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【祝ドラマ化】岸辺露伴の魅力が光るエピソード3選。『ジョジョ』屈指の愛され偏屈キャラ

マグミクス / 2020年12月3日 7時10分

【祝ドラマ化】岸辺露伴の魅力が光るエピソード3選。『ジョジョ』屈指の愛され偏屈キャラ

■初登場時はひたすら不気味な人物だったが…

 2020年の年末、日本で空前の“露伴”ブームが巻き起こりそうです。
 
 累計発行部数1億部超えの人気マンガ『ジョジョの奇妙な冒険」(以下「ジョジョ」)シリーズに登場する若き天才漫画家・岸辺露伴。

 作者・荒木飛呂彦氏が「漫画家の理想像」とする彼は、まさしく天才であり、そして偏屈キャラでもあります。相手を本にして操るスタンド能力を駆使し、自身の美学に基づく行動と名言を連発します。『ジョジョ』を未読でも、露伴は知っているという方は多いのではないでしょうか。
 
 そんな露伴を主人公にしたスピンオフ作品集『岸辺露伴は動かない』が、高橋一生さん主演で2020年12月28日よりNHKで3夜連続SPドラマとして放送されます。さらに、2021年春にはNetflixでアニメ化も決定しており、年末年始はまさに露伴ブームが巻き起こる予感……!そこで今回はジョジョ屈指の人気キャラ岸辺露伴の魅力に迫る3つのエピソードをご紹介します。

●「味もみておこう」 読者に衝撃を与えた初登場シーン(34巻)

 何といっても衝撃的だったのは、『ジョジョ』第4部「ダイヤモンドは砕けない」の「漫画家のうちへ遊びに行こう」(34巻)、露伴の初登場シーンです。杜王(もりおう)町に人気漫画家・岸辺露伴が住んでいることを知った広瀬康一が露伴の邸宅にサインをもらいにお邪魔するのですが……ここから先がなかなかのホラー展開。

「人間関係がイヤで漫画家という仕事を選んだ」と語る露伴の手腕はまさに神業。ペンを一振りすればベタ塗りは完了。難しい構図を下書きなしで描きあげ、康一を圧するのですが、だんだんと露伴の狂気が顔を覗かせます。リアリティの追求を信条に掲げる彼は、蜘蛛(くも)の観察ひとつとっても抜かりはなく、蜘蛛の腹を潰しては「味をみておこう」とペチャペチャ舐めまわす始末。そして露伴の好奇心は遂に康一へと向かい……。

 結果として、露伴は康一を助けにきた主人公・東方仗助たちに大怪我を負わされるのですが、そんな瀕死の状態でも露伴は今後の作品のために今しがたの経験をメモします。この善悪を超越したプロ意識に、曲者ぞろいの4部キャラたちですら、ただ呆れ返るばかり。そして、こんな露伴の姿を「漫画家の理想像」とするのですから、荒木飛呂彦氏のストイックぶりにも脱帽するエピソードです。

■名セリフ「だが断る」の元ネタは…

● “露伴の美学”を味わうなら「ハイウェイ・スター」(42~43巻)

 初登場時には極めて不気味なキャラクターとして描かれた露伴が、一転してシリーズ屈指のイケメンへと昇華するのが、『ジョジョ』42~43巻収録の「ハイウェイ・スター」回です。

 その抑えようのない好奇心ゆえに、遠距離追跡型のスタンド「ハイウェイ・スター」の罠にハマってしまった露伴。生命エネルギーを吸い取られたままトンネル内に監禁され、絶体絶命のピンチに陥ります。折よく仗助が助けにくるのですが、そこでハイウェイ・スターに「同じように仗助を罠にはめれば命だけは助けてやる」そう耳元で囁かれます。その際に飛び出した露伴のセリフが……

「だが断る」。
 
 かの有名なセリフはこのエピソードに登場します。「この岸辺露伴が最も好きな事のひとつは自分で強いと思ってるやつに『NO』と断ってやる事だ…」。自らの命を危険に晒してでも美学を貫く男、それが岸辺露伴です。ここぞというときの一人称が「岸辺露伴」になるところもまた、彼の気高さを表しています。

●トニオも再登場!『岸辺露伴は動かない』より「密漁海岸」

 最後に紹介するのはスピンオフ作品集『岸辺露伴は動かない』に収録されている「密漁海岸」というエピソード。この話では同じく4部の人気キャラであるイタリアンシェフ、トニオ・トラサルディーが再登場します。

 “ある事情”のためどうしても杜王町の海岸に生息するクロアワビを手に入れる必要があると露伴に打ち明けるトニオ。しかしこの海岸で獲れるクロアワビは貴重なため漁師ですら売ってくれない。ではどうやって手に入れるのか? 露伴がトニオを問い詰めれば…

「『密漁』をします」
「だから気に入った」

 「密漁海岸」はこのやり取りのために描いたと、作者の荒木飛呂彦氏はあとがきで述べています(密漁の違法性は重々承知の上で)。時として善悪をも超越する露伴の気高い精神が現れたエピソードです。

 また、サメや巨大タコと格闘する作品は多くありますが、アワビと死闘を繰り広げるマンガは相当希少なのではないでしょうか。4部では描かれなかったトニオの恋愛事情にも触れており、スリリングながらも露伴の人情に触れることができる傑作です。

 ここまで岸辺露伴の魅力が伝わるエピソードを紹介してきました。偏屈で自己中心的で皮肉屋、それでいて一度心を開けば何よりも友情を大切にする茶目っ気たっぷりの天才。そんな岸辺露伴が年末から春先にかけて、実写で、アニメで、日本中を魅了してくれそうです。

(片野)

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