ゲーム界の「強すぎ」ボスキャラ3選。開発者はクリアさせる気がない…?
マグミクス / 2021年2月2日 18時10分
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■「システム的に本当に倒せるのか?」と意見が出るほど…
最近のゲームは多くの人に楽しんでもらうため、難易度が適切に調整されるようになってきました。ラスボスや隠しボスも、根気よくやり続ければなんとか倒すことができ、多くの人がその達成感を味わうことができます。
しかし、ゲームの歴史のなかには、明らかに「倒させる気がない」レベルの、理不尽な強さのボスキャラも存在しています。今回はさまざまなジャンルのゲームから、強すぎるボスキャラ3体をご紹介します。
●『カイザーナックル』ジェネラル;ゲーム雑誌も匙を投げた?
最初にご紹介するのは、1994年に発表された格闘ゲーム『カイザーナックル』の隠しボス「ジェネラル」。 “格闘ゲーム史上最強”と名高いボスキャラクターです。
まず、攻撃力、防御力はともにトップクラス。移動、ダウンからの復帰、通常攻撃のスピードは異常に速く、基本スペックからしてプレイヤーキャラクターとは段違いです。また、アルゴリズムも凶悪で、人間離れした反応でガード、迎撃を行ってきます。
そして繰り出してくる技もどうかしているほど凶悪です。3方向にオーラを飛ばす攻撃を溜めなし・隙なしで放ってくるほか、ガードされても隙が生まれないスライディング、隙が一切ないワープ、間合いが広すぎる投げ技……どれも破格の性能を誇ります。
一応「起き上がりに足払いを当てるとハメて倒せる」という攻略法が存在しますが、そもそも常人には、ジェネラルをダウンさせることがまず不可能。たとえジェネラル戦をやりこんでいる熟練プレイヤーでも、1ダメージも与えられず瞬殺されることがザラにあります。
当時のゲーム雑誌「ゲーメスト」には攻略記事が掲載されたのですが、そこに書かれていた文章は「気合いで何とか……」。攻略記事にも関わらず、あまりの強さに匙を投げてしまったのです。
●『ファイナルファンタジーXI』Absolute Virtue;「倒せる」ことを開発元が実証
『ファイナルファンタジーXI』(スクウェア・エニックス)
続いては、シリーズ初のMMORPG(大人数が同時参加するオンラインRPG)である『ファイナルファンタジーXI』より、「Absolute Virtue」。登場した当時は「すべてのRPGでトップクラス」と言われたほどの強さを持つ敵キャラです。
まず通常攻撃から強力で、当時のレベル上限においては、2~3発食らえばやられてしまうほどの威力。攻撃も素早く、狙われたら戦闘不能は必至です。
また、本作はプレイヤーが2時間に1回だけ使える「SPアビリティ」というものがあるのですが、Absolute Virtueはなんと無制限に使用可能。これによってさらに能力が上昇します。
魔法も強力で、HPが減ってきた時に使う「メテオ」は、広範囲に即死レベルのダメージをばらまきます。また、普通は発動までに数秒の「提唱時間」が必要なところ、Absolute Virtueの場合は0秒。つまり、「メテオ」を使われると、画面にはプレイヤーの死亡ログがずらりと並ぶことになります。
そのあまりの強さから、「本当に倒せるのか?」といった意見が多く、開発メンバーが倒せることを証明するための動画を作成しましたが……倒すのにかかった時間はなんと18時間。その後、プレイヤーレベルの上限が引き上げられ、ようやくまともに倒せるようになりました。
■弾幕シューティング界の「最後の挑戦状」
●『怒首領蜂最大往生』陰蜂;いまだクリア者ゼロ
『怒首領蜂最大往生』(ケイブ)
最後は、2012年に稼働を開始した縦スクロールシューティングゲーム『怒首領蜂最大往生』(ケイブ)の隠しボス「陰蜂」です。
「怒首領蜂」(どどんぱち)シリーズは、大量の敵弾をかいくぐる「弾幕系シューティング」というジャンルの金字塔で、その難易度の高さでも知られています。プレイステーション2版で発売された『怒首領蜂大往生』には「デスレーベル」というボスラッシュモードが収録されていましたが、クリア者が出たのは……なんと発売から7年半後。現在でもクリア者は4人しか報告されていません。
『最大往生』はシリーズ最後の作品なのですが、その裏ボスである陰蜂は「デスレーベル」を超え、間違いなく過去最凶の難易度を誇ります。陰蜂が繰り出す攻撃は、初代「怒首領蜂」の裏ボスの弾幕(通称:ふぐ刺し)と、「怒首領蜂大往生」の裏ボスの弾幕(通称:洗濯機)を組み合わせた、歴代作品の集大成。弾の密度と速度が尋常ではなく、1秒避け続けることも困難なレベルとなっています。
「デスレーベル」がクリアされたことを受け、開発者が最後の挑戦状として作り上げたボスだと言えるでしょう。稼働から8年以上経ちますが、陰蜂をノーコンティニューでクリアした人物はいまだ存在していません。
こうして眺めてみると、強すぎるボスキャラたちは、「鬼畜ぶり」の多彩さがある意味魅力的です。ここまでの強さのボスキャラに立ち向かう達人たちは、もはや“人類代表”という感覚すら覚えます。気になった方は、挑戦しないまでも、実際のプレイ動画などで頂点の戦いを楽しんでいただけたらと思います。
(古永家啓輔)
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