ヒロイン・エルのお色気が強烈!『The・かぼちゃワイン』 少年は「よし、見よう」
マグミクス / 2020年7月5日 8時10分
■エルのお色気は強烈だった
1982年7月5日は、TVアニメ『The・かぼちゃワイン』(以下、かぼちゃワイン)の放送が開始された日です。三浦みつる先生の手により「週刊少年マガジン」に連載されたコミックのアニメ化で、全95話と2年近く放送された人気作品となりました。小さい頃からずっと見ていた『一休さん』が終わった後の枠で始まったお色気作品に戸惑いながらも毎週楽しんで見ていた、ライターの早川清一朗さんが当時を回想します。
* * *
筆者が住んでいた関東地方では、『かぼちゃワイン』はTV朝日系列で月曜の19:30から放送されていました。今でこそ地上波の19時台にTVアニメが放送されることはなくなりましたが、かつてはさまざまな番組が放送されており、子供たちに貴重な娯楽と翌日の話題を提供してくれていたのです。
この月曜の19:30という枠では、『かぼちゃワイン』の前に6年もの間TVアニメ『一休さん』が放送されており、筆者はまだほんの小さな頃から欠かさず見続けていました。この頃の筆者にとって、人生の半分以上は『一休さん』と共にあったのです。番組が終わってしまったことは、かなりのショックでした。
次の週になり、習慣通りにご飯を食べながらTVを見ていたのですが、19時から放送されていたTVアニメ『あさりちゃん』が終わり、次に画面から流れてきたのが『かぼちゃワイン』のオープニングテーマ『Lはラブリー』だったのです。
なにせ先週まで『一休さん』が流れていた枠です。オープニングに色々と大きなお姉さんがバイーンと登場するとは思いもよりません。家族の手前それほど興味がないふりを装ってはいましたが、ちょうど思春期に差し掛かっていた当時の筆者は「あ、これ見よう」と継続視聴を決意していた覚えがあります。
こうして記憶をたどっているうちにふと思い当たったのですが、一休さんの後に『かぼちゃワイン』のようなお色気ラブコメを持ってきたのは、もしかしたら視聴者層の成長に合わせて、少し大きくなった男の子を狙い討ちしたのではないかと、今になって勘繰りたくなりました。
■春助とエル、ふたりの恋の行く末は
著:三浦みつる『The かぼちゃワイン』Kindle版第1巻(ビーグリー)
『かぼちゃワイン』の基本ストーリーは、主人公の青葉春助(以下、春助)とヒロインのエルこと朝丘夏美(以下、エル)のSLコンビが織り成すラブ&コメディで、序盤こそ春助はエルから寄せられる愛情に戸惑いながらも、徐々に関係を深め、日常のなかで起こるさまざまな出来事やトラブルを共に乗り越えていきます。
この作品のなかで特に印象に残っているのがアイキャッチで、エルの「春助く~ん、だ~い好き!」というセリフは、ほぼ2年の間、毎週のように聞いていたためか、いつでも脳内で再生できるようになっています。アイキャッチでこのセリフが使用されたのは2話からで、1話のみが「春助く~ん、好き!」 となっています。
エルは作中でチアガール部に所属しているため、衣装も当時としては際どいものが多く、少年にとってはかなり刺激が強いものでした。なお、エルのモデルについては三浦先生が文庫版のあとがきに、1980年代から90年代にかけて活躍したタレントの宮崎美子(以下、宮崎)さんであると書き記しています。
確かに筆者も記憶にありますが、宮崎さんが出演していたミノルタのカメラのCMは、木陰でTシャツとGパンを脱ぐという当時としてはかなり大胆なものでした。三浦先生のインスピレーションになったというのもうなずける話です。
こうして毎週のように青少年を楽しませてくれていたTVアニメ『かぼちゃワイン』ですが、1984年に最終回を迎えます。同年には「週刊少年マガジン」での連載も終了し、終わったかに見えた『かぼちゃワイン』の歴史ですが、2001年に再始動し、『The かぼちゃワイン 女子大生編』『The かぼちゃワイン sequel』や『The かぼちゃワイン Another』(以下、Another)といった続編が刊行され、最終的にはクラウドファウンディングで執筆費用をねん出した『バック・トゥ The かぼちゃワイン』によりついに完結を迎えました。
本編はおろか『Another』で27歳になってもエルとの関係に煮え切らない様子を見せていた春助が果たしてどのようなことになったのか。興味がある方は、ぜひ読んでみてください。
(ライター 早川清一朗)
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