1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. アニメ・コミック

『装甲騎兵ボトムズ』はリアルロボットアニメの頂点? 主人公が乗り継いだ機体は20機以上…

マグミクス / 2021年3月11日 17時10分

『装甲騎兵ボトムズ』はリアルロボットアニメの頂点? 主人公が乗り継いだ機体は20機以上…

■徹底した「リアル」路線と世界観

 1984年の4月からテレビ東京系で放映された後、OVAシリーズ化され今なお高い人気を誇る『装甲騎兵ボトムズ』の作品群を網羅した『装甲騎兵ボトムズ Blu-ray Perfect Soldier Box』が、2021年2月25日に発売されました。

 価格は税抜きで8万5000円という、ナカナカに強気な設定となっているのですが、『機動戦士ガンダム』からはじまるサンライズの「リアル・ロボットアニメの頂点」といわれる同作品の熱狂的なファンも多いと思います。

 物語の舞台は、「アストラウス銀河」を二分する「ギルガメス」と「バララント」による「100年戦争」の末期から終戦までの時代。主人公であるキリコ・キュービーが「味方が味方を襲う内容も知らされない作戦」に参加し、そこで偶然知った秘密を巡り、逃亡と戦闘を繰り返し、宇宙を支配する「謎」に迫っていく……というハードな内容です。

 同作品が多くの人の心をとらえる理由は、他のアニメ作品にはない革命的な設定といえる「リアルさ」と、その世界観にあります。

 まずタイトルの『装甲騎兵ボトムズ』。今さら当たり前のことを言いますが、「ボトムズ」なるロボットは作中に登場しません。これまでのロボット・アニメ作品といえば『鉄人28号』や『マジンガーZ』、『機動戦士ガンダム』など、一応タイトルに主役メカを冠したものがほとんどだったのですが、この『ボトムズ』とは、設定上の見解では「Vertical One-man Tank for Offence & Maneuver-S:攻撃と機動のための直立一人乗り戦車」の略称とのことで、劇中では「パイロットの生存率よりも生産効率を重視した最低の兵器」であることや、それを操るパイロットの素行の悪さから「最低の野郎たち=ボトムズ」というスラングであると言われています。

■「主役機」不在、20機以上も乗り換えて戦った主人公

「装甲騎兵ボトムズ Blu-ray Perfect Soldier Box」(バンダイナムコアーツ)

 また、いわゆる『ガンダム』でいうところの「モビルスーツ」にあたる「AT(アーマードトルーパー)」は、全長4メートル前後という設定になっており、それがミリタリー色を強めたリアルな世界観の構築につながっているのですが、繰り返しを承知で言えば、同作では厳密な「主役メカ」なるものが存在しません。

 一応、オープニングやエンディングに「スコープドッグ」が登場し、それが象徴的な存在となるのですが、これは『ガンダム』に当てはめると、「量産型ザク」的なポジションの汎用兵器です。劇中でも主役であるキリコは躊躇なく次々と消耗品たるATを乗り換えることとなります。こうした部分も、これまでのアニメと違い、画期的かつリアルな描写となっています。

 ちなみに、キリコがテレビ放映シリーズで乗り継いだATの数を数えてみたところ、その数は何と25機。冒頭の「小惑星リド」で搭乗したスコープドッグや、治安警察との戦闘で使用した「レッドショルダー・カスタム」、「クメン編」での「マーシィ・ドッグ」、「惑星サンサ編」での「スコープドッグII』など、ドッグ系ATが多いのですが、「サンサ」ではバララント軍の主力ATである「ファッティー」に搭乗したり、最後の「惑星クエント」では秘密結社のライト級ATである「ツヴァーク』を奪ったりと、次から次にATを乗り換えます。

 また余談ですが終盤の「惑星クエント」では、キリコが「スコープドッグ」に搭乗することはなく、ヘビー級ATの「ラビドリードッグ」が最後の搭乗機体となっています。改めて振り返ると「クエント」でスコープドッグに乗っていないのが意外です。

 そのような世界観を存分に楽しめる『装甲騎兵ボトムズ Blu-ray Perfect Soldier Box』では、TVシリーズのほかにOVAシリーズや劇場版『ペールゼン・ファイルズ』など全作品が網羅。キリコとともに戦場の地獄に付き合うつもりで一気観できることでしょう。

(渡辺まこと)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください