【漫画】クールな魔女、男の子の駄々っ子ぶりに母性本能が！？「ダメだ威厳を保て！」

■男の子から老人へ…魔女と男の長年の“絆”

　小さな男の子が魔女に「魔法で病気の妹を助けて下さい」とお願いをしていました。魔女は「くだらん」と取り合いませんが、男の子は「ヤダヤダ！」と泣きつきます。魔女の反応は……？

　三簾真也さん（@igoshowgi）による創作マンガ『魔女と坊やの取引』がTwitterで公開されました。本作品はTwitterで連載されていた『魔女と1人のニンゲンの取引』シリーズの第1話。1話ごとに歳月が流れ、男が成長し、生涯を終えるまでの魔女との交流が描かれています。読者からは「神作」「かわいい」「最強の駄々っ子」などの声があがりました。

　2020年12月末には本作品のオマケ完結編8ページがTwitterで公開予定とのことです。作者の三簾真也さんに、お話を聞きました。

ーー三簾真也さんの漫画家としてのデビューのきっかけを教えて下さい。

　記事のお話をいただきありがとうございます。僕のデビューは、大学時代に「ジャンプスクエア」の月例賞に送った原稿が準入選という大きな賞に恵まれて、光栄にも本誌に掲載していただいたことがきっかけでした。そこから大学を卒業して上京したのちに「週刊誌に挑戦したい」と思い、憧れの漫画家の藤田和日郎先生がいる「週刊少年サンデー」に行くことにしました。

ーー『魔女と坊やの取引』のお話はどのようにして生まれましたか？

　僕はよくネタを友達と「どう思う？」「どうしよう」と相談し合って作るのですが、友達が「魔女とオネショタ（お姉さん×男の子）が最近好きなんだよね」と話の流れで言っていて、そのキーワードをきっかけに考えて膨らませた結果でき上がりました。

　最初は「魔女から魔法を教わりたい坊やと、かわいさに負けてつい教えちゃう魔女」という設定で、魔女が男の子を禁断の家に入れてしまったり、魔法文字を教えてしまったりと、どんどん禁忌を破っていっちゃう話でした。とりあえずこの設定で初稿ネームを切ったのですが、何だかつまらなくて、何で男の子は魔法を教わりたいのか、なぜ魔女は禁忌を犯してまで教えてしまうのかが分からず詰まってしまって。そこから同じ友達にネームを見せては直しを繰り返し、今の1話目の形に収まりました。

　続きとか考えていなくて「単発かな」とボーッとシャワーを浴びながらタイトルを考えていました。その時ちょうど『100日後に死ぬワニ』が100日目を迎えてひと月たったくらいで、僕も「読者が話の終わりを意識することで、描かれたエピソード以上の情緒が生まれる話」を描きたいと思っていたのと、「魔女集会で会いましょう」というタグで昔はやっていたような、「魔女が小さい子供を拾って育てて、時がたちその子が魔女よりも大きく育つ話」がビガッとかみ合って「魔女と坊やの取引……で、坊やの部分が少年→青年と変化していくとどうだ？」と思いつきました。（お風呂ってすごい！）

ーーたくさんの感想が寄せられています。特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。

『魔女と思春期の取引』を載せた時に「坊やが成長してる……」と読者の方々がビックリしていたことですね。ちょうどその回から坊やの成長が著しくなっていくところだったので「してやったり！」と思っていました。

　それと「オネショタイチャラブ好きの暗黒騎士ガイア」という画像のリプライを毎話送ってくれる人がいて、その人が、坊やが成長してオネショタじゃなくなって「うそだろ……」と嘆いていたことも印象に残っています。

『水女神は今日も恋をするか？』単行本全3巻が発売中（小学館）

ーー「週刊少年サンデー」で連載されていた『水女神は今日も恋をするか？』の単行本全3巻が発売中です。お話のあらすじや単行本の見どころなどをご紹介いただけますか？

　水女神の話をさせていただきありがとうございます。この話は雨の降らない渇いた世界で、唯一水を生み出せる少女が恋のときめきによって体からたくさん水を出す話です。字面にするとすごいですが、少年誌で純愛ものですよ。

　世界の命運が少年少女の恋にかかっている、というシリアスな世界観に反して、とてもくだらないことをしているギャップとキャラのかわいさがウリです！

ーー今後、Twitterで発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか？

　Twitterはリツイートやいいね、読者の閲覧数が全て数字でハッキリと表れます。しかもその数値を他人の作品だけでなく自分の他の作品と比較することができるため、正確に面白さや読者への訴求力などがデータとして取れる媒体だと思っています。

　今僕はどういったものが数字を取れるかというデータを集めている段階で、ハッピーエンドはどれくらい伸びるのか、バッドエンドを伸ばすにはどうすればいいのかなど、多くの読者が思わず反応してしまうような技術を培うために活動をしている最中です。

　現在、月刊のWebマンガサイト「コミックメテオ」さんで『お湯でほころぶ雪目先輩』という、血の巡りを良くするようなお風呂マンガを連載しているため、あまりTwitter用のマンガを新たに描く機会は少なくなってしまいましたが、まだまだ反応を見てみたい作品など用意しているので、ぜひTwitterをフォローしていただけたらうれしいです！　応援よろしくお願いします！

（マグミクス編集部）