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『鬼滅の刃』意外な角度の愛あふれた“秀逸コラボ”の世界 「便乗?違います!」

マグミクス / 2020年12月14日 14時10分

『鬼滅の刃』意外な角度の愛あふれた“秀逸コラボ”の世界 「便乗?違います!」

■『鬼滅の刃』グッズあるところに愛あり!伝統工芸と私たちをつなぐ秀逸コラボたち

 2020年、世の中を席巻した『鬼滅の刃』。その経済波及効果も凄まじく2020年12月時点でおよそ2700億円にのぼります。そしてその5割近くを占めるのがキャラクターグッズやコラボ商品たちです。「ダイドーブレンド」の『鬼滅の刃』コラボ缶は発売約3週間で5千万本を突破、最近ではリカちゃん人形とのコラボも話題を集めました。コンビニに入れば鬼滅関連のコラボ商品がずらっと陳列され、まさに破竹の勢いを見せています。

 さて『鬼滅の刃』コラボ商品のなかには、私たちの予想のはるか斜め上をいくアイディアを実現させた企画も数多く存在しています。今回は数ある『鬼滅の刃』コラボ商品から、“企画性”に焦点を絞り、目の付け所が秀逸なコラボ商品をピックアップ。その共通点を探っていきます。

●世界に誇る金属加工技術が結集……「日輪刀菓子切・羊羹」

 最初に紹介するのは、炭治郎たちの“日輪刀”をモチーフにした金属製の菓子切と羊羹をセットにした「鬼滅の刃 日輪刀菓子切・羊羹」です。こちらは作中に登場するあの日輪刀で羊羹を斬ることができるコラボ商品。全長約140ミリの日輪刀は、金属製品加工技術で世界的にも有名な新潟県燕市で製造されたものです。

 炭治郎の黒刀、伊之助の刀特有の切れ込みなどもしっかり再現されているうえ、菓子切置は禰豆子の竹筒ととにかく芸が細かいこちらの商品。日輪刀がもつ猛々しさを敢えて“おやつ”の時間に持ち込むダイナミックな遊び心には脱帽です。こちらはプレミアムバンダイやアニメイトのオンラインショップで購入できます。

●アニメ愛が“鬼師”と“鬼滅”をつなぐ!「三州鬼瓦レリーフ」

「三州鬼瓦レリーフ」(画像:愛知県高浜市) (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 続いてご紹介するのは愛知県高浜市の伝統的工芸品「三州鬼瓦工芸品」と『鬼滅の刃』のコラボ企画です。三州瓦工業協同組合の“鬼師”と呼ばれる鬼瓦職人が、炭治郎などを彫刻した30センチ四方の瓦レリーフを製作し話題になりました。

 三州鬼瓦は“いぶし銀”という独自の発色技術が特徴で2017年には国の伝統的工芸品に指定されています。これまでも若者世代に三州鬼瓦の魅力を知ってもらおうと画策してきた同組合でしたが、ある時アニメを愛するひとりの鬼師がアニメ作品とのコラボを模索していたところ、『鬼滅の刃』側がそのオファーを快諾しこの企画が実現ししました。鬼師と『鬼滅の刃』、それを最初につないだのは純粋な“アニメ愛”だった……そう考えるととても感慨深いです。こちらの鬼瓦は三州瓦工業協同組合のオンラインショップで購入することができます。

●このさりげなさが奥ゆかしい!『鬼滅の刃』キャラの姿はない「置き畳」

「鬼滅の刃 置き畳」(画像:高田織物) (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 コラボ商品のなかには敢えてその作品を前面に押し出さず、しっかり普段使いもできるけど「わかる人にはわかる」という奥ゆかしさを大事にしているものもあります。続いて紹介する岡山県倉敷市の畳縁製造大手の高田織物と『鬼滅の刃』がコラボした「置き畳」と「畳縁キット」は、その最たる例と言えるかもしれません。

「畳縁」も「置き畳」も鬼滅のキャラクターたちの姿こそありませんが羽織の柄や色合いで、しっかり『鬼滅の刃』キャラたちの息遣いを感じることができる仕上がりに。もともと和柄の紋様の美しさが際立っていた『鬼滅の刃』と日本伝統の床材である畳の相性は抜群。『鬼滅の刃』を知らずとも、色彩豊かな和の雰囲気を楽しめる逸品となっています。ちなみにこのコラボ企画も高田社長自身が『鬼滅の刃』ファンだったことから実現したものです。こちらの畳は同社直営店や、オンラインショップで販売されています。

 ここまで見てきた通り、『鬼滅の刃』のコラボ企画の大きな特徴のひとつに「伝統工芸」との親和性が挙げられます。三州鬼瓦のように、その技術力や価値の高さとは裏腹になかなかその知名度を上げられずにいた工芸品が『鬼滅の刃』をきっかけに注目され、再発見される理想的な流れが生まれつつあります。時に「便乗」などと揶揄され得るコラボ企画ですが、実際は私たちが普段なかなか接する機会のない素晴らしい技術や伝統への架け橋として機能してくれています。そして何より、そこには『鬼滅の刃』への愛がありました。相手が誰であろうと分け隔てなく慈しむ炭治郎の姿ともどこか重なります。

 連載は終了してしまいましたが、これからも『鬼滅の刃』は私たちを知らない世界とつなぐ架け橋になってくれることでしょう。

(片野)

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