『ドラクエV』発売当時の思い出 『ドラクエ4コマ』石田和明先生の選んだ花嫁は?

マグミクス / 2020年9月27日 9時10分

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■『ドラクエV』といえば結婚イベント

 1992年9月27日、エニックス(現:スクウェア・エニックス)よりスーパーファミコン(以下、スーファミ)用ソフト『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』(以下、ドラクエV)が発売されました。

 発売されるたびに社会現象にもなった「ドラクエ」シリーズで、初のスーファミ用タイトルです。のちに、PlayStation2、ニンテンドーDS、スマホアプリに移植されました。

「ドラクエ」を題材としたコミック『ドラゴンクエスト 4コママンガ劇場』(以下、ドラクエ4コマ)で活躍した漫画家の石田和明先生が、『ドラクエV』発売当時の思い出を語ります

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『ドラクエV』は親子3代にわたる壮大なストーリーと、主人公が勇者じゃないというふたつの点で「ドラクエ」シリーズでも異色の作品だと思います。

 主人公とともに冒険する仲間が、ストーリー進行に合わせてどんどん入れ替わるのも、それまでの「ドラクエ」作品ではありません。それだけ主人公を描く比重が大きく、物語性の高い作品だと言えます。

 おそらくシリーズ中もっとも主人公が過酷な運命に翻弄されますが、それでいて決して重苦しくならず、むしろ楽しい雰囲気でゲームをプレイできるのがさすがの「ドラクエ節」です。「ドラクエ」が支持され続けるのは、まさにこのストーリー性と楽しさの両立にあると思います。

 ゲームの楽しさに大きく貢献しているのが、後のシリーズ定番になる仲間モンスターシステムで、これが初めて導入されたのが『ドラクエV』です。「ドラクエ」シリーズはスライムをはじめモンスター人気もすごかったですから、当時の「ドラクエ」ファンは歓喜しました。モンスターもそれぞれキャラが立っているので、4コママンガネタとして大いに貢献してもらいました(笑)。

 さて、『ドラクエV』といえば結婚イベントです。僕は断然ビアンカ派です(笑)。もともと元気系が好みと言うこともありましたし、それまでストーリーに絡んできたビアンカを差し置いて、突然ぽっと現れたフローラ(スーファミ版)を選ぶという選択肢は全く考えられませんでした。ですが『ドラクエ4コマ』の漫画家さんや編集さんにもフローラ派が結構いらっしゃったので、改めて自分のなかの常識だけが全てではないと認識させられました。クリエイターの端くれとして大いに反省しました。

 スーファミ版で唯一不満だったのは、容量の関係か3人しか戦闘に出せなかったこと。どうしても家族のうちひとりが寂しく馬車で待機になってしまいます(主にビアンカ)。リメイク版ではちゃんと家族4人そろって戦うことができるようになりました。よかったよかった!

 シリーズ屈指の重厚なストーリーの本作、「ドラクエ」に興味があって、まだ未プレイの方はぜひともプレイしていただきたい1本です。

 ここから『ドラクエ4コマ』楽屋裏です(笑)。

 初めて『ドラクエV』をプレイしたのは、旧エニックス本社の一室でした。『ドラクエV』ネタを載せた4コママンガをゲーム発売時期に合わせて出す、という出版社の意向で『ドラクエ4コマ』作家が集められ、発売前のテストROMでネタ出しプレイすることになったのです。他のマンガ家さん数名と一緒にエアコンの効いた部屋に缶詰になって、懸命にメモを取りながらゲームをしたのも今ではいい思い出です。

 この記事を書くために、久しぶりにサントラCDを引っ張り出しました。オーケストラ・ヴァージョンとオリジナル・ヴァージョンの2枚が入っていますが、オリジナル・ヴァージョンがゲームシーンそのままの構成になっていてめちゃ楽しい!

(石田和明)

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