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『鬼滅の刃』アニメ続編はTVか映画か? 最もありえる形の、悩ましい問題とは

マグミクス / 2020年11月4日 14時10分

『鬼滅の刃』アニメ続編はTVか映画か? 最もありえる形の、悩ましい問題とは

■『鬼滅の刃』単行本は23巻で完結

 劇場版も大ヒットを続けている『鬼滅の刃』ですが、吾峠呼世晴先生による原作マンガはすでに全205話で完結を迎えています。単行本最新刊である22巻には188話から196話までの9話分が収録されており、2020年12月4日(金)に発売される予定の23巻で残りの9話分を収録し終え、日本一優しく哀しい鬼退治は終幕を迎えるのでしょう。

 23巻分の物語の内、TVでは「竈門炭治郎 立志編」として7巻の途中まで、劇場版「無限列車編」では8巻の途中までがアニメ化されており、原作はあと14巻と半分ほどが残っている計算になります。まだ発表はされていませんが、日本の邦画史に残る歴史的な大ヒットを打ち立てた作品の続きを、アニメ化しないなどありえません。当然企画は動いており、あとはいつ発表するか、タイミングを計っているだけでしょう。

 ただ、仮にTVアニメ2期を制作する場合、原作のどの部分までを映像化するかが問題となってきます。

 TVアニメは基本的には「クール」という単位で制作・放送されます。1クールは13話、4クールで52話となりますが、これは1年間がほぼ52週間で構成されているためです。つまり、1クールは四半期のことを指しているのです。とはいえ確実に13話なのかといえばそうではなく、制作体制の問題やお正月特番を放送するため話数を減らすなどさまざまな理由があり、TVアニメの1クールは10話から12話くらいで制作されることが多くなっています。『鬼滅の刃』のTVアニメ1期が2クール26話をすべて制作しきれたのは、制作会社であるufotableの優秀さを示しているのです。

「無限列車編」以後の鬼滅の展開は、「遊郭編」「刀鍛冶の里編」「柱稽古編」「無限城編」「最終決戦編+その後」(いずれも仮称)の5つに分けられます。原作の残り分量から考えて、TVアニメで放送するには約4クール分の話数が必要になります。もし2期が1期と同じ2クール構成の場合は、それぞれ単行本3巻半ずつの分量がある「遊郭編」と「刀鍛冶の里編」をそれぞれ1クールで放送すれば、原作の使用量は1期とほぼ同等となります。この形がもっともありえる形でしょう。

■問題は、「柱稽古編」をどこに持ってくるのか

 ただしこの場合、「柱稽古編」をどうするのかという問題があります。

「柱稽古編」はキャラクターの関係性を語る上では極めて重要な部分ですが、ストーリーの中では次の「無限城編」へ向けての準備期間です。

 TV1期のラストは「無限列車」に乗り込む竈門炭次郎たちのシーンで締めくくられますが、言うまでもなく次に続く劇場版へのヒキとなっています。もし、2期もヒキを重視するのであれば、最も盛り上がるのは、おそらく「柱稽古編」のラストで鬼舞辻無惨が「無限城」へ隊士たちを引きずり込むシーンになるでしょう。その手前、竈門禰豆子にまつわるシーンで終わるのも素晴らしいと思います。しかし、悩ましいのが「刀鍛冶の里編」には作中屈指の人気キャラクターである我妻善逸と嘴平伊之助が登場しません。2期の最後にこのふたりを登場させるためには、「柱稽古編」を組み込む必要があるのです。「無限城編」がTV3期になるのか劇場版数作品になるのかはわかりませんが、次作へのヒキを考えるとやはり善逸と伊之助は顔を出しておきたいキャラクターではないでしょうか。

 ただ、原作の残り分量を考える必要もあります。「遊郭編」「刀鍛冶の里編」「柱稽古編」は単行本約8冊分に相当します。「無限城編」は16巻途中からスタートするため原作は残り7冊半分となり、TVアニメで制作するとなるとだいたい2クール分程度になるのでちょうどいいのですが、大きな問題があります。

 無惨が人を殺しすぎているのです。

 特に最終決戦では、多くの鬼殺隊士が命を落とします。極めて凄惨な場面の連続となるため、TVよりも劇場作品にしたほうがより原作を忠実に再現できるでしょう。「無限列車編」の大ヒットを受けて、再度の劇場アニメ化を期待する声も出ているはずなので、何らかの動きはあると予想します。

 しかし最終決戦を劇場版にすると、今度はTVアニメで3期2クールを作る分の原作が足りなくなってしまうのです。こうなると、「柱稽古編」は3期の頭に入れたほうがよくなります。

『鬼滅の刃』の脚本はufotableとクレジットされており、制作会社内で作られています。おそらくは今後のアニメ化スケジュールについては相当頭を悩ませているはずです。しかしどのような形となっても、まちがいなく素晴らしいものが出来上がるでしょう。まずはTVアニメ2期の発表を、そしてその後はTVアニメ3期や新劇場版の発表を、楽しみに待ちたいと思います。

(早川清一朗)

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