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25周年『スーパーマリオRPG』さびしがるクッパ、裏ボスが「FF」っぽい?見どころ豊富

マグミクス / 2021年3月9日 7時10分

25周年『スーパーマリオRPG』さびしがるクッパ、裏ボスが「FF」っぽい?見どころ豊富

■『スーパーマリオRPG』25周年

 シリーズ全世界売り上げ3億7000万本(2020年9月時点)。こちらの驚異的な数字を叩き出したのは、2021年で生誕36年目を迎える国民的ゲームキャラクター「スーパーマリオ」(以下、マリオ)です。

 テレビゲームの歴史を変えた『スーパーマリオブラザーズ』(1985年/ファミコン)に始まり、スボーツゲームやレースゲームにパーティーゲームなどなど、長い年月をかけて幅広いジャンルのシリーズ作品が展開されてきたほか、昨今では大阪府の「ユニバーサルスタジオジャパン」内に彼をモチーフとした専用ランドも登場。巣ごもり需要によるシリーズ作品の売り上げ増加も相まって、マリオの人気は留まるところを知りません。

 そして2021年3月9日は、そんなマリオ作品に新たな可能性を見出した『スーパーマリオRPG』の25周年アニバーサリー。任天堂とスクウェア(現スクウェア・エニックス)の強力タッグによって生まれた、”「マリオ」シリーズ初RPG作品”の誕生日です。

■アクションとRPGを融合させたシリーズ初の試み

 本作は1996年3月9日に任天堂より発売されたスーパーファミコン用ソフト。開発には「ファイナルファンタジー」(以下、FF)シリーズでおなじみのスクウェアが携わっており、同社が得意とするストーリー仕立ての作品に仕上がっていました。ちなみに当時の販促CMは、「3体のパックンフラワーが本作のセールスポイントを陽気に歌い上げる」という内容。最後に流れる「スーパーファミコンが4000円安くなるクーポン券つき」と合わせて、「スーパーマリオRPGと言えばこのテレビCM!」と印象深い方も多いのではないでしょうか。

 タイトル名が表す通り、本作の主役はもちろんマリオ。ライバルである「クッパ」の魔の手から「ピーチ姫」を救い出すため、いつものようにクッパ城に乗り込む場面からスタートします。しかしクッパを倒して一件落着かと思いきや、「武器世界」から新たな敵「カジオー軍団」がやって来たことで、マリオワールド(本編の世界)を巻き込んだ大騒動に発展。プレイヤーはマリオとその仲間たちを操作し、真のラスボス「カジオー」討伐を目指すことになります。

 一方でゲームシステムは、”マリオらしい”アクションとコマンド選択式の戦闘システムをうまく組み合わせていました。前者はフィールド内を移動する際のジャンプアクション。そして後者は各種コマンド(攻撃・アイテム・スペシャル技・防御)を用いた行動選択。とりわけ戦闘システムにおいては、「FF」シリーズや「聖剣伝説」シリーズを手掛けたスクウェアのノウハウも注ぎ込まれています。こうした仕様は本作のみならず、『マリオストーリー』(2000年/NINTENDO64)や『マリオ&ルイージRPG』(2003年/ゲームボーイアドバンス)などの後続タイトルにも受け継がれていきました。

 当時はすでに『スーパーマリオカート』(1992年/スーパーファミコン)や『ドクターマリオ』(1990年/ファミコン・ゲームボーイ)、『マリオペイント』(1992年/スーパーファミコン)などのさまざまシリーズ作品が誕生していましたが、それでもやはり本作は稀有な存在。それまでアクションゲーム中心であった「マリオ」シリーズへストーリーを付与し、敵キャラとの戦闘をターンベース制のコマンドバトルに置き換え、なおかつ随所でのアクション性もしっかりと担保する。『スーパーマリオRPG』はこれらを成し遂げ、「マリオ」シリーズ初のRPGとして140万本を超えるヒットを記録しました。

■クッパの生き様にグッと惹かれた

”ストーリー性がある”と述べましたが、やはり個人的に思い出深いのは「個性派ぞろいのキャラクター」です。言葉を発することはしないものの、身振り手振りでコミカル(時には熱意を込めて)に感情を表現するマリオ。記念すべき1人目のパーティーメンバーとして泣き虫ながらも奮戦する「マロ」。スターロードを修復するため、おもちゃの人形に己を宿したキザな天空の使者「ジーノ」……。さらには毎度さらわれてばかりのピーチ姫と好敵手のクッパもパーティーメンバーに加入。彼らが織りなすイベント時の掛け合い、各々の意思を伝えようとするセリフ(ジェスチャー)などなど、キャラクターの心情や性格がストーリーを通して軽妙かつ丁寧に描かれていました。

 筆者が特に心をグッと掴まれたのは、ブッキータワーの入り口でパーティー加入を果たすクッパ。『スーパーマリオブラザーズ』より一貫してマリオの前に立ちはだかる大魔王ですが、本作のクッパは最序盤から外部勢力の襲撃を受けるいわば被害者。ピーチ姫を手際よく捕らえたかと思いきや、カジオー軍団の巨大な剣「カリバー」にクッパ城をあっさり乗っ取られて宿無しに。お目当てのピーチ姫も「ブッキー」に横取りされてしまい、「ああ、アノころにもどりたい」と一人孤独に嘆いているところでマリオと遭遇。よっぽど心寂しかったのか、「マリオをクッパ軍団に迎える」という名目で半ば強引にパーティーへ加わります。

 一度は打ちひしがれたクッパでしたが、苦境に立たされても弱音を吐いても、ワガハイ口調と高慢な態度でピンチを切り抜け、最後は自らの手で居城を取り返すことに成功します。当初は敵対関係にあったライバル同士が手を組み、互いの障壁となる強敵を討ち倒す……。こうした経緯も踏まえ、本作はクッパ(シリーズ常連キャラクター)の人物像が形成される上で多大な役割を果たしたと言っても過言ではないでしょう。

「FF」シリーズのテイストをそのまま押し出した裏ボス「クリスタラー」や、レトロなシューティングゲームを意識した「ばくれつカブトムシ」など、上記のクッパ以外にも本作には言及すべきポイントがまだまだたくさん。リリースから25年目を迎えてもなお、色褪せない魅力が『スーパーマリオRPG』には秘められています。シリーズに新たな可能性を見出した名作として、本作はきっとこの先30年、35年と語り継がれていくのではないでしょうか。

(龍田優貴)

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