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『閃光のハサウェイ』で活躍する2機、Ξガンダムとペーネロペーの裏にある関係性とは?

マグミクス / 2021年5月9日 8時40分

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■Ξガンダムとペーネロペーの隠された関係性

 2021年5月21日(金)から劇場公開されるアニメ映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』は、1989年に小説として発表されて以来、ファン待望の映像化です。主役MS(モビルスーツ)として登場するのが「RX-105 Ξ(クスィー)ガンダム」。アムロ・レイが最後に搭乗していた「RX-93 ν(ニュー)ガンダム」を引き継ぐという意味で名付けられました。

 そのライバル機にあたるMSが「RX-104FF ペーネロペー」です。本作では、この2機のMSの戦いがメインで描かれると見られています。少なくとも小説版ではそういう流れでした。

 この2機のMS、メカにあまり詳しくない方から「見分けがつかない」というご意見をよく聞きます。確かに2機ともガンダムカラーで、シルエットも似ている部分が多いので見分けがつかないというご意見も理解できます。ちなみに小説発表時にデザインを担当したのは森木靖泰さんでした。

 実はこの2機は型式番号で一目瞭然ですが、兄弟機にあたるMSです。

 作品が最初に発表されて以降、長い年月の間にいくつかの設定変更がありました。まずペーネロペーは本来、機体設計にガンダム系MSの影響があるという設定がありますが、正式には「ガンダム」ではありません。

 これが2000年に発売されたPlayStation用ソフト『SDガンダムGGENERATION-F』に登場することになった際、Ξガンダムとともに森木さんによってデザインが一新されました。

 その後、2001年にペーネロペーは「RX-104 オデュッセウスガンダム」にフライトユニットを装着したMSという設定になります。ここでペーネロペーは晴れてガンダムということになりました。

 そして2005年。「GUNDAM FIX FIGURATION」というシリーズで初の立体化をした際、カトキハジメさんがデザインをリニューアルし、Ξガンダムからオデュッセウスガンダム、そしてペーネロペーに換装できるコンバーチブルモデルとして発売されます。

 このシリーズでは、組み換えにより別のMSに変更できるというのがセールスポイントでした。そういうわけで正式な同一機体ではありませんが、Ξガンダムとペーネロペーはそれだけ設計コンセプトが近いMSというわけです。

 そんな経緯を考えると、2機のデザイン上の違いは、こだわりのあるファンには簡単でも、普通の人にはむずかしい間違い探しのようなものかもしれません。

 ちなみに、ギリシア神話に詳しい人なら、名前の秘密に気がついたでしょうか? オデュッセウス(英語名;ユリシーズ)の妻の名前がペーネロペー。アナハイム製ガンダム開始からの年月と、MSへのミノフスキー・クラフト搭載に20年費やしたことから、トロイア戦争以降に20年間の放浪の旅を強いられたオデュッセウスにかけた……という設定だそうです。

■2機に装備された最新鋭の武装

Ξガンダムが大きく描かれた、『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』キービジュアル (C)創通・サンライズ

 コンセプトの同じ兄弟機ということでΞガンダムとペーネロペーは武装も似たようなものを装備しています。しかし、単に同じものというよりは、最新鋭の装備を実験的に使用しているため、同一のものになった……という方が正しい認識かもしれません。

 もっとも意欲的な装備は、MS単体での飛行を可能にした「ミノフスキー・クラフト」です。それまでのMSではサポートメカを使わなければ自在に大気圏内を飛行できなかったのですが、このミノフスキー・クラフトにより2機は飛行するだけでなく、それまでMSでは不可能だった本格的な空中戦が可能となりました。ただし本体に装備があるΞガンダムと違い、ペーネロペーはフライトユニットがなければ高速戦闘ができないという設定です。

 次に特筆されるのが「ビーム・バリアー」。文字通り、敵の攻撃から自身を防御するバリアーです。しかし、このバリアーはそれだけでなく、進行方向にビームを放射することで大気の干渉を拡散させて、音速飛行を可能とする機能を持っていました。

 この機能にも2機の間に性能差があります。先に開発されたペーネロペーはまだ不完全なものでしたが、後発のΞガンダムは完成したビーム・バリアーを搭載していました。

 そして、強力な武装として2機に装備されているのが「ファンネル・ミサイル」です。サイコミュで誘導操作できるミサイルで、普通のホーミングミサイルよりもコントロール面で信頼がおける兵装です。弱点は、誘導性能がパイロットの技量によるところが大きいこと。ただし、1発の破壊力はMS1機を破壊するのに十分な威力があります。

 もちろん2機ともMSの三種の神器ともいえるビームライフル、ビームサーベル、シールドも装備、大型MSによく装備されている固定式のメガ粒子砲や通常のミサイルも搭載されています。

 この2機の装備、武装を知ると、本作での戦いは空中戦がメインとなることが予想されますね。手に汗握るドッグファイトを期待しましょう。また、今回紹介したデータはあくまでも小説版などから引用した過去のもの。かつて『機動戦士ガンダムUC』がアニメ化した際、小説には登場しなかったネオ・ジオングが現れたように、アニメ化にあたって何らかの強化パーツ追加などのサプライズがあるかもしれません。

 本作はまだ3部作の1本目です。これからの『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の展開を楽しみに、新たな続報に期待しましょう。

(加々美利治)

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