「心を燃やせ！」熱い名言が多いアニメ3選 気持ちに火がつくアニメで冬を乗り切れ！

■見て心に火を付けろ！　気合いの入る名言がずらり

　2020年12月28日、映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が国内の興行収入で歴代1位を達成しました。劇場版はもちろんTVアニメ版の人気も高く、「生殺与奪の権を他人に握らせるな！！」「頑張れ 炭治郎頑張れ！！」など、熱い名言が多いことにも注目が集まっています。この記事では、こうした熱い名言が多いアニメを3作品ご紹介します。SNSでも「何回観ても感動する」「根性を学んだアニメ」と評判です。

●『銀魂』（2006年1月～放送）

映画『銀魂 THE FINAL』 (C)空知英秋／劇場版銀魂製作委員会

『銀魂』は同名マンガ（著：空知英秋／集英社）を原作としたアニメで、4クールにかけて350以上もの話数が放送された人気作品です。2021年1月8日より、最後の劇場版『銀魂 THE FINAL』も公開されており、入場者特典として空知氏が描いた『鬼滅の刃』のキャラクターイラストカードが配られたこととあわせて話題になりました。

　舞台は侍の国、江戸の街。しかし20年前、突如舞い降りた「天人（あまんと）」が台頭し廃刀令が敷かれたことで、侍は地位も誇りも失い、どんどん衰退していました。そんななか、木刀を腰にぶら下げた銀髪の青年・坂田銀時（さかた・ぎんとき／CV：杉田智和）は、剣術道場の息子である志村新八（しむら・しんぱち／CV：阪口大助）、戦闘民族「夜兎族」の少女・神楽（かぐら／CV：釘宮理恵）、ちょっと（？）大きい犬の定春（さだはる／CV：高橋美佳子）たちと、なんでも屋の「万事屋（よろずや）」を営んでいました。万事屋に舞い込むさまざまな依頼に、銀時たちは時に真面目に時に楽しく立ち向かっていきます。

　度重なる下ネタや放送コードスレスレのパロディなど、コメディ色が強い本作ですがシリアスな展開もあり、決める時はばっちり決めてくれます。銀時が記憶喪失になった時、なぜ敵からかばってくれるのか問いかける銀時に、新八・神楽は「好きでアンタと一緒にいんだよ！」と口をそろえます。また銀時は、夜王・鳳仙（ほうせん／CV：銀河万丈）との戦いで「しがみつけ すがりつけ かみつけ 泣きつけ どんなになっても……護り抜け！」と圧倒的劣勢でも諦めない熱い想いを念じ、血みどろになりががらも「お前なんぞに俺達の火は消せやしねェ」と強い意志を見せてくれます。真選組や銀時の戦友・桂小太郎（かつら・こたろう／CV：石田彰）など、他のキャラも熱い名言を残すのでお見逃しなく。この作品は、「dアニメストア」「Netflix」「U-NEXT」などで見ることができます。

●「鋼の錬金術師」シリーズ（2014年4月～放送）

『鋼の錬金術師』画像はBlu-ray Disc Box（アニプレックス）

「鋼の錬金術師」シリーズは同名マンガ（原作：荒川弘／スクウェア・エニックス）を原作としたアニメで、第8回文化庁メディア芸術祭のアニメーション部門で審査委員会推薦作品に選ばれるなど、国内外で数々の賞を受賞した人気作品です。終盤はオリジナルストーリーで展開された『鋼の錬金術師』、原作に準拠した形で展開された『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』と2回アニメ化されており、劇場版と実写映画も制作されています。

　軍事国家・アメストリスで暮らすエドワード・エルリック（通称・エド／CV：朴ロ美※ロは、王へんに路）と弟のアルフォンス・エルリック（通称・アル／CV：釘宮理恵）。亡くなった母を惜しむあまり、彼女を蘇らせようと錬金術最大の禁忌「人体錬成」を行った結果、エドは左足を、アルは体全てを失ってしまいました。アルの魂はエドの右腕と引き換えに鎧に宿りましたが、ふたりは失った体を取り戻すため、強大な力を持つ「賢者の石」を探す旅に出ます。最初に立ち寄った町・リオールで、ふたりはコーネロ教主（CV：有本欽隆）の「奇跡の御業（みわざ）」を見ますが、それはどう見ても錬金術で――？

「錬金術とは」「命とは」といった深いテーマを中心に、数々の人間ドラマや鮮やかな伏線回収が加わり、目が離せなくなる本作。敵と戦うたび、エドが熱いセリフを聞かせてくれます。コーネロ教主の悪事を暴いた後に放つセリフ「降りて来いよド三流　格の違いってやつをみせてやる！！」は、エドの熱さをよく表しています。その後、錬金術では恋人を蘇らせることができないと知り絶望する少女にかけた「立って歩け　前へ進め　あんたには立派な足がついてるじゃないか」というセリフも、母の蘇生に失敗し右腕を失ったエドが言うからこその重みが感じられます。ほかにも、本作にはメインキャラクター以外の名言も数多く登場します。ネット上でよく使われる「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」もまた本作の名言。言葉の力に勇気をもらえる作品です。この作品は、「dアニメストア」「Netflix」「Amazonプライム・ビデオ」などで見ることができます。

●『トップをねらえ！』（1988年10月発売）

『トップをねらえ！』画像はBlu-ray BOX（バンダイビジュアル）

『トップをねらえ！』は、『新世紀エヴァンゲリオン』の庵野秀明氏の初監督作品となったアニメです。原作はアニメ制作会社「GAINAX」の元代表取締役社長である岡田斗司夫氏が担当。全6話のOVAでありながら、1990年度には第21回星雲賞のメディア部門を受賞しており、今も根強い人気を誇る作品です。

　西暦2015年、帝国宇宙軍所属の宇宙戦艦「るくしおん」は、白鳥座宙域を航行していました。しかし突如謎の宇宙怪獣に襲われ、るくしおんは全滅してしまいます。それからというもの、人類は宇宙怪獣に対抗するべく、最強型決戦兵器であるバスターマシン「ガンバスター」の建造を開始。沖縄には宇宙パイロットの養成学校「沖縄女子宇宙高等学校」ができ、未来のパイロットたちが日々切磋琢磨していました。るくしおん艦長の娘であるタカヤ・ノリコ（CV：日高のり子）も沖縄女子宇宙高等学校に入学。なかなか芽が出ないノリコでしたが、新任コーチのオオタ・コウイチロウ（CV：若本規夫）と出会って、その才能が開花し――？

　一見、熱血青春コメディに見える本作品ですが、丁寧な心理描写や宇宙に関する細かい設定がなされており、見応えのある作品となっています。特にシリアスな展開が続く後半には熱いセリフが多く、人類の存亡をかけた作戦が失敗に終わった際のノリコの名言「奇跡は起きます！　起こしてみせます！！」は、その熱さに胸を打たれた方もいるのではないでしょうか。また、コウイチロウがノリコに言った「お前とアマノは一人一人では単なる火だが、ふたり合わされば炎となる。炎となったガンバスターは、無敵だ！」というセリフも、名言として語り継がれています。熱い名言のほかにも、ノリコの真に迫った叫び声や、伝説の最終話の展開にも注目です。この作品は、「dアニメストア」「U-NEXT」「Amazonプライム・ビデオ」などで見ることができます。

＊　＊　＊

　熱い名言が心を打つ作品は、失敗して落ち込んだ時や疲れてやる気をなくした時に見ると、特に元気をもらえます。最近お疲れ気味の方は、ビタミン剤代わりに見てみてはいかがでしょうか。

※配信状況は記事掲載時点のものです。

（新美友那）