猫が存在する世界に生まれてよかった! もし絶滅でもしていたら「無理」「つらい」

マグミクス / 2020年7月12日 18時10分

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■猫のいる世界に生まれた幸せ

 漫画家の迷子さんによる描き下ろしエッセイ。

 猫が存在する世界に生まれた幸福を噛み締める迷子さん。もし猫が希少な存在、もしくは絶滅した世界に生まれていたとしたら……。

* * *

 日々、今この世に生まれ出でた幸せを噛みしめている。無論この世に猫がいるからだ。毎日毎朝、猫の可愛らしさに驚きを隠せない。猫が存在し、猫が飼育することを許されており、触ることすら許され、猫のために働くことができる世の中でよかった。

 万が一猫がとてつもなく希少な動物だったら。パンダのように、どこぞの動物園でしか見ることができなかったらどうしよう。近場に家を借り週2で見に行くことだろう。

 いや、それだったらまだましだ。もし猫が絶滅している世界に生まれていたら。猫は記録のなかにしか存在せず、柔らかな毛に触れることもできないし、日向で伸び縮みしているところを見ることもできない。鳴き声を聞くこともできないし、あきらかに小さすぎる箱にみちみちに詰まっている姿を見ることもできないのだ。尻尾で叩かれることもなく、ひげを拾うこともなく、絶滅動物図鑑のイラストや写真をなでるだけ。

 無理だ。つらい。無理のひと言に尽きる。

 実際に絶滅してしまった動物はたくさんいる。イブクロコモリガエルもそのひとつだ。名前の通り、胃袋のなかで子育てをするカエルで、愛嬌のある顔をしている。少し前、クローンによるイブクロコモリガエルの再生を試みるというラザラスプロジェクト(ラザロ・プロジェクト)のニュースを見かけた。なかなか成功しないという内容だったと思うのだが、今はどうなっているのだろう。フクロオオカミのDNAが同グループ預かりになったという記事も見かけた気がするが、彼らの再生は成功するのだろうか。成功して、それから彼らはどうなるのだろう。

 日向で伸びる猫を眺めていると、時折あのカエルが脳裏をのそのそと通り過ぎる。

(迷子)

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