【漫画】初仕事に奮闘する弟を引きこもりの姉、盗聴！？ 温かい結末にほっこり！

■姉が弟に渡した「お守り」の意味は？

　大手広告会社を辞めてゲーム配信者として生活している梅野ヒコ。社会人となった弟のコホクに、手作りのお守りを渡します。そのなかにはなんと盗聴器が！　その日から姉は、仕事に奮闘するコホクを影ながら見守り始めました……。

　吉本ユータヌキさん（@horahareta13）による創作マンガ『今日からこっそり聴いちゃいます』がTwitterで公開されました。11日間連続で連載され、仕事を通して成長する弟と、影でアドバイスを送る姉の温かい物語に、読者から「素敵なお語」「ほっこりした」などの声が多くあがりました。

　作者の吉本ユータヌキさんに、お話を聞きました。

ーー吉本ユータヌキさんがマンガを描き始めたきっかけを教えて下さい。

　7年ほど前に写真と文だけのブログを描いてたんですが、挿絵を入れたら個性も出せるし面白くなるんじゃないかと思い描き始め、だんだんとマンガへと変わっていきました。

ーー『今日からこっそり聴いちゃいます』のお話はどのようにして生まれましたか？

　この話は実際自分が地方の広告会社で働いていた時に体験したエピソードを元にしています。最近はネット（SNS）を使った広告が増えているので、僕自身がどこのお店にもSNSを提案していたんですが、地元の小さな商店の人たちはみんな売り上げよりもリアルなつながりを大事にしていたり、「地域に貢献したい」という想いを強く持たれていました。

　それまでずっと大阪の会社で売り上げ売り上げとうるさく言われていた自分にとっては環境が全く違って驚くことばかり。その期間がすごく自分を成長させてもらったと思っているので、そんな中で感じた葛藤や喜びが描ければ、と思いました。
　
　また、マンガに出てくる姉のアドバイスは、今となって自分があの頃の自分に言いたいと思ったことです。

ーーたくさんの感想が寄せられています。特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。

「感動しました」というシンプルな言葉がうれしかったです。このマンガは自分にとって初めての創作マンガだったんですが、自分が作った世界観やストーリーで人の心を動かすことができたということがすごくうれしかったです。中には広告業の方からの「自分も同じ葛藤をしています」といった、リアルに悩んでる声もあって、このマンガが悩みからの脱出のきっかけになれたらいいな、と思いました。

初仕事のパン屋さんの宣伝に奮闘するコホク（吉本ユータヌキさん提供）

ーー今回が初めての創作マンガだったそうですが、普段のエッセイマンガと比べて、楽しかった点や難しかった点などはありましたか？

　エッセイは登場人物の性格や背景が元々あるところから作るので、起きたことをつらつらと描くと完成するんですが、創作マンガは登場人物の性格からしっかり考えないといけないのが難しかったです。そこを適当な状態で始めてしまったので、描いていくなかで性格が変わったり、言ってることのつじつまが合ってこなくて何度も描き直ししたり。すごく大変でした（笑）。

　けれど、終盤になってくると無意識のうちに登場人物に感情移入していて、一緒に課題解決をしてるような気持ちで描くことができて、そこは楽しかったです。

ーー今後、Twitterで発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか？

　今回創作マンガに挑戦しているなかで、マンガについていろいろ勉強したので、今すごくマンガを描くのが楽しくなっています。なので、創作マンガもまた挑戦しますし、エッセイマンガももっと良くしていきたいので、引き続き、どこかで連載が持てるように作品をガンガン作って発表していきたいと思っています。

（マグミクス編集部）