【漫画】猫を飼い始めたら、家に花を飾れなくなった… 代わりに始めたことが素敵！

■猫が植物を食べると、食中毒になることが！

　部屋に花を飾るのが好きなカメントツさん（@Computerozi）。しかし猫を飼い始めてからは、猫が植物を口にして食中毒を起こすのを防ぐため、花を飾るのをやめたそうです。自宅に花を飾れなくなった分、カメントツさんが始めたこととは……？

　猫好きなカメントツさんはTwitterでエッセイマンガ『老猫を保護した話。』を連載中。今回のエピソードは『猫を飼ってやめたこと、はじめたこと。』と題してTwitterで公開され、読者からは「素敵」「ほっこりする」「うちも花を飾らなくなった」「アロマオイルや香水も要注意」などの声があがりました。

　作者のカメントツさんに、お話を聞きました。

ーーカメントツさんがマンガを描き始めたきっかけを教えて下さい。

　元々マンガを読むのがすごい好きだったんですが、27歳までデザイナーや写真カメラマンなどをやっていました。自動車工場で働いたこともあります。いろんなことを試してみたいなぁというなかでも、すごくマンガが好きだったんですね。どれくらい好きだったかというと、昔住んでた会社の寮が本で埋まってしまいました。6～7畳ぐらいの個室の天井まで本が積まれていて、地面が湾曲するぐらいでした。引っ越しの時にマンガ本だけでトラック2台分ぐらいになった、という思い出があります。

　それくらいマンガが好きだったので、27歳の頃から漫画家を目指し始めて、28歳の時にデビューしました。きっかけはTwitterでしたね。Twitterでマンガや動画などのコンテンツを配信しているうちにいろんなサイトから声がかかり、そして最終的に小学館でデビューすることになりました。で、『こぐまのケーキ屋さん』をまずTwitterで投稿し始めたところ、支持を得ることができたので、何とか今の活動があります。

ーー自宅に花を飾れなくなった分、人に花をプレゼントしようという発想が素敵ですね。自宅に花を飾る習慣は以前からあったのでしょうか？

　今から7年くらい前、27歳の頃から始めたと思います。何かクリエイティブなことをする時に、資料を読むのもすごく大事なんですが、例えば絵画とか、好きな作品の好きなページとか、そういうものを壁に貼ったりして、普段から目に入るところに置いておくというのが習慣としてありました。

　花も、美しいものというか、自然の生んだ芸術だと思うので、普段から目に入れておくのはすごく大事なことなんじゃないかなと思って、売れていない時代から、その辺のお花を摘んで花瓶に入れたものや観葉植物などを常に目に入れておく、といったことはやっていました。

　僕はTwitter作家で元々ルポを描いていたんですが、普段から好きで集めているフィギュアとか絵本とか、そういうものが後々に何か関係ないところで、自分の思いの至らないところで役に立っていくことが僕の人生で往々にしてあったので、そういうのはすごく大事だと思って、花を飾ることは結構昔からやっています。やっぱり男の部屋ってすごく殺風景になりがちなので、少し花や植物があると、すごく気分が癒やされます。だからそのあたりは意識してやっています。

　漫画家をやっているとお花をいただく機会がたまにあるんですね。重版がかかったりとか、何かの賞をとるなどお祝いごとがあるたびに、お花をいただくこともありますので、そういうところで花を飾る習慣ができてきたのかなぁと思います。

ーーたくさんの感想が寄せられています。特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。

　いろいろな声があったんですが、「うちの猫はお花飾ってても全然大丈夫なんですよ」っていう人もなかにはいました。もちろんユリという植物がどれだけ猫に影響を与えるのかについては科学的な事実としてあるのですが、やっぱりそれぞれ猫ちゃんや飼っている人のライフスタイルもあると思うので、一概に何がいい、というのは言えないのかなーと思います。

　一番あぁなるほどなって思ったのは、「猫が入れないところに飾ってます」といったお話です。どこに飾ってるかというとトイレに飾ってますと。確かに普段ドアが閉まっているし、猫が入ってくるのが基本的に確認できるので、そういう意味でトイレには飾れるなあ、と思いました。

　ただ、僕自身が結構だらしない人間というか、おっちょこちょいなので、トイレの閉め忘れなども怖いので、しばらくはトイレに飾るということもないだろうな、という感じです。やっぱりおっちょこちょいな人間が猫を飼う時には、かなり大げさに事故とかトラブルなどを未然に防ぐ必要があると思うので、意識していろんなものを排除するなどして、ライフスタイルを変えていっていますね。

　あとは、お花をプレゼントするというところに関してはすごく反響があって、単純に「こうだからこれができない」みたいなことではなくて、できないからこそ何か変えていくというか、少しプラスアルファにもっていくという意識がいいですね、みたいな話をいただいて、ああ、よかったー、と思いました（笑）。これで「皆さんお花買うのやめましょう」っていうお話だけだと、やっぱり普通というか、何かネガティブキャンペーンになってしまっていたなと思います。単純に僕がやっていることをお伝えしただけなんですが、何かできなくなったことを別の方向に転換していい方向に向かわせることができたなと、自分でも描いた後に気付かされましたね。

『こぐまのケーキ屋さん』単行本5巻が発売中（小学館）

ーーTwitterで連載中の『こぐまのケーキ屋さん』について、単行本5巻が発売中です。あらすじや見どころなどをご紹介いただけますか？

　例えば見開き2ページの続きのお話を作ることを新しいチャレンジとして始めたりなど、1～4巻でやってこなかったことにいろいろチャレンジしています。少し変化球な単行本になっておりますので、お楽しみいただけるのではないかと思います。1～4巻で『こぐまのケーキ屋さん』ってこういう作品なんだ、と慣れ親しんだ人にとってはかなり面白い単行本に仕上がっているのではないかなと思います。

　特に個人的におすすめしたいのは、こぐまのケーキ屋さんたちがおしゃれをする、ファッションを頑張るという回がありまして、それは自分でもすごく楽しく描けたので、ぜひ見ていただければと思います。

ーー今後、Twitterで発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか？

　ずっとファンタジーを描きたいなぁと思っていたんですね。今まで描いてきたルポマンガという、いわゆるインタビューをしてそれを描いたり、エッセイなどをノンフィクションとして表現したりする作品や、『こぐまのケーキ屋さん』のような、日常の延長線上にあるファンタジー作品ではなくて、いわゆる”ハイ・ファンタジー“って言うんですかね、世界をまるまる作ってしまう作品を描いていきたいなぁと思っています。これに関しては今頑張って作っておりますので、ぜひ見ていただければと思います。いろいろなチャレンジをしておりますので、ぜひ今後ともカメントツをよろしくお願いいたします。

（マグミクス編集部）