ガンプラブームのさなかに放送『プラレス3四郎』 少年の夢をありったけ!
マグミクス / 2020年6月5日 17時10分
■「桜姫」が思い出させてくれた『夢操作P.M.P.1』
1983年6月5日は、TVアニメ『プラレス3四郎』の放送が開始された日です。人間型の小型プラモデルをロボット化し戦わせる競技「プラレス」の世界で活躍する主人公、素形3四郎と相棒の柔王丸の活躍は、当時の少年たちを熱狂させました。「少年少女と小さな相棒の物語」の原点となった本作について、ライターの早川清一朗さんが語ります。
* * *
ちょうど7年前のこと、『リング☆ドリーム 女子プロレス大戦』というアプリをプレイしていた筆者は、新規イベントで「桜姫」というキャラが追加されると告知されたとき、「あれ? どこかで聞いたことある名前だな?」と首をひねりました。
少し気になって告知情報をきちんと見直したところ、桜姫は『プラレス3四郎』のキャラであることが書かれていました。すると次の瞬間、頭のなかに突然アニメ版オープニング『夢操作P.M.P.1』のメロディが蘇ってきたのです。そう、筆者は子供の頃に『プラレス3四郎』のアニメを見ていたのでした。
『プラレス3四郎』はロボット化されたプラモデル「プラレスラー」を戦わせるロボット競技「プラレス」をテーマとした物語です。原作コミックは「週刊少年チャンピオン」に原作・牛次郎氏、作画・神矢みのる氏のコンビで1982年から1985年まで連載されていました。
現代では「Robo-One」をはじめとしたロボット競技が実際に行われていますが、1980年代前半に「プラレス」を着想するのは容易なことではなかったはずです。作者の方々の先見の明には、ただ驚かされます。
この時期はちょうどガンプラブーム真っ盛りであり、ほとんど手足が動かないプラモデルで遊んでいた子供たちにとって、自由自在に動くプラレスラーの存在は、夢の具現化でもありました。さらにプロレス、ラジコン、マイコン、ライバルとのバトルと男の子が大好きなものをこれでもかと詰め込んだのです。人気が出るのも当然と言えるのではないでしょうか。
■桜姫はアニメにはいなかった
原作コミック『プラレス3四郎』第1巻(秋田書店)
さて、アプリとのコラボのおかげで『プラレス3四郎』のことを思い出した作者でしたが、どうにも気になる点がありました。それは「桜姫って、見覚えがあるようなないような……いやいたはずだ。間違いなく見たことがある。こんなかわいいお色気キャラ、忘れるはずがない」という、どうにも不思議な感覚でした。
そこで調べてみたところ、桜姫は原作には登場していましたが、アニメにはいなかったのです。筆者はアニメを見てから原作を読んだので、アニメに登場しているキャラは覚えていたのですが、原作にしかいないキャラは少々印象が薄かったようです。作品のヒロインである吹雪今日子がオーナーを務める設定で、デザインも良いのでアニメに登場しなかったのは少々もったいなかったような気がします。なお、今日子は続編の『プラレスラーVAN』に素形今日子として登場しているので、どうやら3四郎と結婚したようです。
また筆者にとっては3四郎の妹、素形真知子も印象深いキャラだったのですが、実はアニメで設定されたキャラで、その後原作に逆輸入という形が取られていました。真知子の声を担当したのは2013年に亡くなった本多知恵子さん。『プラレス3四郎』は本多さんのデビュー作でもあるのです。
本作が連載、放映されてからもう長い時間が経ちましたが、「少年少女が小さな相棒と戦いに挑む」という作品形式が残した影響は計り知れないものがあります。CLAMPの『ANGELIC LAYER』やTVアニメ『ガンダムビルドファイターズ』シリーズなど、『3四郎』の息吹を感じる作品は時代を超えて世に送り出され続けているのです。
あれから35年以上の時間が経ちました。技術は進歩し、VR空間を使用したさまざまな試みが現在さまざまな形で進行中です。
リアルのロボットではなくても、映画『サマーウォーズ』で描写されたようなVR空間での対戦格闘ならば、モデリングさえできれば「プラレス」の実現は可能なのではないでしょうか。
もしかしたら柔王丸と桜姫がタッグを組んで戦える日が、もう目の前に、来ているのかもしれません。
(早川清一朗)
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