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普段鳴かない愛猫が寝言を! 夢を見ているらしい…覗いてみたところ?

マグミクス / 2020年6月2日 16時50分

写真

■普段鳴かない愛猫の寝言

 漫画家の迷子さんによる描き下ろしエッセイ。

 普段は殆ど鳴き声をあげないという迷子さんの愛猫。ところが、寝言で何かを言っているようです。

* * *

 猫は寝言をもらす。

「ぷー」「ぴー」という心地の良い鼻息音に紛れて、たまに何か言っている。これは貴重だ。なぜならうちの猫はほとんど鳴かないからだ。豆粒のような子猫の頃からそうなので、もはや個性だろう。ご飯がなくても、蛇口から流れる水が飲みたくても、トイレが汚れていても、何も言わない。せいぜい飼い主をジッと見つめているだけなのだ。おかげで、猫に不便のないよう常に先回りして行動し気を張っておくという幸福を享受している。ありがたいことだ。なお、数日間遠出していた自分が帰ってきたときに猫を抱き上げようと近づいたらもの凄い速さで逃げられた上、「ヒェ……」とこの世の終わりのような声で鳴かれたことは若干のトラウマだ。

 話を戻そう、猫は寝言をもらすのだ。確かに何かにゃむにゃむ言った。前足も何かを掻くように動いている。これは、夢を見ているということだろうか。猫の夢ってどんなだろう。獲物を追いかけ引き裂いて食べるなど、野性味あふれた夢だろうか。いや、ほんの子猫の頃からの保護猫だ、ほとんどが安全な家のなかで生きてきている。だとすれば、おいしいおやつを食べる夢だろうか。好きなだけ外で寝る夢かもしれない。夢を共有する機械が発明されないだろうか。人間がばりばりと噛み砕かれる夢でもなんでもいいので、すぐにでも猫の見ている夢を見てみたい。

(迷子)

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