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5月19日は声優・大塚芳忠さんの誕生日。仙道、鱗滝、デネブなど、どんなキャラでも巧みに表現

マグミクス / 2021年5月19日 11時50分

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■アニメから洋画まで、いぶし銀の存在感

 本日5月19日は、声優の大塚芳忠さんのお誕生日です。おめでとうございます。大塚さんのデビュー作は『機甲創世記モスピーダ』(1983年)のバットラー。そして、ほぼ同時期に演じた『重戦機エルガイム』(1984年)のミラウー・キャオが最初の代表作でした。

 キャオの軽いノリと高い声は、その後にもたびたび聞ける大塚さんの定番ともいえるキャラ作りだったと思います。しかし特筆すべきは、デビュー直後だった大塚さんが、この作品でナレーションも兼任したことです。

 富野由悠季監督作品のナレーションを任せられるのは一流の証。ほかの作品のナレーションを担当した声優さんたちを並べてみるとわかります。つまり大塚さんはデビュー直後から、その才能を認められていた存在だったのでしょう。

 大塚さんの最初のはまり役といえば、『機動戦士Zガンダム』(1985年)のヤザン・ゲーブルでしょうか。ゲームでの収録もありますから、お付き合いの長いキャラとなっています。

 このころにはアニメファンからもよく知られるようになって、レギュラーキャラも増えました。『聖闘士星矢』(1986~89年)のマリンクロス潮、『機甲戦記ドラグナー』(1987年)のタップ・オセアノ、『トランスフォーマー ザ☆ヘッドマスターズ』(1987年)のウルトラマグナスなどです。

 アニメだけでなく、洋画の吹き替えも多いことで知られている大塚さん。最初にコメディドラマ『フルハウス』のダニー(ダニエル・アーネスト・タナー)役を思い出す人も多いことと思います。ほかにも『新スタートレックシリーズ』のデータなども人気の高いキャラで、演じていたブレント・スパイナーも持ち役として他の洋画でも吹き替えをしていました。

 吹き替えでの持ち役も多く、ジェフ・ゴールドブラム(ジュラシック・パークシリーズ、インデペンデンス・デイなど)、ジャン=クロード・ヴァン・ダム、ドニー・イェン、レイ・リオッタ、ロバート・パトリックなどの役者さんの声を担当することが多いです。

「アメリカ人よりもアメリカ人っぽい声の持ち主」と評されることがあるそうで、洋画の吹き替えが多いのは当然ということでしょうか。アニメでは、『機動武闘伝Gガンダム』(1994年)のチボデー・クロケットが、日本人が想像するアメリカ人っぽいキャラでしたね(笑)。

■さまざまなキャラを演じる振り幅の広さ

TVアニメ『鬼滅の刃』場面カットより鱗滝左近次 (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 現在では大塚芳忠(ほうちゅう)と改名しましたが、本当は「よしただ」が正しい読み方。しかし、周りから「ほうちゅう」と呼ばれることが多かったので、読み方を変えたとのことです。

 大塚さんの声は、前述したように高い声での陽気な雰囲気から一転、狂気をはらんだ叫ぶような笑い声のほかにも、まったく真逆な低い声でソフトなイメージの知性とユーモアが感じられる役まで変幻自在です。

 演じてきた代表的なキャラを並べると、なかなか共通点は見当たりません。それは、どんな役でも演じられる幅の広さと芸の深さを物語っていると思います。

 例えば『SLAM DUNK』(1993~96年)の仙道彰では飄々とした感情をあまり表に出さないキャラ、『NARUTO -ナルト-』(2002~07年)の自来也は豪快に見えても隙のないキャラ、『THE ビッグオー』(1999~2003年)のジェイソン・ベックのようにコミカルでどこか憎めないキャラなど、その引き出しに限界はないんじゃないかと思わせるほど。

 しかし、近年では「落ち着きのある大人」というのがハマリ役になってきている感じです。『宇宙戦艦ヤマト2199』(2013年)の真田志郎、『鬼滅の刃』(2019年)の鱗滝左近次などがそうでしょうか。個人的には『銀魂』(2006年~)の阿伏兎も苦労している大人みたいなポジションで好きです。

 数少ないのですが、特撮番組での活躍も存分に楽しませてもらいました。『激走戦隊カーレンジャー』(1996年)のシグナルマンは真面目な態度がギャグになるキャラで、大塚さんらしい振り幅のある演技が毎週楽しみでした。

 そして『仮面ライダー電王』(2007年)のデネブは、世話好きでおせっかいのオカンを思わせるキャラで、大塚さんのやさしい声が似合うとても良いキャラでした。その後、続編などへの出演も多いので、大塚さんの演じたキャラでもっとも出演頻度が高いキャラかもしれません。

 個人的にはキャラではありませんが、ニュース番組『真相報道 バンキシャ!』のナレーションは生放送ということもあり、楽しみのひとつとして毎週見ています。淡々と情報を伝えるナレーションですが、感情をこめてあいさつするところが大塚さんらしい律義さを感じられていいですね。

 これからも「大塚さんがこんな役をやってる!」とキャラを見ておどろくこともあるとは思いますが、さらなるご活躍を期待しております。

(加々美利治)

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