輝く青春や感動を味わえる、サッカーマンガ5選。現役プロ選手たちも注目?
マグミクス / 2020年11月19日 17時50分
■王道から、最近の注目作まで。世界のスター選手も熱中した?
Jリーグのクライマックスや天皇杯、高校サッカー選手権大会など、サッカー界では年末にかけてひときわ熱い戦いが繰り広げられます。その現実のサッカーに負けず劣らずの熱いバトルが繰り広げられるサッカーマンガが数多く存在しています。
「サッカーのことはよく分からない…」という人であっても、サッカーマンガは未経験者から現役のプロ選手まで経験、性別、国籍を問わず多くの人の胸を熱くしてくれています。手に汗握る戦いやキャラクターの成長など、見どころ満載の5作品を紹介します。
●キャプテン翼(作・高橋陽一)
1981年から「週刊少年ジャンプ」に連載され、世界中のサッカー選手に影響を与えたサッカーマンガの金字塔的な作品です。バルセロナのエースであるリオネル・メッシも移籍決定時に「翼くんと同じチームに行ける」という理由で大喜びしたという話や、現在ヴィッセル神戸でプレーする世界的スタープレイヤーのアンドレス・イニエスタやかつてブラジル代表で活躍したロナウジーニョなど、数えきれないほどのファンがいることも知られています。
物語は南葛小学校に転入してきた天才サッカー少年・大空翼が若林源三、日向小次郎ら全国のライバルたちとの戦いを通じてサッカープレイヤーとして成長。最終的に世界を舞台に活躍していくまでを描いている長編作品です。現在も連載中で、「U-23日本代表」のキャプテンとしてオリンピックの優勝を目指して戦っています。
現実離れした必殺シュートが大きな注目を集めてきた同作ですが、有名な名言は、シュートを怖がるGKのチームメイトに放った「ボールは友達、怖くないよ」と言うシーン。翼の顔面ブロックによりチームメイトも臆さずに戦うようになっていく姿は、読者に勇気を与えてくれます。その他にも怪我や病気、アクシデントなどの葛藤や挑戦がリアルに描かれているのも、熱くなれるポイントです。
●GIANT KILLING(作・綱本将也)
講談社『モーニング』にて2007年から連載され、2017年4月には累計発行部数は1500万部を突破している作品。タイトルの「ジャイアント・キリング」とは、「番狂わせ」「大物食い」という意味で、スポーツにおいて実力差がある格上の相手に対し、格下が勝利を挙げるような熱いシチュエーションで使われる言葉です。
同作の主人公は「大物喰い=ジャイアント・キリング」が大好きな監督・達海猛。怪我で現役引退を余儀なくされ、監督へと転身していた彼が、かつて自身も所属していた弱小チーム「イースト・トーキョー・ユナイテッド」を率いてライバルを次々に倒していく熱いストーリーが描かれています。
「本当にいい監督はゲームを面白くしてくれる!」というキーワードにも表れているように、指導者として選手個人のバイオリズムやメンタルの弱さの問題にどう向き合うかなど、サッカーを通して人の心を熱くするにはどうすれば良いかを教えてくれる作品です。
■現代サッカーにおける重要ポジションに着目した作品も
『アオアシ』第21巻(小学館)
●DAYS(作・安田剛士)
『週刊少年マガジン』で2013年より連載中。中村憲剛選手や槙野智章選手といった現役サッカー選手も帯に推薦コメントを寄せており、プロからも評価されている作品です。
何のとりえも特技もなく、中学時代にはいじめられっ子だったが、人知れず熱い心を秘めた少年・柄本つくしが、嵐の夜に孤独なサッカーの天才・風間陣と出会い、高校サッカーに旋風を巻き起こしていくという物語です。
「DAYSはサッカーマンガではなく、サッカーをやっている人を描くマンガです」と作者の安田さんが話しているように、不器用ながらも何事にも一生懸命取り組む主人公が、名門高校に入るほどのエリートである周りのチームメイトを奮い立たせていく姿など、ひたむきな選手たちの姿は読む者を熱い気持ちにさせてくれます。
●エリアの騎士(作・伊賀大晃)
『週刊少年マガジン』で2006年から2017年まで連載された作品。岡崎慎司選手や大久保嘉人選手ら現役の「エリアの騎士」たちからも、熱い支持を得ています。
U-15日本代表の10番にして鎌倉学館中学サッカー部主将・逢沢傑を兄に持つ駆は、過去の事故以来左足が使えず、「ミスターノーゴール」というあだ名がつけられるなど、ストライカーとしての自信を失ってしまいます。
そんなふたりを襲った交通事故。兄の心臓を移植されることでひとり生き残った駆は一度はサッカーをやめることすら考えましたが、兄が抱いていた世界を目指す強い意志を知り、再びストライカーの道を歩き出す……というストーリーです。
夢が途絶えてしまった兄との絆や、主人公・駆を支えるチームメイトや幼馴染のヒロイン・美島奈々たちの支えによって、ひとりのサッカー選手として成長していく姿に、胸を打たれること間違いなしです。
●アオアシ(作・小林有吾)
『ビッグコミックスピリッツ』にて2015年から連載中。当時のスピリッツ副編集長が「Jユースを本格的に取り扱った漫画がない」ことに注目し、企画されたというこの作品は高校サッカーと同年代でありながら、違う舞台で戦う高校生たちの姿を描いている設定の新しさも注目されている作品です。
粗削りながら、強烈なサッカーの才能を秘めている主人公・アシトがユースチーム監督・福田にその才能を見出されるところから物語が始まります。主人公は最初、攻撃の主力を担うストライカーでしたが、ユースチームに加入後はDFのポジション、しかも長友佑都選手や酒井宏樹選手らが務めているようなサイドバックというのが斬新です。
最初のうちは戸惑いを見せる主人公が、いかにしてがむしゃらにこのポジションで成功していくのか。近年サッカー界で重要視されているこのポジションに着目している点からも、現代的なサッカーマンガといえます。
(ハヤサカコウキ)
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