『シン・エヴァ』 TV版、旧劇…悲惨な目に遭い続けたアスカがつかんだ「幸せ」
マグミクス / 2021年5月20日 11時50分
■TVアニメ、劇場版…過酷な役どころのなかでつかんだ「本当の幸せ」
「エヴァンゲリオン」シリーズのアスカはTV版・新劇場版共に戦士として戦い、悲惨な目に遭い続けてきました。新劇場版では人物像やその背景も激変し、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(以下、シン・エヴァ)では驚くべき過去も明かされました。より過酷さを増す足取りの先に、彼女が手にした結末を考えたいと思います。
※この記事では、物語の核心についての記載があります。ご了承のうえお読みください。
●より深い孤独感を抱えた新劇場版
常に傷つき続け、ストーリー上における「痛み」を一身に背負っていたアスカ。彼女は新劇場版において、名字が「惣流」から「式波」へ変わったほか、内面や背景も大きく変化させました。特に目立ったのは、より孤独感をまとわせた存在になった点です。
TV版のアスカは、正気を失った母親からの愛を得られず、「自分をほめてほしい」「認めてほしい」「愛してほしい」という強烈な欲求を秘めていました。一方で新劇場版のアスカは、劇中の「あたしをちゃんと見てくれる人は初めからいないし」という独白の通り、一層強い孤独感と他者との関係を拒否する姿勢をただよわせます。
その孤独を癒やしてくれた存在が、ミサトであり、レイであり、そしてシンジでした。『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』で垣間見えた、アスカの変化と幸せへの希望。しかしそれは、アスカは使徒にエヴァ3号機ごと侵食され、生死不明の状態になることで潰えてしまいます。希望は一瞬にして、強い喪失感へと変換されてしまったのです。
●14年を経てようやく「強い自分」から降りることができた
『Q』『シン・エヴァ』の世界線において、アスカは14年前、そして今この瞬間に自分を助けてくれないシンジに、冷たく当たります。大人になったアスカと、子供のままのシンジ。彼女の孤独を癒やすことは、もう彼にはできませんでした。彼女のシンジへ向けられた冷たい言葉のひとつひとつが、寂しさの裏返しに感じられます。
世界はより絶望へと向かい、エヴァパイロットである自分が世界の命運を握る。後戻りできない環境で彼女は孤独を募らせますが、それを癒やしたのは元クラスメイト・相田ケンスケでした。この人選は、誰もが驚いたのではないでしょうか。
彼はアスカに対して、「そのままのアスカでいい」という、今まで誰も向けることのなかった言葉を告げます。気高く強い存在を演じざるをえなくなった、アスカの人生。28年で積み上げられた強さに隠れた、寂しさを訴える心をぶつける存在が、ようやくできたのです。
アスカは『シン・エヴァ』で、「あいつ(シンジ)に必要なのは恋人じゃなくて母親よ」と口にします。奇しくもアスカは、共に14年を生き父性をおびるほど成長したケンスケによって、救われました。悲惨な目に遭い続けた戦士は、ようやく帰る場所を見つけたのです。
『シン・エヴァ』のラストにて、ホームでひとりベンチに座るアスカ。きっと彼女は、もう孤独な人生を歩んではいない。そう確信させるストーリーを目にして、深い安堵感をいだきました。
(サトートモロー)
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