Switchで復活『ファミコン探偵倶楽部』ファミコン版以上に動く&喋る登場キャラに注目
マグミクス / 2021年5月2日 16時10分
■ディスクシステムの名作ADVが装い新たに復活
2021年5月14日に任天堂よりリリース予定のNintendo Switch用ソフト『ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者・うしろに立つ少女』(以下、Switch版)。本作はファミコンディスクシステム向けに発売された『ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者』(以下、消えた後継者)と『ファミコン探偵倶楽部PartII うしろに立つ少女』(以下、うしろに立つ少女)のリメイクバージョンであり、両作品を一本のタイトルに収録しています。
33年の時を経て蘇った名作アドベンチャーゲーム(以下、ADV)は一体どのような進化を遂げたのか。今回はSwitch版の発売に先駆けて、オリジナル版より大きく変わった部分にフォーカスします。
■声優陣のボイス有りで喋る&動くキャラクターに注目
誰の目から見ても明らかに変化した部分、それは「グラフィック」です。キャラクタービジュアルはもちろん、日常の背景イラストやコマンド欄のテキストまで、現代ハードであるNintendo Switch専用ソフトを想定してしっかりとリファインされています。
ビジュアル全体がドットで構成されていたオリジナル版と比べれば違いも一目瞭然。Switch版では背景イメージ上に登場キャラクターのバストアップ画像が重ねられており、会話時にはきちんとキャラクターの口が開閉するだけでなく、テキストの文体に合わせて表情も移り変わります。オリジナル版のドット絵はプレイヤーがゲーム内世界を補完する想像力を引き出しましたが、Switch版は逆にゲーム内世界のディティールを映し出し、ドット絵では表現できなかった部分まで分かりやすく補っているのです。
加えて目を引いたのが「アニメーション」。主人公の聞き込みシーンを皮切りとし、Switch版はオリジナル版以上にあらゆる場面でとにかくキャラクターが動きます。例えば『消えた後継者』パートの舞台となった明神村でのワンシーン。主人公(プレイヤー)が明神駅の駅員に「綾城家(事件現場)はどこか?」と尋ねると、「あそこに見える大きな屋敷」と駅員がくるりと後方を振り返りつつ、明神山の麓を指差します。
また男性キャラと会話を繰り広げる別シーンでは、「腕を組んで考え込む→何か思いついたように目をパッと見開いて饒舌になる」といった具合に、登場キャラクターの細かい所作にいたるまで、丁寧にアニメーションが書き込まれています。一方で主人公が綾城家の使用人から連絡を受け取ったシーンを見てみると、ただならぬ出来事を察した主人公の額に脂汗がたらりと一滴。こちらの印象的なシーンは受話器を押し当てて前のめりになる主人公を描き、緊迫感を最大限に表現していると言ってよいでしょう。
こうしたイベントシーンおよび聞き込みシーンを盛り上げる要素として、新規収録の「キャラクターボイス」も触れておく必要があります。Switch版は重要なイベントシーンのみならず、証言を集めて推理する聞き込みシーンにおいても登場キャラの専用ボイスが存在。探偵として事件調査に乗り出す「主人公」は、『新世紀エヴァンゲリオン』の「碇シンジ」でおなじみ緒方恵美さん。主人公のサポートを務める探偵助手「橘あゆみ」を、『ドラゴンボールZ』で「ビーデル」などを演じた皆口裕子さん(『BS探偵倶楽部 雪に消えた過去』より引き続き同キャラを担当)。ほかにも杉田智和さんや大塚明夫さん……などなど、10名を超える声優陣が各キャラを丹念に演じています。
オリジナル版を両タイトルともプレイした筆者のファーストインプレッションは、「昭和期に生まれたコマンド選択式ADVが、令和においても見劣ることなく見事に復活を遂げた」というもの。「きく・しらべる・とる」といったコマンドを地道に使うゲームシステムの古臭さは否めないものの、前述のグラフィック・アニメーションが大きく変わり、そしてキャラクターボイスも新たに加わったことで、オリジナル版がもたらしたサスペンス&ホラーのテイストを損なうことなく昇華している印象です。
果たしてSwitch版は当時のリアルタイム世代ユーザーの心に刺さるのか、はたまたオリジナル版を知らない新規ユーザーの目にはどのように映るのか。「ファミコン探偵倶楽部」シリーズに魅せられたひとりのファンとして、今後の動向に期待が高まります。
(龍田優貴)
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