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いきなり「IV」が発売! 子供には謎だった『ドラゴンスレイヤー』シリーズ

マグミクス / 2020年7月17日 18時10分

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■子供には謎だった「ドラゴンスレイヤー」シリーズ

 1987年7月17日は、ナムコ(現:バンダイナムコエンターテインメント)からファミコン用ソフト『ドラゴンスレイヤーIV ドラスレファミリー』が発売された日です。開発を担当した日本ファルコムはパソコンゲームで存在感を発揮しており、ほぼ同時期に発売された『イース』で一躍注目を浴びるメーカーとなりました。パソコンでしかできない『ドラゴンスレイヤー』というゲームが面白いらしいと耳にし、ファミコンでも遊べる日がこないかと心待ちにしていたライターの早川清一朗さんが、当時を回想します。

* * *

 1987年と言えば、1月に発売された『ドラゴンクエストII』が大ブームを巻き起こし、ファミコンが社会に与える影響力が可視化された年です。面白そうなゲームも次々と発売され、筆者も次におねだりするのはどれにしようか、小遣いを貯めて買うのは何にしようかと頭を悩ませていました。

 インターネットがない時代は、ファミコン雑誌や「コロコロコミック」、友達の口コミだけが貴重な情報源となっていました。しかし雑誌類で特集されていたとしても面白いとは限らないということを、さまざまな経験から、この時期の子供たちはすでに学習していたのです。

 紙に書かれた情報はあてにならないとなれば、当然口コミの重要性が高まります。友達同士の情報交換グループが自然発生し、「あのゲームは面白い」「このゲームは駄目だ」「だれそれがあのゲームを持っている」「あいつの家は親が厳しくてカセットの貸し借りはできない」など、多くの情報が共有されるようになっていました。

 そんなある日、ファミコン以外にもパソコン、確かPC-88シリーズのどれかを持っていた同級生が「『ドラゴンスレイヤー』っていうゲームがすごく面白い」と教えてくれたのです。当時のパソコンと言えばかなりの高級品で、どこの家にもあるという代物ではありません。当然筆者の家にもなかったので、そのときはうらやましげに話を聞いているしかありませんでした。

 それからしばらく経ち、突然『ドラゴンスレイヤーIV ドラスレファミリー』(以下、ドラスレIV)がファミコンで発売されると発表されたのです。

■いきなり「IV」が発売された

PCゲーム『ソーサリアン コンプリート』(D4エンタープライズ)

 まだ小学生だった筆者はまず「IV」が読めず、色々調べてこれが「4」であることを理解しました。1,2,3を飛ばしていきなりⅣです。後で分かったことですが、この時期の「ドラゴンスレイヤー」シリーズはパソコン版で『ドラゴンスレイヤー』『ザナドゥ』『ロマンシア』の3タイトルが発売されていました。この内『ロマンシア』はファミコンでも発売されましたが、『ザナドゥ』は『ファザナドゥ』としてオリジナリティあふれる移植が行われ、物議をかもしたそうです。筆者自身は『ファザナドゥ』を中古で購入して遊びましたが、結構面白かった記憶があります。

「ドラゴンスレイヤー」シリーズはこの後も『ソーサリアン』『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』『ロードモナーク』『風の伝説ザナドゥ』と続いていきます。どれも傑作ですが、筆者は特に『ソーサリアン』と『風の伝説ザナドゥ』がお気に入りです。

 さて、『ドラスレIV』ですが、このゲームは邪悪なキングドラゴン・ディルギオスを封印した魔法使いの子孫であるウォーゼン一家が、復活したディルギオスを倒すために戦う物語です。

 ウォーゼン一家は父ゼムン、母メイア、兄ロイアス、妹のリルル、そしてペットのポチの4人と一匹で構成されています。それぞれジャンプ力が異なり特殊な能力を持っており、キャラクターごとに得意なステージが異なります。
 
 ですがそのときはそんなことは気にもせず、適当に使いたいキャラを使ってバンバン進めようとしたのですが、あっさりと詰まってしまいました。特に3番目のボスがまったく倒せず、どうしようかと思い悩んだのですが、筆者には夏休みという時間があったのです。

 愛用の方眼紙を取り出した筆者は、まずはマップの書き出しから始めました。今であればオートマッピングが当たり前なのでしょうが、当時、そんな便利なものはありません。マップが欲しければ自分で作るのが常識でした。また、使うキャラクターもいろいろと入れ替えながら試していくうちに、空が飛べるという理由で温存していた母親のメイアと該当ステージをなるべく早めに攻略する必要があることも明らかになったのです。

 それからも試行錯誤は続きましたが、かなり長い時間をかけて無事に攻略に成功したときの喜びは忘れがたいものがあります。その後、友達に貸したときに自作の攻略マップを見せて驚かれるなど、共にひと夏を過ごした思い出深いタイトルとなりました。

(ライター 早川清一朗)

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