3倍速いヤツもいる!?『サルゲッチュ』 個性的なピポサルとの出会いに感激
マグミクス / 2020年6月24日 17時10分
■世界初のデュアルショック専用ソフト『サルゲッチュ』
我々の祖先がはるか昔に狩猟生活を営んでいたと思うと、年月が経ったとはいえ、DNAに刻まれた”狩る喜び”は未だに健在なのでは? と驚くことがあります。
それは日常生活で実感する以外に、ビデオゲームをプレイしている際も同様。今回取り上げるプレイステーション(PS)専用ソフト『サルゲッチュ』は、狩猟を直接描いたハンティングゲームではないものの、狩りの根幹にある”捕獲”の醍醐味、そして個性豊かなピポサルとの出会いに満ちています。
1999年6月24日に発売された本作は、ポリゴンで描かれた立体フィールドを舞台に繰り広げる3Dアクションゲームです。ある日、ピポヘルという特殊なヘルメットを被ってしまった1匹の子ザル「スペクター」が、高度な知能と邪悪な心を獲得。まるで別人のごとく生まれ変わったスペクターは、ピポヘルの影響を受けた仲間のサル(ピポサル)を過去の世界へ送り込みました。
「このままだとサルに世界征服されてしまう!」。並々ならぬ危機を感じたピポヘルの開発者「ハカセ」は、彼の研究所を訪れていた小学生「カケル」にガチャメカ(捕獲用の道具)を提供。かくしてカケルは世界の命運を変えるべく、過去へと散らばったピポサルの捕獲に乗り出す……というのが本作の冒頭。その導入通り、プレイ中は巨大生物がはびこる古代から新生代、近代、現代など、特色の異なる時代間を駆け巡ります。
本作を特徴づける要因として挙げられるのは、それまでのPS専用ソフトに見られない操作システム。というのも、本作は”世界初のデュアルショック専用タイトル”であり、振動機能と2本のアナログスティックを有した「デュアルショック」を使わないと遊べなかったのです。
左スティックでカケルを動かし、右スティックはガチャメカの制御に用いる。こうした操作方法は今でこそ定着していますが、当時の家庭用ゲーム界隈では、まだまだ目新しく映っていました。そこから21年。左右のスティックに別々の操作を割り当てる仕組みは、プラットフォームの垣根を超え、数々のゲーム作品に受け継がれています。
■感激を覚えた個性あふれるピポサルとの出会い
そんな『サルゲッチュ』において印象深いのは、幾度となく経験したピポサルとの追いかけっこ。前述した操作方法に対する慣れはもちろんのこと、ピポサルを捕まえるためには、彼らの抵抗をくぐり抜ける必要がありました。
ピポサルはそれぞれ警戒度・素早さ・攻撃力といったパラメータに加え、異なる行動パターンが刷り込まれています。そのため、こちらが近づいても微動だにしないピポサルもいれば、警戒心が強く、少しでも接近すると遠くへ去ってしまう臆病なピポサルなど、出会いのシチュエーションも多種多様です。
逃げ回るだけならまだマシで、攻撃力が高く勇敢なピポサルを捕まえようものならば、ダメージ覚悟で真っ向から対決しなければいけません。どうにかこうにか、ようやくお目当てのピポサルを捕獲できた際の達成感はひとしお。際立った個性と能力を兼ね備えたピポサルたちは、単なる捕獲対象である獲物以上の魅力を放っていました。
特に筆者の脳裏に焼き付いているのは、実在する有名人や偉人、アニメ等のキャラクターをパロディした(と思われる)ピポサルたち。とりわけ、「サルティックファクトリー」(現代ステージ)に登場する「サルナブル」は、プロフィールや登場演出を含め、キャッチーなピポサルに仕上げられていました。
ゲーム内の説明文に、”かつてあかいバナナとよばれたオトコ”と記載されているサルナブルは、『機動戦士ガンダム』の人気キャラクター「シャア・アズナブル」から着想を得たであろうピポサルです。
サルナブルは原作を意識してか、しっかりとモビルスーツ……ではなく、戦闘力の底上げを図った機動メカに乗っているのが特徴的。その能力もシャア由来なのか、パラメータは”通常の3倍”とでも言いたげなほど素早さ寄り。さすがに「当たらなければどうということはない!」等のセリフはしゃべりませんが、ゲーム中一度きりの登場にも関わらず、遭遇時の驚きを今でも鮮明に覚えています。
3D空間を駆け回る豊富なアクション要素に加え、捕獲と追いかけっこを主軸に捉えたゲームシステム。それらを裏付けるアクセントとして詳細に描かれた、ピポサルの生態。見た目こそコミカルながらも、本作は3Dアクションゲームの傑作として、今なお復活が望まれる人気シリーズである。ひとりのファンとして、切実にそう感じています。
(龍田優貴)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「PlayStation」×「niko and ...」コレクションが発売!『サルゲッチュ』『グランツーリスモ』デザインのアパレルも
インサイド / 2025年1月1日 1時10分
-
ソニーも任天堂に感謝「2024年ベストゲーム」とは 当初5000本も売れなかったゲームが2024年のベストになった理由
東洋経済オンライン / 2024年12月28日 9時30分
-
ピポサルを捕まえよう!『サルゲッチュ』より、薄手ドライパーカーやTシャツ、アクリルつままれなどが登場!イベント先行販売も!【株式会社コスパ】
PR TIMES / 2024年12月24日 16時45分
-
12/26(木)から《PlayStation(TM) OFFICIAL LICENSED GOODS SHOP in アトレ秋葉原》開催!『PlayStation(TM)』新作グッズなど先行販売【株式会社コスパ】
PR TIMES / 2024年12月20日 15時15分
-
哀愁ただようピポサルにキュン…!名作『サルゲッチュ』が“まちぼうけ”テーマでガシャポン展開
インサイド / 2024年12月15日 0時30分
ランキング
-
1ハンバーガー店のグッズが早朝に“5分で完売” 「申し訳ございません」と謝罪 高額転売も発生で「増産できますようがんばります」
ねとらぼ / 2025年1月10日 19時8分
-
2総務省、「ゲゲゲの鬼太郎」とコラボした携帯料金プラン見直しサイト
ITmedia NEWS / 2025年1月11日 14時35分
-
3「神ゲー」日本からの声高く翻訳後の日本売上7倍に、“日本人に何故か熱い注目あびたため”日本語実装のインディーSRPG―「実際は、賭けだった」語られる裏側
Game*Spark / 2025年1月11日 18時45分
-
4ahamo、povo、LINEMOのキャンペーンまとめ【1月11日最新版】 高額ポイント還元施策を見逃すな
ITmedia Mobile / 2025年1月11日 12時14分
-
5バッファロー、PCのメモリー内のウィルス感染を検出/駆除できるUSBメモリー
ASCII.jp / 2025年1月10日 16時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください