のおじさん」です。

※以下、劇場先行版『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』のネタバレにつながる記述が含まれます。

 緑の軍服を着こなした中年男性で口ひげを蓄え、落ち着いた佇まいからあふれ出る色気には、素性を知らなくても脳が焼かれることでしょう。

 しかし、初代『機動戦士ガンダム』に親しんだ人たちは「シャリア・ブル」という名前を聞いたときに、驚愕に打ち震えたはずです。初代『ガンダム』以降、様々なメディアミックス作品に登場したものの、それぞれの扱いが大きく異なり、株が乱高下した強烈なキャラクターのためです。

 まずTVアニメ版では、第39話に1回だけ出てきたにすぎません。が、木星エネルギー船団の隊長であり、「ギレン・ザビ」により「キシリア・ザビ」のニュータイプ部隊に送り込まれ、「シャア・アズナブル」や「ララァ・スン」と接触し、ガンダムと交戦して死亡という、たった1話にエピソードぜんぶ載せです。

 ギレンとの会見でキシリアへの刺客を仄めかされると「私には閣下の深いお考えは分かりません」とはぐらかし、シャアには「ニュータイプ全体の平和のために案ずるのです」と目先の戦争を超えた洞察を語っています。さらにモビルアーマー「ブラウ・ブロ」に乗り込んで「ガンキャノン」の両脚を吹き飛ばし、「ガンダム」をオーバーヒートに追い詰めており、巨大な存在感と出番の少なさが釣り合っていません。

 その割り切れなさを解消するのが、富野由悠季監督による小説版『機動戦士ガンダム』です。本作でのシャリアもシャアと出会いますが、すでにララァが死んでいたこともあってか、マスクを外して素顔を見せられるほど信頼されて右腕となり、ニュータイプ部隊をまとめ上げています。

 その活躍も華々しく、「リック・ドム」に乗れば「アムロ・レイ」の狙撃を次々とかわし、「シャア以上のニュータイプ」と評されるほどの凄腕です。

 ブラウ・ブロに乗り換えた後はアムロと戦闘しつつ、サイコミュを通じて同志になれと説得を試みています。そもそもシャアに「アムロを仲間にしろ」と提言したのもシャリアであり、「実は裏主人公?」という印象さえあります。

 ストップ高のシャリア株を地に叩き落したのが、安彦良和さんのマンガ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』です。ほかの作品よりも若々しい外見で、中身もそのまま若造っぽくなりました。ギレンに心酔する国粋主義者で、勲章を鼻にかけララァを「小娘」とあなどり、戦いではもてあそぶつもりだったアムロに押されぶち切れるなど、小物にも程があります。

 初代『ガンダム』でキャラクターデザインを手がけた安彦さんは、病気で途中降板したため、終盤に登場したシャリアにはノータッチです。ご本人は『THE ORIGIN』を執筆するきっかけが「ニュータイプが世界を変える」という考えを是正するためと語っていましたが、そのシワ寄せが、思い入れのないシャリアに殺到したのかもしれません。

 そのようなわけで「ジークアクス」の予習、復習には、アニメ1エピソード、小説1冊、マンガ1冊に目を通して置きたいところです。「緑のおじさん」は時間的にも負担が少なく、お財布にも優しいキャラクターですね。

(多根清史)

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