ピカチュウの「チュウ」はネズミじゃない!「ポケモン」の名前の由来、驚きの事実
マグミクス / 2021年5月11日 7時10分
■ピカチュウの「チュウ」はネズミを意図していない?
2021年は『ポケットモンスター』誕生から25周年。5月現在、ポケモンの数は898種類。そろそろ1000の大台が見えてきました。さすがにここまで全てのポケモンの名前は言えずとも、シリーズのファンであれば初代ポケモン151種類の名前なら言える人も多いでしょう。では151匹、全ての名前の由来まで言えるでしょうか。
ポケモンのネーミングは由来を考えるのもまた楽しいものです。今回は世間一般に妥当とされている由来のなかから初代に絞ってそのネーミングの由来を紹介します。※なお多くは公式の見解ではありませんのでご注意くださいませ。
●潔すぎる「そのまんま」ポケモンたちの魅力
「クラブ」。見た目がカニのポケモンの名前です。初代ポケモンにはこうした“そのまんま”の名称をつけられたポケモンが多くいます。「ゼニガメ(ポケモン)」は「ゼニガメ(生物)」ですし、「コクーン」は「まゆ」、「ピジョン」は「鳩」。「ラフレシア」「ジュゴン」「ゴースト」、そのまんまです。この潔さ、このシンプルさ。『ポケモン』の普遍性に寄与している気がしてなりません。
●由来が分かると…「なるほど!」なネーミング
そのまんま名称を用いる一方、素晴らしいネーミングを随所に決めてくるのが初代『ポケモン』です。たとえばしんかポケモンの「イーブイ」は進化(Evolution)の最初の二文字EVから。また秀逸ネーミングとして評価が高いのが「アーボ」「アーボック」。それぞれ「Boa(ボア)」「Cobra(コブラ)」の逆読みであり、急にオシャレです。
●20年の時を経て和解した例も…人名由来ネーミング
人名由来のネーミングも初代ポケモンの特徴といえるでしょう。「サワムラー」は“キックの鬼”の異名で知られ2021年3月に亡くなったキックボクサー沢村忠さん、「エビワラー」は元世界フライ級王者のプロボクサー海老原博幸さんがそれぞれ由来とされています。とはいえ発売当時の子供たちからこのシャレは通用しにくいものだったかもしれません。
人名由来のネーミングで特に話題となったポケモンといえば「ユンゲラー」でしょう。モデルとされているのはCIAが本物の超能力者と認めたとされるユリ・ゲラー氏。彼は自身のイメージを盗用されたとして2000年に任天堂を相手取り訴訟を起こすも敗訴。2020年ユリ・ゲラー氏はこの騒動に対し正式に謝罪し、和解に至りました。
なお「カビゴン」の由来は開発スタッフの西野弘二さんのあだ名で、モデルも西野さんだそう。当時の若き製作陣の“青春の一コマ”を感じ取れるエピソードではないでしょうか。
●ピカチュウはネーミングが最初でデザインは後!
当たり前だと思っていたものが実は違っていたなんてことも。日本が誇る人気キャラクター「ピカチュウ」がその最たる例です。電光の「ピカ」とネズミの鳴き声「チュウ」を合わせたネーミングかと思いきや、事実はどうやら違うようです。デザイナーのにしだあつこさんによれば、でんきタイプのポケモンの発注を受け、原型デザイン(耳の生えた縦長の大福のような形)に便宜上「ピカチュウ」と名付けたところ、周りがその名前に引っ張られ徐々に電気ネズミという設定が決まり、デザインもそれに寄っていったとか。では、もともとの「チュウ」は何を意図していたのか、気になるところですがにしださんは失念されてしまったとのことです。
●いまだ議論が分かれるのは…あの“きょうあく”ポケモン
151匹の中で唯一、ネーミングの由来が「不明」とされているのが「ギャラドス」です。何か「もじり」や「引用元」があるだろうとこれまで多くの議論が交わされてきましたが、なかなか答えはでず。とりあえず「怪獣っぽい名前(参考:ギャオスやラドン)」にしたのだろう、というところでいったんの落ち着きを見せています。ただし腑に落ちぬ声も少なくありません。とはいえ企画段階のギャラドスのデザインは現行のものより“きょうあく”なものであり、語感先行であっても不思議ではありません。
妖怪でも怪獣でも魔物でもマスコットでもない“ふしぎなふしぎな生きもの”であるポケモン。そのネーミングが最初から秩序だったルールに則っているわけがありません。その自由度がなんとなく存在していた「5文字制限」を取っ払い、新たな秀逸ネーミングを生み出し続けているのです。初代ネーミングからもわかる通り、『ポケモン』はプレイヤーにとって、あるいは「開発者」にとってすら、自由な遊び場と言えるかもしれません。
※本文内一部修正しました。(5月11日 8:40)
(片野)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
解熱鎮痛薬「カロナール」の名前が気になる 熟考して得た“気付き”に「ネーミングセンスが素晴らしい!」【漫画・作者インタビュー】
オトナンサー / 2024年8月1日 6時10分
-
大和田伸也76歳『ポケモン』生活で涙目 カスミのスターミー「バブルこうせん」被害
ORICON NEWS / 2024年7月23日 13時10分
-
【漫画】コロナ闘病記をきっかけに知った、解熱鎮痛薬「カロナール」の真実「驚きの発見!」【作者インタビュー】
マグミクス / 2024年7月23日 11時25分
-
『ポケモン』走るピカチュウのシルエットにキュン!ル・クルーゼから、キッチンウェア「Pokémon Collection」第一弾が発売
インサイド / 2024年7月17日 0時10分
-
『ポケモン』ピクセルアートが可愛い!ピカチュウ、イーブイたちのおしゃれなスーツケースが登場ーデザインに合わせたネームタグも注目
インサイド / 2024年7月8日 12時20分
ランキング
-
1「天才では?」「早く知りたかった」 悪魔的発想の“ゆで卵の食べ方”がうまそうすぎると話題 「一生コレで食べてる」
ねとらぼ / 2024年8月2日 7時15分
-
2「泣きそう」「生きるって尊い」 HIKAKIN、“衝撃の重大発表”にネット感涙 「安心と感動がすごい」「本当におめでとうございます」
ねとらぼ / 2024年8月1日 22時1分
-
3偽Google多要素認証アプリに注意、最近インストールした場合は確認を
マイナビニュース / 2024年8月2日 12時56分
-
4専用ACアダプターとはオサラバ USB Type-C to DC変換ケーブル
ASCII.jp / 2024年8月2日 18時30分
-
5仕事はえーんだよ! ニコニコ動画が夏コミ前に復旧→予定の狂ったコスプレイヤーから「うれしい悲鳴」
ねとらぼ / 2024年8月2日 20時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください