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声優・悠木碧のキャラ3選 『蜘蛛ですが、何か?』の一人芝居で圧倒的実力を見せる

マグミクス / 2021年3月5日 7時10分

声優・悠木碧のキャラ3選 『蜘蛛ですが、何か?』の一人芝居で圧倒的実力を見せる

■狂気をはらんだ幼女も、少年のような低音ボイスも!『幼女戦記』『キノの旅』

 2021年冬アニメ『蜘蛛ですが、何か?』。蜘蛛である主人公・「私」が転生先のダンジョンをひとりで生き抜くシーンが続くため、ほかのキャラクターとの掛け合いなどがなく、声優の演技力や魅せ方が試される作品です。

 そんな本作の「私」を演じているのが、圧倒的な実力を見せてくれる声優・悠木碧(ゆうき・あおい)さん。独特の声色でありながらその演技の幅は非常に広く、幼い女の子や少年、大人の女性まで見事に演じ分けます。大ヒットアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の主人公・鹿目まどか(かなめ・まどか)を演じていることでも有名です。

 本記事では、悠木碧さんが演じる他作品のキャラクターを3人ピックアップしてご紹介します。

●『幼女戦記』ターニャ・フォン・デグレチャフ

『劇場版 幼女戦記』キービジュアル (C)カルロ・ゼン・KADOKAWA/幼女戦記製作委員会

 ひとりめは、『幼女戦記』の主人公、ターニャ・フォン・デグレチャフ。小説投稿サイト「Arcadia」にて連載されたのち、KADOKAWAより刊行されている同名の小説(著:カルロ・ゼン、イラスト:篠月しのぶ)が原作です。アニメは2017年1月~4月に放送されました。

 本作品は、エリートサラリーマンとして生きていた主人公が、自身がリストラした従業員に逆恨みされて駅のホームから突き落とされ転生するところから始まります。その死ぬ間際、彼は「創造主」を名乗る神に出会います。しかし現実的かつ理性的な論理的思考を重んじて信じず、その創造主を悪魔よばわり。結果神の怒りを買い、魔法の存在する戦乱の世に恵まれない幼女として転生させられて――。

 悠木碧さんが演じるターニャは、彼が転生したその恵まれない幼女。前世の記憶を持ったまま異世界の貧しい修道院で育ったターニャは、その環境に生きることを諦めつつありました。しかし奇跡的に魔導適正があったことで、彼女はキャリアコースを歩むため志願兵として士官教育を受けることに。そしてサラリーマン時代に培った処世術を駆使して軍人と出世していきます。幼い容姿とは裏腹に冷静かつ容赦ない判断を下していくターニャには、もはや狂気すら感じます。このギャップの塊のようなキャラクターを見事に演じる悠木さんの実力は、本物と言わざるを得ません……!

●『キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series』キノ

『キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series』キービジュアル (C) 2017 時雨沢恵一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/キノの旅の会

 ふたりめは、『キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series』の主人公・キノ。電撃文庫(KADOKAWA)より刊行されている小説『キノの旅』(著:時雨沢恵一、イラスト:黒星紅白)が原作です。アニメは2017年10月~12月に放送されました。

 本作品は、さまざまな都市国家が点在している架空の世界を、ひとりの旅人・キノと、キノの相棒である喋るモトラド(二輪車)・エルメス(CV:斉藤壮馬)が旅していく物語。都市国家にはそれぞれ独自の文化が発展しており、キノは最大3日間というルールを設けてそれぞれの文化に触れていきます。また、作品のタイトルは多くの場合その回で訪れる国を表したもので、大抵その裏に何かが隠されています。次の国にはどんな秘密が潜んでいるのか……と毎度ドキドキさせられる作品です。

 悠木碧さんが演じるキノは、中性的な見た目をした子供の旅人。基本的に口数が少なく表情の変化も少ない、見た目の割に大人びた性格をしています。また、戦闘術にも非常に長けており、旅先で不意に大勢に襲われても落ち着いた様子で切り抜けます。そんなキノを見ていると、これまでの旅でさまざまな経験をしてきたのだろうと思いを巡らせずにはいられません。悠木さんの深みのある声が、その性格により厚みを持たせています。また、2003年4月~7月に放送された『キノの旅 -the Beautiful World-』では、さくらというキャラクターを演じています。この役は、悠木さんが声優の道を目指し始めるきっかけとなったもの。今の悠木さんとはまた違った幼い声色で、両方を観ることで声の変化も楽しめます。

■腹黒女子大生の二面性も見事に演じ分け! 『彼女、お借りします』

●『彼女、お借りします』七海麻美

『彼女、お借りします』キービジュアル (C)宮島礼吏・講談社/「彼女、お借りします」製作委員会

 最後は『彼女、お借りします』に登場する女の子・七海麻美(ななみ・まみ)。「週刊少年マガジン」(講談社)で連載されている同名のマンガ(著:宮島礼吏)が原作です。アニメは2020年7月~9月に第1期が放送されました。また、第2期の放送も決まっています。

 本作品の主人公は、初めてできた彼女に1か月で振られてしまった男子大学生・木ノ下和也(きのした・かずや/CV:堀江瞬)。和也は失恋の傷を癒やそうと、たまたま目に入った「レンタル彼女」というサイトに登録。勢いでレンタル彼女・水原千鶴(みずはら・ちづる/CV:雨宮天)とデートをすることに。しかしデート中に和也のおばあちゃんが倒れ、そのままふたりで病院へ。ふたりは本当の恋人同士だと勘違いされてしまいます。そしてその後、和也と千鶴は同じ大学に通う学生で、しかも家まで隣同士だと発覚して――。

 悠木碧さんが演じる七海麻美は、和也を1か月で振った、彼の初めての彼女。ふわっとした金髪にくりっとした目が愛らしい女の子で、普段は人当たりも良く人気者です。しかしそれは、猫をかぶった表の姿。実際は腹黒く、和也が自分と別れて早々にかわいい彼女を作ったと思い込んだ麻美は、何かとふたりの関係に水を差してきます。そんな小悪魔、というよりむしろ悪魔のようなキャラクター性に、悠木さんの妖しくも闇をはらんだ演技がぴったり! 見ているこちらまでゾワゾワハラハラしてしまいます。

* * *

 以上、悠木碧さんが演じるキャラクターを3人ピックアップしてご紹介しました。どこかかわいさや幼さを感じさせつつも、力強さ、意志の強さも感じさせる悠木さんの声は、キャラクターのこれまでの生き方や人間性を奥底から引き出し、独特の存在感を与えてくれます。2021年4月放送開始予定のアニメ『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』でも既に主人公役が決まっており、今後もさまざまな演技で楽しませてくれること間違いなしです!

(月乃雫)

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