『シン・ウルトラマン』に登場のネロンガとガボラ 庵野秀明氏が「最初に」見せた意味は?

マグミクス / 2021年2月13日 15時10分

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■なぜネロンガとガボラが選ばれたのか?

 今年2021年の初夏に公開されることになった『シン・ウルトラマン』(以下、シン)の特報映像が先日公開されました。「そんなに人間が好きになったのか、ウルトラマン。」という意味深なキャッチコピー、おそらくベータカプセルと思われる謎のアイテム、科特隊を思わせる流れ星のマーク……。

 気になる点は多々ありますが、怪獣大好きっ子の筆者は2体の怪獣に注目しました。そう、ネロンガとガボラです。ソフビ人形も早々に発売され、もう存分に堪能した人も多いことでしょう。いかにも現代風にアレンジされた感じがいいですよね。

 ネロンガは『ウルトラマン』第3話「科特隊出撃せよ」に登場した透明怪獣です。武器は頭の角から放つ電撃でした。バルタン星人と一緒にウルトラマンと戦う特写が使われている機会が多いので、みなさんもよくご存じの怪獣です。

 ガボラは『ウルトラマン』第9話「電光石火作戦」に登場したウラン怪獣。特徴的なエリマキで顔を覆うことができ、口からは放射能光線を吐き出します。

 ともに『ウルトラマン』初期に登場する人気怪獣で、ネロンガは近年では新しく作られた着ぐるみでウルトラシリーズの新作に幾度か登場していました。昨年放送された『ウルトラマンZ』第2話「戦士の心得」でも活躍しています。

 一方のガボラは、近年の新作には登場していませんが、『ウルトラマンパワード』第5話「電撃防衛作戦」でデザインがリメイクされ、パワードガボラという形で活躍していました。

 どちらも他作品に登場するほどの有名怪獣ですが、なぜこの2体なのでしょうか?

 筆者は最初の映像公開で登場する怪獣はベムラーかバルタン星人、レッドキングなど、ウルトラマンをあまり知らない人でも理解できるほどのネームバリューのある怪獣が登場するものかと考えていました。

 前述したネロンガとガボラも、説明したように有名怪獣だと思うのですが、インパクトという点では弱いと言わざるを得ません。

 もちろん、『シン』で登場する怪獣はまだいるのでしょうから、最初は序の口ということなのでしょう。しかし、逆にこの2体を“先に”見せた意図があるのではないかと疑ってしまいます。

 なぜならば『シン』の企画、脚本、プロデューサーが、あの庵野秀明さんだけに、何の考えもなく最初にこの2体を選んだとは思えない。つまり、ネロンガとガボラが最初だったのは、何らかの意味があると考えられませんか?

■2体の共通点から考えられる可能性とは…?

「ムービーモンスターシリーズ ネロンガ(シン・ウルトラマン)」(バンダイ)

 ネロンガとガボラの共通点。それは、ともに同じ着ぐるみから生まれた関係です。詳細は以前に筆者が「マグミクス」で書いた記事「歴代ウルトラ怪獣に秘められた「大人の事情」。微妙に似てるのになぜ違う名前?」をご覧いただければと思います。着ぐるみが同じものだったという話は、ウルトラシリーズが好きな人なら説明不要。ファンのなかには「何をいまさら……」という方もいるでしょう。

 つまり、このようなネロンガとガボラの共通点を庵野さんが知らないわけがない。ということは、意識して出した。そこに意図があると考えられます。

 例えば、同じ系統のマグラーの登場もあるかもしれません。いや、ひょっとしたらウルトラマンと戦ったことのない『ウルトラQ』のパゴスも可能性があるかも……と心躍ります。昨年の『ウルトラマンZ』 に二度も登場していたので、不思議ではありません。

 もっと意外な展開として、これら怪獣たちの原点である地底怪獣バラゴンが登場してウルトラマンとファイトしたら……と、さらなる妄想が止まらなくて困ります(笑)。

 しかし、ここまでは筆者でも想像できること。あの庵野さんがこの程度の想像できる範囲のことをするとも思えません。つねにファンの想像を裏切り、アッとおどろく展開を見せてきているので、それ以上の仕掛けが用意されている可能性は否定できないでしょう。

 そう思った時、『シン』の意味が「進化」とかだったら……? そう脳裏によぎりました。

 実際、タイトルの「シン」の意味はいまだに発表されていません。庵野さんだから「シン」と名付けたのだろうと疑問に思わなかったのですが、この言葉に意味があるとして、それが「進化」だったとしたらと、考えを巡らせました。

 ひょっとしたら、バラゴンを始祖とする怪獣がウルトラマンに倒されるたびに進化していくのでは? そんな妄想が浮かんだのです。

 あくまでも筆者のつたない妄想ではありますが、上映までの短いようで長い時間、みなさんも『シン』についていろいろと想像するといいかもしれません。それが、庵野さんの製作する作品の楽しみ方のひとつではないかと思うからです。

(加々美利治)

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