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今夜の金ロー『キングダム』 成功要因に2.5次元俳優「本郷奏多」の存在

マグミクス / 2020年5月29日 12時10分

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■実写化に成功した『キングダム』

 累計発行部数6400万部という驚異的なベストセラーコミックを実写映画化した『キングダム』は、2019年に劇場公開され、興収57.3億円という大ヒットを記録しました。2020年5月29日(金)の「金曜ロードSHOW!」(日本テレビ系)で、放送枠を拡大したノーカット版が地上波初放映されます。

 舞台は戦国時代にあった、紀元前の中国。奴隷の身から大将軍になることを夢見る若者・信(山崎賢人※「崎」の字は「たつさき」)が、中国統一を目指す秦国の若き王・政(吉沢亮)と出会ったことから、秦国内の内乱に巻き込まれていく物語です。中国ロケも行なうなど、邦画の枠を越えたスケール感、派手なアクションシーンが話題となりました。

 キャスト陣の凛々しさも見逃せません。秦国の国王・政と信の幼なじみの漂との2役を演じ分けた吉沢亮さんの演技力、山の民を治める美しき女王役の長澤まさみさんが挑戦したダイナミックな殺陣、大将軍・王騎役の大沢たかおさんの貫禄ぶりは、高く評価されました。もちろん、主演の山崎賢人さんが放つ名ぜりふ「夢があるから、強くなれる」も印象的です。

■冷血な悪役がストーリーを盛り上げた

 人気俳優たちがそれぞれかっこいい見せ場を披露してみせた実写版『キングダム』ですが、本作の成功を語る上で忘れてはならない名バイプレイヤーがいます。秦国王・政の弟を演じた本郷奏多(ほんごう・かなた)さんです。内乱を引き起こし、平民のことを虫ケラ同然に扱う根っからの冷血漢。本郷さんが王家の血筋にこだわり、武力のみで国を支配しようとする悪役をきっちりと演じたことで、実写版『キングダム』は大いに盛り上がりました。

 本郷さんはこれまでにも、マンガ原作の実写化作品に数多く出演。いわゆる、「2.5次元俳優」として大活躍しています。近年のマンガ&アニメの実写化ブームにおいて、欠かせない存在です。

 1990年生まれの本郷さんが、2.5次元俳優として注目を集めるようになったのは、実写映画版『テニスの王子様』(2006年)の主人公・越前リョーマを演じてから。続いて中島美嘉さんが主演した『NANA2』(2006年)には、ベーシストのシン役で出演しています。前作『NANA』(2005年)では、シン役を松山ケンイチさんが演じていました。『デスノート』(2006年)のL役で大ブレイクし、マンガ&アニメの実写化ブームの火付け役となった「松ケン」さんの後任を務めたことも、今から考えると象徴的です。

■ガンツスーツも素敵にコーデ

映画『キングダム』 (C)原泰久/集英社 (C)2019 映画「キングダム」製作委員会

 本郷奏多さんならではの魅力が発揮されたのは、松山ケンイチさんとの共演作『GANTZ』(2011年)でしょう。本郷さんの細身な身体は黒いガンツスーツによく似合い、さらにパーカーを重ねるというナイスなコーデでした。本郷さん演じる西丈一郎は、仲間を囮(おとり)にして戦うというクールな少年です。ガンツ世界の無情さを、とても分かりやすく体現したキャラクターでした。『GANTZ』と『キングダム』、どちらも佐藤信介監督の作品です。

 本郷さんの過去のインタビュー記事などを読むと、「お菓子が主食」「食事には時間を費やさない」「自宅に友達が遊びきたら、玄関で着替えさせる」などのユニークなライフスタイルが語られています。そんな素顔も、2.5次元っぽさを感じさせます。

 スリムな体型、20代後半には見えない若々しい容姿、体温を感じさせない独特な雰囲気が本郷さんにはあり、『進撃の巨人』(2015年)や『鋼の錬金術師』(2018年)などの人気マンガの実写化作品にもうまく溶け込んでいます。

■主演も助演も演じられる演技力

 マンガ原作ではありませんが、人気作家・乙一氏のミステリー小説を映画化した主演作『GOTH』(2008年)も、おすすめの一本です。殺人事件にどうしようもなく魅了されてしまう高校生を演じており、本郷さんのクールな美少年ぶりを堪能することができます。麻雀の世界を舞台にした主演ドラマ『アカギ』(BSスカパー!)では、ベテラン俳優の津川雅彦さんを相手に堂々とした演技を披露しています。主演と助演のどちらも対応できるところも、本郷さんの俳優としての魅力でしょう。

 すらっとした体型と涼しげな顔立ちの神木隆之介さんも、『るろうに剣心 京都大火編』(2014年)や『バクマン。』(2015年)など人気コミックの実写化作品にたびたび起用されています。神木さんも本郷さんも繊細な演技で定評がありますが、神木さんはコメディシーンもある陽性のキャラ、本郷さんは屈折した内面を持つ闇系のキャラを演じることが多いようです。

 ホラー作家・平山夢明氏の人気小説を映画化した『Diner ダイナー』(2019年)では、本郷さんは見た目は子供だけれど実は残虐な殺人鬼・キッド役を演じています。これも本郷さんならではのキャラでした。7月からNHK BSプレミアムで放映が始まる『大江戸もののけ物語』では、「天の邪鬼」という妖怪を演じるそうです。主演・助演に関係なく、本郷さんの出演作品は気になって観たくなってしまいます。これからもユニークな役で、大いに楽しませてくれるに違いありません。

(長野辰次)

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