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最近のウルトラマンは武器も派手に。 「しゃべる剣」「かぎ爪」…肉弾戦は過去の話?

マグミクス / 2021年4月17日 9時10分

最近のウルトラマンは武器も派手に。 「しゃべる剣」「かぎ爪」…肉弾戦は過去の話?

■ウルトラ武器の“派手化”が止まらない!?

「ウルトラマン」シリーズについて、たびたび議論になるテーマが「ウルトラマンは武器を使うな」です。確かにウルトラマンといえば、武器を使わず肉弾戦で怪獣と渡りあい、最後は光線技でとどめを刺す……といった戦闘スタイルが王道のイメージです。

『ウルトラセブン』でも独特の「アイスラッガー」が登場しましたが、近年のウルトラマンの武器はより大型化しデザインも派手に。しばらくシリーズから離れていた視聴者には刺激的なものも登場しています。今回は、近年のウルトラマン作品で特徴的な武器をご紹介します。

 まず大きな特徴として、見た目が“痛そう”なものが増えています。2016年から放送された『ウルトラマンオーブ』の劇場版に登場したのが、円形ノコギリのような「オーブスラッシャー」。7枚の刃は飛び出すように大きくなっており、さらに色とりどりに発光します。変身アイテムの役割も担っていて、側面にある4つのマークをタッチパネルのようになぞるアクションで変身します。ウルトラマンに変身した際は右肩に装備されています。

 ちなみに、ウルトラマンオーブのTV本編では、「オーブカリバー」という大剣も登場。身長の半分ほどに迫る大きさの剣は、ウルトラマンオーブ(オーブオリジン)がシンプルなデザインであることも相まって、かなりのインパクトを放っています。

 2017年から放送の『ウルトラマンジード』では、二又のかぎ爪形状の手持ち武器「ジードクロー」が登場。青と黒のメカメカしいデザインに加え、刃の部分は回転ギミック付き。悪役の武器でもおかしくない見た目ですが、これはウルトラマンジードがシリーズ最凶の悪役・ベリアルの息子という設定だからこそ似合うのかもしれません。

 次に、賛否分かれるところですが、キャラクターの顔そのものが武器にくっついているものもあります。『ウルトラマンギンガS』では怪獣が剣になったものが登場。同作のもうひとりのウルトラマンであるビクトリーは、怪獣の体の一部を武器とすることができますが、パートナー的存在だった怪獣・シェパードンは剣になりました。この「シェパードンセイバー」はシェパードンの上半身がそのまま柄になり、背中から刀身が伸びています。

 こうしたパターンの武器でも、ひときわ異彩を放つのが、2020年から放送の『ウルトラマンZ』に登場した「ベリアロク」という逆手持ちの剣。ベリアルの顔がそのままデザインされ、その見た目は90年代に流行した玩具・PEZ(ペッツ)にそっくり。さらにこの顔は人格も備えており、「しゃべる剣」というビックリ設定になっていました。

 ここまではデザインが特異なウルトラ武器をご紹介しましたが、最後は機能面でも驚きの武器を。2015年から放送された『ウルトラファイトビクトリー』に登場した横笛型の武器「ナイトティンバー」です。

『ウルトラファイトビクトリー』では、横笛型の武器が登場。画像は「ウルトラファイトビクトリーDVD」(円谷プロダクション)

 こちらも、シェパードンセイバーと同じくウルトラマンビクトリーが使用します。普段はフルートのように音楽を奏でることも可能で、本体をスライドさせると刀身が現れ、剣に変形します。この変形ギミックが好きだというファンも多く、人気の高い武器です。楽器が武器に変形するというギミックはそれほど珍しくありませんが、「ウルトラマン x 楽器」という設定自体が斬新です。しっかり口に当てて演奏するシーンは一見の価値ありです。

 昭和作品でも、セブンは脳波でブーメランを操る、レオは煙突をヌンチャクに変えるなど、いま考えるとトリッキーなものが多かったですが、時代を追うごとに武器自体が能力を持ち、ウルトラマンの超能力に依存しないシンプルなものが増えているとも言えそうです。今後ウルトラシリーズでどんな武器が登場するのかという点にも、注目して楽しんでみてはいかがでしょうか。

(椎名治仁)

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