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アニメ『神之塔』がついに最終話放送 原作ファンがラストを見て思ったこととは

マグミクス / 2020年6月27日 19時10分

アニメ『神之塔』がついに最終話放送 原作ファンがラストを見て思ったこととは

■ラヘルの落胆と絶望を、情感たっぷりに表現

 2020年4月1日にTOKYO MX他で放送開始したアニメ『神之塔-Tower of God-』。その最終話が6月25日(木)に放送されました。冒頭から盛り上がりどころが満載だった本作。原作コミックのファンにとって、これからまさに本番を迎える物語の締めくくりとして、最高の余韻を残す最終話でした。 ※最終話のネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください。

* * *

 たったひとりの少女と出会うため、謎多き「神之塔」へ挑んだ少年・夜(CV:市川太一)。一歩間違えば命を落とす試練を乗り越え、秘められた能力を開花させ、多くの仲間を手に入れ、彼は待ち望んだ少女・ラヘル(CV:早見沙織)との再会を果たします。希望に満ちあふれた彼に待っていたのは、そんな大切な存在からの裏切りでした。

 そんな衝撃的なラストを迎えた前話。最終話は終始ラヘルの視点で、残酷な裏切りをするに至った経緯がつづられます。ここで、しかも最終話でこれを持ってくるなんて、なんて憎い演出をするんでしょう。淡々と進む物語のトーンとは打って変わって、筆者はわくわくしながら観てしまいました。

「星を見たい」そんな純粋な思いで神之塔を切望したラヘルに対して、ついに塔への道が開かれます。ああやっと、夢への第一歩が開かれた。しかしその一歩目で、彼女は絶望の淵に落とされます。塔が切望していたのは、彼女の後にやって来た少年。彼女が自分の夢を叶えるために見捨てた少年、夜だったのですから。

 この辺りのシーンの、ラヘルの描かれ方が本当に秀逸です。ラヘルを演じる早見沙織さんの、落胆や焦り、とまどいに満ちた声。彼女の勘違いと傲慢な願いをあざけるヘドン(CV:大塚芳忠)。ヘドンにとって最高の見せ場で、大塚芳忠さんの好演には思わず「ありがとう!」と口にしたくなります。暗くマットなタッチが印象的な『神之塔』のアニメ描写が、最終話の雰囲気にぴったりでした。

 ヘドンからの問いかけで、ラヘルは自身が望む本当の願いに気づき、塔を上る条件に「夜を殺すこと」を提案されます。見捨てたとはいえ、彼は大切な人です。ですが同時に、夜はラヘルが望むものを意図せず手に入れた、嫉妬の対象でもありました。自分のなかに渦巻く欲求、良心、罪悪感。いろんな思いを抱えたまま、彼女は最後のあのシーンに、一歩ずつ突き進むのです。

 ひと組の少年少女を、これでもかと翻弄し完結を迎えたアニメ『神之塔』。最終話にこのクライマックスを持ってくる、全体の構成は本当に良かったです。だからこそ、最終話冒頭のラヘルとヘドンの言葉のやりとりが耳に残ります。

ラヘル「やっと 終わった」
ヘドン「いいや、はじまりですよ」

 原作『神之塔』にとって、ようやく塔をめぐる物語が「はじまった」にすぎません。今回のアニメ放送で原作を読んでいない方は、ぜひこの先の展開を、マンガで読んでほしい。そしてファンのひとりとして、日米韓で同時展開された本作の2期が放送されることを願わずにはいられません。

(サトートモロー)

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