2021冬アニメ、見てみて良かった3選 ちょっとダークな作品が豊作!
マグミクス / 2021年1月23日 14時40分
■2021冬アニメはちょっとダークな作品に注目!
外出自粛ムードによってなかなか外で遊びづらい昨今、少しずつ始まっている冬アニメはうってつけの娯楽ですよね。とはいえ、何十作品もある中で継続視聴する作品を探すのは、それだけで大変です。そこでこの記事では、筆者が実際に見た冬アニメで良かったものを3作品ご紹介します。SNSでも「ある意味1番の鬱アニメ」「作画もストーリーもいい」と評判です。
●『はたらく細胞BLACK』(2021年1月9日~放送)
『はたらく細胞BLACK』は、マンガ『はたらく細胞』(原作:清水茜/講談社)のスピンオフ作品である『はたらく細胞BLACK』(原作:原田重光、マンガ:初嘉屋一生、監修:清水茜/講談社)を原作としたアニメ。『はたらく細胞』はシリーズ累計発行部数450万部を突破しています。『はたらく細胞BLACK』は、アニメ『はたらく細胞』とは制作陣・声優陣ともに異なっており、シリアスな雰囲気の内容となっています。
舞台はとある人間の体の中。人間の体内で働く赤血球たちは、酸素を運ぶ仕事につくため明るい雰囲気の職場研修映像を見ていました。「雰囲気もよさそうだし、皆優しそう……」と今日から始まる仕事に希望を持つ赤血球のAA2153(CV:榎木淳弥)でしたが、新人研修はなし。「倒れるまで働くんだ!」といきなり仕事を振られ、戸惑いながらも酸素を運ぶことに。配達先で出会う先輩細胞たちは、罵声を浴びせてきたり、目に光がなかったりと、研修映像とは様子が全く違っていました。それもそのはず、ストレスや喫煙といった人間の行為によって、体内の細胞たちは過酷の労働を強いられていたのです。
「僕たちは一体何のために働いてるんですか!」という赤血球の悲痛な叫びとともに始まる本作。『はたらく細胞』が明るい雰囲気のホワイト企業の話だとすると、本作は皆疲れ切ったブラック企業の話だといえます。頑張っても頑張っても怒鳴られ、仕事はいつまで経っても減らない……という過労ぶりは、先輩赤血球の「感情を全部殺せば、笑顔でいられる」というセリフにも表れています。あまりのブラックぶりに、『はたらく細胞』ではかわいさに定評のあった血小板(CV:久保ユリカ)も「邪魔だ、どけ!」と言う始末。『はたらく細胞』との違いを楽しむのはもちろん、免疫力が大事な今、ブラックながらも健康について楽しく知れる本作はぜひ見ていただきたい作品です。この作品は、「dアニメストア」「Amazonプライム・ビデオ」「Netflix」などで見ることができます。
●『怪物事変』(2021年1月~放送)
『怪物事変』 (C)藍本松/集英社・「怪物事変」製作委員会
『怪物事変』は、同名マンガ(著:藍本松/集英社)を原作としたアニメで、原作は月刊マンガ雑誌「ジャンプスクエア」で現在も連載中です。制作を手掛けたアニメ制作会社「亜細亜堂」は、『忍たま乱太郎』や『かいけつゾロリ』など子供向けアニメを手がけているほか、近年では『かくしごと』『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません』などの深夜アニメも制作しています。
古来、「怪物(けもの)」という存在は世の影に潜み、人に見つからないよう気を付けつつ人と関わり合って生きてきました。実は彼らの多くは、人間の世界に適応し、社会に溶け込んで生活していたのです。しかし現代では、人間との間に子供を作るなど、必要以上に人と関わろうとするケースが多く報告されるようになっていました。オカルト専門の探偵・陰神鼓八千(いぬがみ・こはち/CV:諏訪部順一)は、そんな怪物の仕業であるとされる事件を解決するため、とある田舎に呼ばれます。彼はそこで不思議な雰囲気の少年・日下夏羽(くさか・かばね/CV:藤原夏海)と出会って――?
数ある冬アニメのなかで、ダントツといえるほどの美しい作画を誇る本作。怪物の描写はもちろん、人物や食べ物、背景に至るまで丁寧に描かれています。また、SNSでも「かわいい」と評判だった岩木山雪里白那之五十六子晶(いわきやまゆきさとしろなのごじゅうろくし・あきら/CV:村瀬歩)、つっけんどんな割に本当は優しい蓼丸織(たでまる・しき/CV:花江夏樹)など、各キャラクターの個性も強め。花江夏樹さん・下野紘さん・花澤香菜さんなど『鬼滅の刃』の声優陣が多数出演しており、鬼滅ファンにはうれしい共通点かもしれません。小野大輔さんが歌うオープニングテーマ「ケモノミチ」も必聴です。この作品は、「dアニメストア」「Amazonプライム・ビデオ」「Netflix」などで見ることができます。
●『ゲキドル』(2021年1月5日~放送)
『ゲキドル』 (C)ゲキドル製作委員会
『ゲキドル』は、「劇団」と「アイドル」を組み合わせたメディアミックスプロジェクトで、他にはマンガが発表されており、舞台も2021年3月3日(水)より上演予定となっています。同日にはアニメ本編全話とOVAが収録されたBlu-ray Disc BOXの発売が決定しており、公式Webサイトでは主要キャラクターのキャラクターソングMVも発表されています。
謎の災害・世界同時都市消失から5年。池袋を中心に被害を受けた日本も少しずつ復興し、以前のような暮らしを取り戻しつつありました。そんななか、3Dホログラムを用いた「シアトリカルマテリアルシステム(SMT)」を使った幻想的な演劇をみて、感銘を受けた守野せりあ(もりの・せりあ/CV:赤尾ひかる)。「自分もあのステージに立ちたい」と思ったせりあは、街中でチラシ配りをしていた榊原かをる(さかきばら・かをる/CV:花澤香菜)の所属する劇団「アリスインシアター」を見に行くことに。見学だけのつもりだったせりあでしたが、その場で演技に加わることになり――?
一見「よくあるアイドルアニメ」のような本作ですが、電気供給の悪さやオーロラの出現など、謎の災害の爪跡が作品に暗い影を落としています。せりあが広い家にひとり暮らしでぬいぐるみの「ありす」とよく話していたり、かをるが杖をついて歩いていたりと、登場人物たちの過去も気になるところ。心なしか画面全体も暗く、謎の災害についてなかなか語られないことも不気味さを感じます。その一方で作画はかわいらしく、劇団とアイドルを組み合わせた新しい題材にも注目。SMTを使ったステージにも期待が高まります。全体的にまだまだ謎が残されており、目が離せない作品です。この作品は、「dアニメストア」「Amazonプライム・ビデオ」「U-NEXT」などで見ることができます。
* * *
寒い時期も手伝ってか、少しダークな良作が目立った冬アニメ。まだ数話分しか放送されていない今の時期は、最新話に追いつくチャンスです。気になる作品があった方は、ぜひ見てみてはいかがでしょうか。
※配信状況は記事掲載時点のものです。
(新美友那)
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