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『ガンダム』世界からマヴ戦術を消した男 その名はアムロ・レイ? 鬼畜すぎる戦闘力

マグミクス / 2025年2月12日 7時10分

『ガンダム』世界からマヴ戦術を消した男 その名はアムロ・レイ? 鬼畜すぎる戦闘力

■アムロが「戦術」も「設計思想」も大きく変えた?

 劇場先行版『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス) -Beginning-』では、「マヴ」という概念がモビルスーツ(MS)戦闘の主軸となっています。2機ひと組となった戦術であり、戦闘の勝利と生存率を高めることに貢献するものです。

 こうしたペア戦術は、現実に戦闘機による空戦でも定着しています。1930年代に「ロッテ戦術」として考案され、呼び方は違えどもこんにちまで全世界で運用が続いているものです。

 そのような万国共通の戦術が、なぜか初代『機動戦士ガンダム』では見られませんでした。『ジークアクス』を観た人たちは「なぜ?」と頭をひねり、「あいつのせいだ……」と思い当たっているようです。

 それは、『機動戦士ガンダム』主人公「アムロ・レイ」その人です。比類なき戦闘センスを持ち、「ガンダム」に乗ってジオン軍を蹴散らしたパイロットこそが、マヴ戦術を無効化したという可能性です。

 マヴ戦術の前提は「どんな天才にも死角がある」ことです。一方が攻撃を行うあいだ、僚機は違う角度から援護、哨戒を行うことで、たとえ敵を見失っても安心して戦闘を継続できます。あの世界は「ミノフスキー粒子」によりレーダーが妨害されており、有視界戦闘を強いられるため、互いに視界を補い合うことは非常に有効です。

 しかし、アムロには「死角」という概念がありません。まだMSの操縦に慣れていない最序盤、強敵「シャア・アズナブル」とつば迫り合いしながら、背後から忍び寄る「ザク」をノールックで、逆手に持ったビームサーベルにより撃破しました。

 終盤で成長がピークに達した頃には、最強クラスのパイロット「ララァ・スン」が乗るモビルアーマー「エルメス」と激突しています。エルメスが備える「ビット」はビーム砲を内蔵した無人兵器であり、全方位からのオールレンジ攻撃は敵の死角を最大限に活かすものです。実質的に機械とのマヴ戦術ながら、アムロはあっさり回避していました。

 さらにシャアが操る「ゲルググ」とエルメスがペアを組んだ戦いも2回あったものの、アムロはどちらも無傷で切り抜けています。ほぼ当時の最高戦力によるマヴ戦術が、たったひとりに敗れ去ったのです。

 アムロの真の恐ろしさは、敵集団まるごとの死角を突くのがうまいことです。第33話での「12機のMSを投入したコンスコン隊に対して、3分以内に9機を撃破」が語り草となっていますが、第32話で「ドレン大尉」の率いる「キャメル艦隊」との戦いこそが真骨頂でしょう。

 戦闘のさなか、アムロの乗るガンダムはドレンたちの前から突如として姿を消します。「ガンダムがいないそうです」とのセリフの直後、ドレンのいた艦橋が切り裂かれる様子はほとんどホラーです。序盤から「太陽をバックにして敵の目をくらます」を得意としたアムロは、2機1組どころか複数のMSや艦隊の死角を突く域に達していたようです。

 そうしたアムロ+ガンダムの「単独で複数の敵を撃破してしまう」戦果は、MSなどの設計思想にも影響を与えた可能性があります。敵対するジオン公国軍の「ビグ・ザム」にせよ「ジオング」にせよ、単騎で最大の火力を追求しており、明らかにペアを想定していません。

 単なる個人がマヴ戦術を葬り去ったばかりか、MS開発の潮流を変えたかもしれないわけです。そのようなアムロと戦いを余儀なくされたジオン兵が、気の毒になりますね。

(多根清史)

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