任天堂ゲームの不思議 「カービィは何者?」「ドンキーはなぜワニと戦うの?」
マグミクス / 2021年3月4日 16時40分
■任天堂ゲーム、“ほのぼの”設定の裏にある大人たちの優しさに思わず感動!
「ドンキーコングはどうしてワニと死闘を繰り広げていたのか」「カービィは何者でデデデ大王とはどういう関係なのか」かつて私たちを夢中にさせてくれたゲームに思いを馳せると、こんな些細な疑問が浮かんできます。そしていざ振り返ってみると……そこには幼い頃、見落としていた驚きの事実がたくさん存在していました。
●そもそもドンキーはなぜワニと戦っているのか?
1994年にスーパーファミコン用ソフトして発売され300万本を売り上げた『スーパードンキーコング』。アーケード版『ドンキーコング』では敵だったドンキー(正確には別人。詳しくは後述)がジャングルや雪山を縦横無尽に飛び回ります。そんな『スーパードンキーコング』ですが「どんなストーリーなの?」と聞かれると答えに窮する人も多いはず。だってそんなこと、考えたこともなかったのですから。
これに対する回答はしっかり説明書に書かれています。
要約すると……「クレムリン軍団(ワニ)が、嵐の夜にドンキーたちの大事なバナナをこっそり奪い去ってしまう。それに怒ったドンキーが相棒ディディーを連れて取り戻しに行く」
ゴリラがバナナを取り戻す物語……なんてほのぼのとしたストーリーだったのでしょう。言われてみれば「1-1」スタート地点真下の洞穴に入れば悲しげなBGMが流れ、ボス戦で勝利すれば巨大なバナナをもらえました。(今さらではありますが)あの洞穴はバナナ倉庫であり、巨大バナナはご褒美ではなく、もともとドンキーのバナナだったのです。またディディーが最初にタルの中に入っているのはクレムリン軍団に捕まっていたからでした。
なお、常識かもしれませんが本作で小うるさいアドバイザーとして登場するクランキーコングは前述のアーケードゲーム『ドンキーコング』に登場したドンキーコングに他なりません。実際、オープニングではかつてマリオと死闘を繰り広げた赤い鉄骨の上、懐かしのBGMを流しています。ややこしいですが『スーパードンキーコング』のドンキーは初代ドンキーコング(=クランキー・コング)の孫にあたり、名称こそ同じですが2代目なのです。また初代ドンキーの息子であるドンキーコングJr.の存在も考慮するとさらにややこしくなります。なお、初代ドンキーはマリオのペットでもありました。
●『星のカービィ』キャラたちの正体とは
次は宇宙一かわいい球体ことカービィについて振り返ってみましょう。まずはその名前から。開発段階の名前は「カービィ」ではなく「ポポポ」という名前を予定していました。ではなぜカービィになったのか。掃除機のブランド名からきている、顧問弁護士のJohn Kirby氏の名前からとった、など今でも諸説あるようですが宮本茂氏は過去のインタビューで「かわいい見た目に対しギャップのある名前を意図した」という旨の回答もしています。
そんなカービィが登場したのは1992年発売のゲームボーイ用ソフト『星のカービィ』。本作はプププランドの住民であるカービィが敵を吸い込んだり空を飛んだりしながらデデデ大王をこらしめに向かいます。カービィは最初からプププランドの住民ではなく、あくまでも「旅の若者」であり、その出自に関しても公式では“不明”とされています。
さて、ここでも疑問が。プププランドを治めるデデデ大王をどうしてカービィが倒さないといけないのでしょうか? 公式サイトのストーリーを見てみると「住民たちの食べものを取り返すためにデデデ大王と戦います」とあります。前述の『スーパードンキーコング』と負けずとも劣らぬほっこりストーリーです。ではなぜデデデ大王は自国の住民に嫌がらせをするのでしょう。独裁政権なのでしょうか。生みの親のひとり、桜井政博氏によればデデデ大王はそもそも“自称大王”とのこと。そうなると早い話が単なる町の厄介者という見方もできるのかもしれません。(これらの設定はタイトルによって多少バラツキがみられます)
* * *
ここまで任天堂の国民的ゲームの設定を2作品振り返ってみましたが、どちらとも実にほのぼのとしたストーリー設定でした。当時の開発チームの子供らを想う気持ちに改めて触れたような、じんわりとした温もりを感じます。世代を超えて愛される名作ゲームには設定にもまた、それだけの理由があったのです。
(片野)
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