25周年の『バイオハザード』、初代のリメイク作3選。DS版はタッチペンでゾンビ撃退?
マグミクス / 2021年3月22日 16時10分
■ハードの進化にあわせた、多彩な新機軸
本日3月22日は、プレイステーション用ソフト『バイオハザード』の誕生日です。ちょうど25年前に発売された本作は、サバイバルホラーゲームの魅力を世に知らしめ、現在までにシリーズ売り上げ累計1億700万本を突破(2020年12月時点)。2020年6月には最新作『バイオハザード ヴィレッジ』も発表となり、四半世紀にわたって人びとの関心を集め続けています。
今回はそんな「バイオハザード」シリーズ生誕25周年を記念し、初代作のリメイクおよびリマスター版を3本ご紹介します。
●怪人の凶暴さ、コワさがパワーアップ。『biohazard』(ゲームキューブ)
2002年3月22日にゲームキューブ向けにリリースされた『biohazard』は、初代『バイオハザード』をリメイクした作品です。グラフィックが全体的に美しくなり、かといってオリジナル版から恐怖演出が劣化したわけでもなく、当時の次世代ハードであったゲームキューブのマシンパワーを生かし、本家の怖さを大胆かつ丁寧にアップデートしていました。
加えて同シリーズお馴染みのゾンビもオリジナル版以上に凶暴化。本作では一度倒したゾンビが「クリムゾンヘッド」へと変化し、その場を去ろうとするプレイヤーの背後へ素早く襲いかかってきます。
その身体は名前の通り赤く染まり、通常時よりも高い耐久力を誇る厄介な存在。銃弾を数発撃ち込むだけでは倒せないため、完全に排除するには灯油を浴びせて焼却する必要がありました。ゲームが進むとクリムゾンヘッドへ変貌する個体も増えるため、洋館内の何気ない通路が一気に”ゾンビたちの狩場”へと様変わりすることも珍しくなかったのです。
またオリジナル版には登場しなかった新キャラクターとして、鎖を引きずりながらフィールドを徘徊する「リサ・トレヴァー」が登場。彼女は数え切れないほどの生体実験の末に生まれた異形の怪物であり、洋館を探索するプレイヤーに常につきまとう不気味なクリーチャーです。
人間の皮を継ぎ合わせて作ったと思われるマスクで顔を隠した上で、音を立てながらゆっくりとこちらへ近づいてくる様子は、紛うことなきサバイバルホラーの最骨頂。なぜ彼女は恐ろしい怪物と化してしまったのか、ゲーム内で明らかになる真相と一連の顛末は、多くのプレイヤーに衝撃を与えました。
●2画面ゲーム機ならではのリメイク、『BIOHAZARD Deadly Silence』(ニンテンドーDS)
ニンテンドーDS向けに発売されたリメイク版、『BIOHAZARD Deadly Silence』(カプコン)
前述のリメイク版を含め、据え置きハードへ数多く移植されている『バイオハザード』ですが、2006年1月19日にはニンテンドーDS版が発売となりました。その名も『BIOHAZARD Deadly Silence』。基本的にはオリジナル版の移植をベースとし、オープニングに使われた実写映像も一部修正を施した上でしっかり収められています。
本作の独自要素として挙げられるのが、ニンテンドーDS向けに改修されたUI(ユーザーインターフェース)。上下の2画面を使い、マップ(上画面)を常に確認しながらフィールド(下画面)を歩けるようになりました。同様にナイフ攻撃およびクイックターン(その場方向転換)もボタン操作で手軽に発動可能。「オリジナル版のゲーム性を損なわず、それでいて携帯ゲーム機でも遊びやすいように各所でバランス調整を施した」という印象です。
さらに、ニンテンドーDS版ならではの機能として、タッチ操作やマイク操作を駆使して突破するギミックも。「眼前に迫りくるゾンビをナイフで一突き」(ナイフ専用ミニゲームも収録)、「顔面に浴びせられた溶解液をプレイヤーの息吹で消し去る」、「時計の針を動かして台座のロックを解除する」……などなど、直感的な操作を通してオリジナル版に新たな遊び方が加わっています。
●効果声優陣のボイス、操作性も改善した『biohazard HD REMASTER』(プレイステーション3/Xbox 360)
プレイステーション3向けに発売された、『biohazard HD REMASTER』(カプコン)
ナンバリングタイトルや外伝作品の製作が続く最中、ゲームキューブ版『biohazard』の発売から12年後のタイミングでプレイステーション3/Xbox 360向けソフト『biohazard HD REMASTER』がリリースされました。
本作は画面表示が「4:3」と「16:9」から選べるようになったほか、新たにキャラクター陣の日本語ボイスを収録。主役を務める「クリス・レッドフィールド」(CV:東地宏樹)と「ジル・バレンタイン」(CV:湯屋敦子)をはじめ、物語のカギを握る「アルバート・ウェスカー」(CV:中田譲治)、ジル編のパートナーである「バリー・バートン」(CV:屋良有作)、そしてクリス編で救助する「レベッカ・チェンバース」(CV:小清水亜美)など、メインキャラからサブキャラにいたるまで、豪華声優陣の吹き替え音声が割り当てられています。
操作面ではオリジナル版およびリメイク版で採用された「ラジコン操作」とは別に、近年のシリーズ作品と同等レベルの「アレンジ操作」も合わせて追加。こちらは前進(後退)と旋回を分けて行うのではなく、コントローラーのスティックを倒した方向へキャラクターが移動。従来のラジコン操作に慣れないプレイヤーを含め、初期「バイオハザード」シリーズ未経験者でも取っつきやすくなりました。
本稿でご紹介したタイトル以外にも、「バイオハザード」シリーズはさまざまな機種へ精力的に移植・リマスターが行われています。サバイバルホラーの原点にまだ触れていない方は、この機会に気になる作品をチェックしてみてはいかがでしょうか。
(龍田優貴)
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