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「インドの山奥で~」謎の『レインボーマン』替え歌が全国に広がっていったワケ

マグミクス / 2020年11月3日 15時10分

「インドの山奥で~」謎の『レインボーマン』替え歌が全国に広がっていったワケ

■子供たちの口づてで全国に広がった替え歌

 突然ですが、「♪インドの山奥で~」と聞いたら、あなたは続けて何と歌うでしょうか?

「出っ歯のハゲあた まんじゅうくったら~」?
「でんでんかたつむ リンゴはまっかか~」?

 これは、1970年代前半に全国の小学生の間で大流行し、90年代に入ってもなお歌い継がれていた、スーパーロングヒット替え歌です。いえ、もしかしたら今でも密かに、歌い継がれているのかもしれません。

 元の歌は、1972年10月から翌1973年12月まで放送された特撮テレビ番組『愛の戦士レインボーマン』の主題歌「行けレインボーマン」です。悪の組織から日本を守るヒーローの正義の心意気を歌ったもので、「♪インドの山奥で修行して ダイバ・ダッダの魂やどし 空にかけたる虹の夢……」と勇ましく続くのですが、元歌の方をちゃんと覚えている人は少ないのではないでしょうか? 

 それどころか、この替え歌の元がレインボーマンの主題歌だとは知らずに歌っていた人も少なくないでしょう。『愛の戦士レインボーマン』放送終了後も長らく歌われていたのですから、番組を見たことがない人もいるはずです。そんな子供たちでも、学校の休み時間や帰り道、そして家に帰ったら兄弟と一緒に、大声で歌っていました。いったい、この替え歌の何が、小学生たちを虜(とりこ)にしたのでしょう?

 子供の頃歌っていた人はご存じの通り、レインボーマンの替え歌は単なる替え歌ではなく、単語の最後の文字をつないでいく“しりとり歌”でした。

 曲頭の「♪インドの山奥で」の「で」に続けて、テンポ良くフレーズをつなげていく、いわば言葉遊び歌。誰が最初に歌い出したのかはわかりませんが、おそらく子供たちのその場のノリで歌詞はどんどん変えられ、プラスされ、枝分かれしていったのでしょう。さまざまなバージョンが口づてで広がり、日本全国には数え切れないほどの歌詞違いが存在しています。ただし、記録に残されているわけではなく、かつて小学生だった大人たちの記憶のなかにだけ残っている歌です。

■小学生が好きな「お下品ワード」が満載

オリジナルの主題歌「行けレインボーマン」(パイオニア)

「♪インドの山奥で」の替え歌は、小学生ならではの言葉のチョイスに満ちていました。たとえば……

「♪インドの山奥 出っ歯のハゲあた 真っ赤なふんどし…」
「♪インドの山奥 でんでんかたつむ リンダのおならは ぷっぷっぷ」
「♪インドの山奥 でんでん虫ころんで 大事な金×× すりむいた…」

などなど。長い歌の場合、最初は普通の言葉をつなげていたのに、途中から「うんこがころころ」など、やはり小学生が大好きなお下品ワードが入ってくるものが多いのです。

 口にしたら大人に怒られるような言葉ばかりですが、禁止されればされるほど子供は言いたいもの。ハゲ、おなら、うんち、おしっこ…と、禁断の言葉を大声で歌える替え歌は、たまらなく楽しかったはずです。競うようにお下品ワードを加えては、笑い転げていたのでしょう。

 さらに、男の子には、女の子の前で歌って恥ずかしがらせるという、思春期一歩手前の感情もあったかもしれません。

「♪インドの山奥で…」は、1987年にはCMに使われたこともあります。シューズメーカー・アキレスの運動靴「サザンサザン」のCMで、明石家さんまさんが歌っていました。

「♪インドの山奥 電報打った らっきょが転が りきんだ拍子
  二年の春だ 予習も忘れ 天下一品サザンサザン」

 さすがに子供たちが歌っていたようなお下品ワードも入りませんし、テンポやメロディもやや違った印象を受けましたが、番組放送から15年経ってもCMに使われるとは、子供たちの替え歌のパワーを感じさせられます。

 そういえば昔歌ったな……と思い出したあなた。あなたの記憶に残っているのはどんなバージョンの替え歌だったでしょうか?

(古屋啓子)

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