『シャーマンキング』第5話…今後のバトルを左右する「オーバーソウル」とは何か?
マグミクス / 2021年4月30日 7時10分
■今後の重要な情報を提示した、TVアニメ第5話
放送中のTVアニメ『シャーマンキング』で、2021年4月最後の放送となる第5話は、はとても重要なことについて触れていた内容でした。まず、前回の記事で取り上げた木刀の竜についてです。記事は「ベストプレイス」を求めながらも未熟な彼が、蜥蜴郎の憑依を通じて成長することを期待して終えましたが、その答えが意外な形で示されています!
そして、シャーマンファイトの開幕を告げる星・羅ゴウ星(ゴウは目へんに候)の登場、それからタイトルにもなった「オーバーソウル」についての説明がありました。
羅ゴウ星は500年に一度、計都星(ケイトせい)とともに地球に近づき大災害をもたらすものの、そのたびに「大いなる破壊」を「大いなる再生」に変える救世主、つまりシャーマンキングが現れる……とされています。そのため、星が接近する500年周期でシャーマンファイトが行われているということが示されました。
この羅ゴウ星とは、実際にある古代インドの天文学や占星術の考え方に登場するもので、「九曜(くよう)」という9個の天体のひとつです(計都星もそうです)。これらの星には対応する神がいて、羅ゴウ星には「ラーフ」神です。ラーフは日食や月食を引き起こす存在とされていて、現代の日本ではスサノオと同じものと見なしています。
スサノオと言えば、日本神話に登場する太陽神・アマテラスの弟です。彼が多くの悪さをしたことでアマテラスが岩戸に隠れ、国が闇に包まれたというのが古事記・日本書紀にある物語ですが、これを日食のことだとする説が古くからあり、それを引き起こしたスサノオとラーフが同一視されたわけですね。また一方で羅ゴウ星は、密教とも強い関わりを持つ存在でもあります。
このあたりの詳しいことは、語り始めると1回でも終わるかどうかわからない規模になってしまうので、今回はこのくらいにしておいて、機会があればきちんとご説明したいと思います。というわけで、今回は「オーバーソウル」について掘り下げていきます!
「オーバーソウル」は、これから同作で展開していくバトルにおいて基本となる能力ですから、詳しく理解しておくことが重要です。
結論から言うと「オーバーソウル」とは、霊を物質のなかに閉じ込めるという、本来は不可能なことを無理にやった際に、物質から霊の一部があふれてしまう”現象”のことです。 そして、そのオーバーソウルを「何かの形」にまとめ上げて具現化するのが、シャーマンの持つ巫力(ふりょく)という能力です。
■「オーバーソウル」と巫力の関係とは?
葉にシャーマンファイト参加のためのテストを課す、パッチ族のシルバ。彼はテストを通じて「オーバーソウル」を葉に教える。TVアニメ『シャーマンキング』第5話より
例えば、シルバの精霊・シルバーウィングの場合、普段は指輪に収まっていますが、シルバの羽飾りに憑依合体(的なことを)することで、オーバーソウルが起こります。羽飾りからあふれ出たシルバーウィングの一部は、シルバが巫力で翼の形に具現化しています。なお憑依合体させる媒介は、霊の能力のシンボルでなければなりません。シルバーウィングは鳥なので、羽が媒介になります。
これを葉に当てはめると……阿弥陀丸は普段何かに収まっているわけではないので、シルバの指輪に相当するものはありません(原作では位牌に入っていることもありますが)。阿弥陀丸は侍なので、刀である春雨と憑依合体することでオーバーソウルが起こります。その時、あふれ出た阿弥陀丸の一部を葉が巫力で具現化したのが、巨大な炎のような形をしたものです。
ただし、それは阿弥陀丸の全てではありません。彼は春雨のなかにいます。そして阿弥陀丸がこのような形状になっているのは、葉の巫力の影響です。
巫力は、物質(媒介)から追い出されそうになっている霊をそこに留めることと、あふれた霊を具現化することの両方に消費されます。巫力が少ないと追い出すのを抑えられないので、オーバーソウル現象は起こせません。中途半端な巫力だと、オーバーソウル現象は起こせても、あふれた霊を具現化できません。かといって、たとえ巫力の量が十分でも、コントロールを間違うと無駄に消費され上手くいかないでしょう。
この点、葉は初めてにして阿弥陀丸のあふれた霊体を具現化できていました。シャーマン能力が高く将来性もあることが明確にわかります。ただ、よくわからない形状になっているのは、巫力が足りないかコントロールが上手くできていない結果です。オーバーソウルがシャーマンファイトでの勝利に不可欠だと知って、今後この問題をどう改善していくのか……葉の成長に期待が高まりますね!
なお繰り返しますが、「オーバーソウル」とは霊が物質からあふれる”現象”のことです。翼やムチやトーテムポール砲や”巨大な炎のような形をしたもの”そのものではありません。あれは「オーバーソウル現象で媒介からあふれた霊の一部を、巫力で具現化したもの」であり、これらは区別して考える必要があります。
しかしこの先、『シャーマンキング』では、それらすべてを「オーバーソウル」とひと言で呼ぶようになります。シャーマンファイトではその能力を使えることが前提なので、全員が「オーバーソウル」と言われただけで、何のことか理解できるほど当然のものだということを表現しているのでしょう。ぜひ皆さんもこのことを記憶にとどめ、アニメ『シャーマンキング』をお楽しみいただければと思います!
それでは今回はこの辺で。また次回よろしくお願いします!
(タシロハヤト)
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