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シャーマンキング『THE SUPER STAR』に登場の「中泉八雲」から、キャラ名の法則を読み解く

マグミクス / 2021年2月27日 14時10分

シャーマンキング『THE SUPER STAR』に登場の「中泉八雲」から、キャラ名の法則を読み解く

■最新回に登場した人物・中泉八雲について考察!

 今回は、少年マガジンエッジ2021年3月号に掲載の『SHAMAN KING THE SUPER STAR』第6廻「宿ボーン ~たぶん最後の修学旅行~」の内容について考察します(本誌記載の「シュク宿ボーン」は誤植だそうです)。とはいえ、インパクトのある終わりはネタバレになってしまうので避けるとして、今回より登場した、正体不明の人物・中泉八雲について考えてみましょう。

 彼の名前の由来が、作家「小泉八雲」であることは疑いようがありません。小泉八雲といえば、元はイギリス生まれの外国人ラフカディオ・ハーン(パトリック・ラフカディオ・ハーン)で、後に日本国籍を取得したとか、日本の怪談話などを英訳して外国に伝えたということをご存じの方も多いでしょう。中泉八雲がなぜこの作家をもじった名前を名乗っているのか……本名かもしれないし偽名かもしれませんが、ここでは劇中から一歩外に出てメタ的な視点で見てみることにします。

 まず本家・小泉八雲が名乗った「八雲」の根拠ですが、彼が島根県で教師をしていたことに由来します。皆さんは和歌などで使われる「枕詞」というものを聞いたことがあると思います。ある言葉を引き立たせるためにセットで使われる語句のことで、例えば「ちはやぶる神代もきかず竜田川からくれなゐに水くくるとは」という和歌は、「ちはやぶる」が「神」という語句の枕詞です。同様に、「出雲という場所(旧国名)」にかかる「八雲立つ」という枕詞があり、小泉八雲はそこから「八雲」を取ったわけです。おや、出雲という言葉が出てきました。

 では次に、劇中で中泉八雲が麻倉花たちに差し出した名刺に注目してみます。彼は「知出宗(ちいずしゅう) 春茗山(しゅんめいざん) 勝定寺(しょうじょうじ)」の宿坊「知出坊(ちいずぼう)」の主人だと名乗っています。調べてみると「知出宗」「春茗山」は実在しませんが、「勝定寺」は島根県出雲市に同名のお寺があります。これも出雲です。

 ということは、中泉八雲と出雲は何か設定上の関連があるかもしれません。また「春茗」というのは中国ではめでたい・新年会という意味があるようですから、2月の春節の時期に発売される3月号で初登場する記念的意味があったのかも……となると、彼はただ者ではない気がしてきますね!

 しかしそれだと「知出」という言葉だけが謎です。そこで思い切って、この考察を武井先生にぶつけて、本当のところを聞いてみました。その結果は……「すまん、実はもっとしょーもない理由だよ」という返答が……。

■登場人物達の名前に込められる「法則」とは……?

麻倉葉の息子・朝倉花が活躍する『SHAMAN KING FLOWERS』第1巻(講談社)。朝倉家の名前は植物がモチーフになっている

 武井先生曰く、中泉八雲の名前は別だが、それ以外についてはそんな高尚な理由じゃない、と。文字の読み方を変えて素直に読んでくれれば法則に気付くと思う……ということでした。「勝定寺」は偶然で名前をお借りしたわけではなかったのです。筆者は正解を知っていますが、読者の皆さんに「あ!」と思って欲しいという先生のご意向があるので、ここでは伏せることにします。ちなみにどうして「そういう法則」にしたのかに、特に理由はないそうです。頑張って考察したのに……(笑)

 なお、中泉の名前は別……というのは「命名法則が別」という意味です。「シャーマンキング」では、劇中に登場するものの名称が一定の法則で名付けられていることを、みなさんはご存じでしょうか?

 地名は法則というより「もじった」感が強く出ていますが、人物名だとそれがよくわかります。例えば主人公は麻倉葉、その父は幹久、母は茎子、息子は花です。パッチ族の名前もわかりやすいですね。彼らは元素名がモチーフになっていて、ゴルドバ(金)、シルバ(銀)、カリム(カリウム)などです。X-LAWSは少しアレンジがきいていて当時の煙草の銘柄です。

 となると、中泉八雲もそうだということになります。彼の名前も法則によって生み出されていて、その結果、小泉八雲に似た名前になったのでしょう。では彼は誰と関係していて、どんな法則で名付けられたのでしょうか? この先、彼の正体が明らかになれば「あ、そういうことか!」と驚く(笑える?)はずですので、続きを楽しみに待ちたいと思います。

 では最後に……『SHAMAN KING KC完結版』コミックス35巻のおまけページについて少し触れたいと思います。おまけページは「最終回の後、彼らがどういう生活をしてきたのか」についての情報を伝えるものですが、その役割はこれまでも「SHAMAN KING CHARACTER BOOK 原色魂図鑑」(講談社)などが果たしてきました。

 今回は、筆者がそれらの点と点(もしくは線と線)をつなぎ、武井先生とも密に相談の上、更に一歩踏み込んだ内容になりつつあります。紙面が限られているため膨大にまとめあげたものを全部詰め込むことは難しいのですが、頑張っていますのでどうかご期待ください。

 それではまた次回よろしくお願いします!

(タシロハヤト)

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