1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. アニメ・コミック

TV放送『鬼滅』柱合会議 蝶屋敷編は、後になって分かる「大切な時間」が刻まれている

マグミクス / 2020年12月20日 8時50分

TV放送『鬼滅』柱合会議 蝶屋敷編は、後になって分かる「大切な時間」が刻まれている

■派手さはないが、見逃せないエピソードばかり

 2020年の『鬼滅の刃』ブームを締めくくるように、12月20日(日)の18時59分~21時14分、フジテレビ系で『鬼滅の刃』柱合会議 蝶屋敷編が一挙放映されます。TVシリーズ全26話のうち、第22話から最終話までを、新規映像を交えて再構成した特別編集版となるそうです。

 10月24日にフジテレビ系でオンエアされた『鬼滅の刃』那田蜘蛛山編から、国内興収300億円の大台に乗った大ヒット作『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』に至るまでを描いたエピソード集となります。

 鬼とのバトルシーンがないため、原作コミック全23巻を通して見るとかなり地味なパートになりますが、「鬼殺隊」の最強剣士である「柱」たちが全員集合し、劇場版で大活躍を見せる炎柱・煉獄杏寿郎も初登場するシーン、12月4日に発売された最終巻の伏線となるシーンもあることから、『鬼滅』ファンには見逃せません。スペシャルエンドロールと、21時14分~20分オンエアの「『鬼滅の刃』アフタートーク」も気になるところです。

 派手さはないけれど、後からジワジワと効いてくるボディブローのような味わいのある、「柱合会議 蝶屋敷編」の見どころを紹介します。

■煉獄杏寿郎ら「柱」が全員集合。心に刻みたい瞬間

 那田蜘蛛山での激闘を終えた竈門炭治郎(CV:花江夏樹)は、ボロボロになりながらも生還を果たしました。炭治郎が目を覚ますと、そこは「鬼殺隊」の本部である産屋敷の庭でした。炭治郎の周りには、炎柱・煉獄杏寿郎(CV:日野聡)をはじめとする「鬼殺隊」最強剣士である「柱」たちがずらりと集まっています。

 すでに『無限列車編』を観ているファンには、個性あふれる「柱」たちが全員集合しているショットは感慨深いものがあるのではないでしょうか。「鬼殺隊」史上最強と謳われた9人の「柱」が勢ぞろいを果たすのは、このシーンが最初で最後となります。人生は一期一会、大切なことは後から気づくもの。失ってから、初めて本当の価値を知ることになります。

 お館様・産屋敷耀哉(CV:森川智之)を迎えての「柱合会議」が始まる前、炭治郎とその妹・禰豆子(CV:鬼頭明里)の処遇が問題となります。鬼を倒すことを目的としている「鬼殺隊」の新人隊士である炭治郎が、鬼である禰豆子と行動を共にしていることが糾弾されます。炭治郎と禰豆子にいちばん厳しく接するのが、風柱の不死川実弥(CV:関智一)でした。敵意むき出しで、炭治郎兄妹を責めまくります。

 最悪の形で不死川実弥たちと出会ってしまう炭治郎兄妹ですが、やがて2人とも献身的な活躍が「柱」たちに認められることになります。炭治郎と禰豆子は「鬼殺隊」の一員としてだけでなく、人間的にも大きく成長していくことになるのです。

■学園コメディに転調する「蝶屋敷」

栗花落カナヲが表紙に描かれる、『鬼滅の刃』第18巻(集英社)

 傷の治療をするため、炭治郎は蟲柱・胡蝶しのぶ(CV:早見沙織)の私邸、通称「蝶屋敷」で静養することになります。もう少しで蜘蛛にされるところだった我妻善逸(CV:下野紘)、自信喪失状態の嘴平伊之助(CV:松岡禎丞)も同室でした。「カマボコ隊」が再集結したことで、ここからは思いっきり学園コメディモードへと転調します。

 とりあえず傷の癒えた炭治郎は、機能回復訓練を受けることに。女の子たちと一緒に訓練できることが、善逸はうれしくて仕方ありません。炭治郎も剣士としてより強くなるために、「全集中の呼吸・常中」をマスターしようと鍛錬を重ねます。ハードな修行ではあるものの、十二鬼月との死闘が繰り広げられる『無限列車編』を前に、リラックスムードが漂う蝶屋敷編です。シリアスなバトルシーンとコメディパートとのメリハリのよさも、『鬼滅』人気の要因のひとつでしょう。

 蝶屋敷で見逃せないのは、女剣士・栗花落(つゆり)カナヲ(CV:上田麗奈)と炭治郎との再会です。蟲柱・胡蝶しのぶの「継子」に選ばれるほどの優れた能力を持つカナヲですが、表情の変化に乏しく、とても無口です。師範であるしのぶに指示されないと自分から言葉を発することもないカナヲに対して、炭治郎は優しく接します。「きっと、カナヲは心の声が小さいんだろうな」と炭治郎は、これからカナヲが心のままに生きるかどうかをコイン投げで決めようと持ちかけます。

 カナヲの運命を大きく揺さぶることになる名シーンです。名場面、名台詞の多い『鬼滅』ですが、コイン投げは炭治郎のポジティブな性格が全開となった屈指の名シーンではないでしょうか。

■過酷な日々のなかに、笑いや希望を見い出す炭治郎

 鬼舞辻無惨(CV:関俊彦)を始祖とする人食い鬼たちとの壮絶な戦いが繰り広げられる『鬼滅の刃』ですが、過酷な日々のなかでも炭治郎は仲間たちと笑い、励まし合いながら友情を培っていきます。蝶屋敷で過ごした時間は、彼らにとって掛け替えのない青春の1ページとなっていきます。

 現実世界もいつまで続くか分からないコロナ禍によって、就職難や失業にあえぐ人たちが続出しています。派手な年末年始イベントができないことに、がっかりしている人もいるかもしれません。でも、厳しい生活のなかにも、何気ない喜びやささやかな希望があることを、炭治郎は気づかせてくれます。

 蝶屋敷での機能回復訓練を終えた炭治郎たちは、炎柱・杏寿郎のあとを追って「無限列車」に乗り込み、TVシリーズ第1期「竈門炭治郎 立志編」は終わりを迎えます。「無限列車」には十二鬼月のひとり・魘夢(えんむ、CV:平川大輔)が待ち受けており、これまで以上に炭治郎たちは肉体的にも精神的にも大きなダメージを受けることになります。

 炭治郎は数々の試練を乗り越え、どこまで大きくなるのでしょうか。TVシリーズ第1期&『無限列車編』に続く、シリーズ第2弾の発表がとても楽しみです。

(長野辰次)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください