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漫画『プリンタニア・ニッポン』 未来世界で「もちもち触感」な日常…発想の源泉はどこに?

マグミクス / 2020年10月31日 16時40分

漫画『プリンタニア・ニッポン』 未来世界で「もちもち触感」な日常…発想の源泉はどこに?

■未来のガジェットへの好奇心から、世界観を作り上げた

 生体プリンタから出力された不思議な生き物「すあま」と男性との暮らしが描かれたショートコミック『プリンタニア・ニッポン』が、単行本となって発売中です。同作品はWebメディア「マトグロッソ」で連載中で、単行本では、第1話~第16話に加えて、コミック限定の描き下ろし2編も収録されています。

 独特の世界観とSF的な設定が特徴の『プリンタニア・ニッポン』について、作者の迷子先生に話を聞きました。

* * *

ーー「生体プリンタから出力された謎の生き物との暮らし」というテーマは、どのように発想されたのでしょうか?

迷子先生(以下、迷子) そもそもは、未来のガジェットをテーマにしてtwitterに1ページマンガを上げていこうと考えて描き始めたものでした。そのマンガが拡散されて、今の担当さんに声をかけていただき、「かわいいプリンタニアとの暮らしをメインに据えてほしい」と依頼されたため、そこから話を広げて今のような形になっています。

ーー作中では、「治療虫」など、個性豊かなガジェットが登場しますが、着想のもとになったものはありましたか?

「今はないけど未来にあったら面白いな」と思うものや、「便利だな、あったら怖いな」と思うものから連想しています。AIによる診断治療システムと考えると、もうそんなに非現実的な話でもないんじゃないかなと思っています。

ーー人類と不思議な生き物「プリンタニア・ニッポン」の間に介在する「コンサル」が、物語全体を通して重要な役割を果たし、かつ世界観にも関わっているように思います。

迷子 あの世界自体は、4コマで描いたり読み切りで描いたり、小説で書いたりしていました。どこにも出していないものもあるし、すでに別の出版社でボツになったものもあります。コンサルも、そこに今とは違う形で登場させていました。プリンタニア・ニッポン内でのコンサルのキャラクターは、アマゾンの「Alexa」やアップルの「Siri」といったAIアシスタントの振る舞いに影響を受けていると思います。

■人と人との関係を描いた、描きおろしマンガも

マンガ『プリンタニア・ニッポン』の登場キャラクター(迷子先生公式Twitterより)

ーー生き物と人間の関係性の未来について、どのようにお考えでしょうか?

迷子 全然わからないです。自分自身、猫を可愛がって生きていますし、動物全般が好きで動物園にも機会があれば行きますが、住んでいるのが田舎で獣害もひどかったりするので、罠免許の講習を受けたこともあります。

 ペット産業ひとつとっても、いろんな動物がペット産業で増やされ、輸入され、捨てられたり殺されたりしています。考えれば考えるほど人間と同じ世界で生きるのは大変だろうなと落ち込むことが多いです。未来の前に今の関係性をなんとかしないと、どうにもならなそうだなとは思います。できるところからということで、いま飼ってる猫をしっかり世話したいです。

ーープリンタニア・ニッポンと人間たちとの日常は、クスッと笑える場面が多く見られます。執筆する上で、特に意識したことはありましたか?

 あくまで日常ものなので読み味を明るく軽くしたいとは思っていて、笑える場面や気が抜けるような場面を意識して入れるようにしています。

ーー単行本限定の描きおろしマンガでは、子ども時代の佐藤と塩野の友情ストーリーが描かれています。なぜ2人の友情について描こうと思われたのでしょうか?

迷子 作品はプリンタニア・ニッポンをメインに話を進めることにしているので、ヒト同士の関係にあまり焦点が当たらないんです。なので、佐藤はすあまと一緒にいるのでともかく、塩野は1話から友人として出しているのにまったく掘り下げができなくて、やるとしたら書き下ろししかないと思いページを使いました。プリンタニアが出てこないので楽しんでもらえるか心配だったのですが、「良かった」という感想をたくさんいただいてほっとしました。

ーーこの作品は、どのような方々に読んで欲しいですか?

 もちもち触感がお好きな方に、読んでいただければ嬉しいです。

(稲福竜生)

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