平成第1作『ウルトラマンティガ』は常識破りだった? 放送開始の『クロニクルZ』で再注目
マグミクス / 2021年1月9日 8時40分
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■あらゆる期待を集めていた、「新たなるウルトラマン」
今年2021年で25周年を迎える『ウルトラマンティガ』。そのティガが最新のウルトラマンであるゼットとともにクローズアップされるのが、1月9日(土)から始まる新番組『ウルトラマン クロニクルZ ヒーローズオデッセイ』です。誕生して四半世紀も経つ今でも、当時のファンはもちろん、現在の子供からも高い人気を得ている『ティガ』。その理由を紐解いてみましょう。
『ウルトラマンティガ』は、『ウルトラマン80』以来、16年ぶりにテレビ放映されたウルトラシリーズの新作でした。しかし、その間にウルトラシリーズがまったくなかったわけではありません。
雑誌連載で人気に火がつき、テレビ作品となった『アンドロメロス』。雑誌ではウルトラシリーズと世界観を共有していましたが、テレビではその部分が明確にされていないため、正式なウルトラシリーズとしてはカウントされていません。
また、国外との合作作品としてビデオ販売されていた『ウルトラマンG(グレート)』、『ウルトラマンパワード』がテレビ放送されたこともあります。
他にも、昭和版から直接の続編として製作された平成版『ウルトラセブン』もありました。日本テレビが製作した珍しい特番扱いの作品でしたが、人気が出て後にオリジナルビデオ作品としても展開しています。
また、再編集された劇場作品以外にも、『ウルトラマンゼアス』といった、コメディ色の強い新作も製作されました。
こうしてテレビで新作が製作されていない時期でも、ウルトラシリーズは活動を続けていたのです。そして、子供向け雑誌には必ず特集ページが掲載され、オモチャ売り場には必ずソフビ怪獣が置かれているという状況が続いていました。
再放送のほかにも、レンタルビデオ屋でいつでも映像が見られることもあって、ウルトラマンは現役のヒーローとして長い間、子供たちに認知されていたのかもしれません。
こうした背景から、ウルトラシリーズのテレビ新作はあらゆる方向から期待されていました。この流れを受けて、1996年にウルトラマン生誕30周年記念として製作されたのが本作『ウルトラマンティガ』だったのです。
■『ティガ』で導入された新しい試みの数々
『劇場版 ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY』DVD(バンダイビジュアル)
こうして、期待の新作として誕生した『ウルトラマンティガ』は、それまでのシリーズの常識にとらわれず、さまざまな新要素が投入されました。
これまでのウルトラマンのように「M78星雲から来た宇宙人」という設定を廃し、「古代の地球にいた光の巨人」という設定を組み込みます。この設定が作品のなかで大きな意味を持ち、最終回では誰もが光になれるという展開を生み出しました。この設定は、後の作品にも多大な影響を与えます。
見た目で大きく違ったのが、ウルトラマンで初めて本格的に青色をラインに取り入れたことでした。これによりティガはそのままのシルエットで3つの姿にタイプチェンジするという、それまでのウルトラマンになかった特徴を見せます。このタイプチェンジが、これ以降のウルトラマンでは定番となっていくのはみなさんもご存じですね。
ウルトラシリーズで定番の防衛組織にも、大きな変革がありました。本作に登場する防衛組織「GUTS」は、ウルトラシリーズ初の女性隊長に率いられたチームです。これは当時の女性の社会進出を反映したといわれています。
そして、主人公であるダイゴ役に人気アイドルグループ「V6」の長野博さんを起用しました。彼はこれまでのウルトラシリーズの主人公とは違うタイプのキャラであるダイゴを見事に演じきります。
この流れで、オープニングは「V6」が担当しました。初めて「ウルトラマン」という単語が使用されないオープニングでしたが、主題歌として多くの人から支持を得る名曲。劇中で使用された時、ドラマを大いに盛り上げたことからも、そのことがわかります。
作品の人気の高さがよくわかるエピソードは、続編の『ウルトラマンダイナ』が世界観を継続して製作されたこと、放送終了3年後に完結編となる劇場版『ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY』が公開されたことが挙げられます。さらに、12年後にはティガ=ダイゴを主役として劇場版『大決戦!超ウルトラ8兄弟』が公開されるなど、根強いファンからの支持があることも見逃せません。
本作は放送当時、はじめて親子二世代を取り込んだ番組だと言われていました。かつて昭和ウルトラマンを見ていた親の世代を子供と一緒に取り込んだことに成功し、後に『仮面ライダー』や『機動戦士ガンダム』の戦略にも大きな影響を与えたと言われています。
それからさらに25年。今度は、親子孫三世代でウルトラシリーズを楽しむ時代が訪れたのかもしれませんね。
(加々美利治)
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