ガンダム最新作『閃光のハサウェイ』 ブライトの息子がテロに走った背景とは…?
マグミクス / 2021年5月20日 19時10分
■「一年戦争の英雄」を両親に持つハサウェイ
初期ガンダム作品を中心に活躍した「ブライト・ノア」艦長の息子が、テロリストになっていた……? 人気SFアニメ「機動戦士ガンダム」シリーズの最新作『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』は、かなり衝撃的なストーリーです。『機動戦士ガンダム』(テレビ朝日系)のホワイトベースをまとめ上げたブライト艦長の生真面目さ、そしてブライトの妻となるミライさんの優しさを知る往年のファンにとっては、「その息子のハサウェイがなぜ?」と思わざるをえません。
ガンダムの生みの親である富野由悠季氏が、1989年~1990年に発表した同名小説が原作。『機動戦士ガンダムF91』(1991年)の作画監督、『新機動戦記ガンダムW』(テレビ朝日系)のキャラクターデザインなどを手がけた村瀬修功氏が監督を務めます。村瀬監督の前作『虐殺器官』(2017年)はテロリストと管理社会との戦いを描いたハードなSFアニメで、本作とテーマ的に重なる部分を感じさせます。
歴戦の英雄であるブライト艦長を父親に持ち、母親であるミライさんからも愛情を注がれたはずのハサウェイは、どうしてテロリスト集団に身を投じることになったのでしょうか。2021年5月21日(金)からの劇場公開は延期となった『閃光のハサウェイ』ですが、公式ホームページでは冒頭15分53秒の映像が無料配信中です。映画『閃光のハサウェイ』で気になるポイントに注目して掘り下げてみます。
■初恋の少女クェスがトラウマに
公開が待たれる『閃光のハサウェイ』ですが、本作は『逆襲のシャア』で描かれたシャア・アズナブルの反乱から12年後の物語となっています。まずは『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988年)をおさらいすることをおススメします。『逆襲のシャア』で13歳の少年だったハサウェイ・ノアは、25歳の落ち着きのある青年に成長を遂げています。
ハサウェイは父・ブライトの戦友であるアムロ・レイをリスペクトする一方、アムロの宿敵だったシャアのことも鮮烈に覚えています。腐敗した地球人たちを粛清しようとしたシャアの思想に、大人になったハサウェイは共感するようになっていたのです。
そして、何よりもハサウェイをかばい、宇宙で散った少女クェス・パラヤのことが忘れられません。ハサウェイにとって、クェスは初恋の相手でした。思春期のときに、戦場で受けた精神的な傷によって、ハサウェイは複雑な心理の持ち主となっていたのです。
シャアとアムロが戦場で亡くなった女性パイロットのララァ・スンをずっと忘れることができなかったように、ハサウェイもクェスの死がトラウマとして心に刻まれているのです。
■シャア、アムロ、ララァを思わせる関係性
『閃光のハサウェイ』では、ガンダム同士のバトル描写にも期待が集まる
シャアの反乱が鎮圧され、地球には平和が戻ったかのように思えました。でも、実際には高級官僚たちによる圧政が続き、地球はエリート階級しか暮らせない極度の格差社会となっています。有名なブライト艦長を父に持つハサウェイ(CV:小野賢章)も、エリート市民側のひとりです。
植物監視官をしているハサウェイが地球へ戻る豪華シャトルに搭乗した際に、事件が起きました。反地球連邦運動「マフティー」を名乗る覆面武装集団が、シャトルをハイジャックしたのです。シャトルに乗り合わせていた、謎めいた美少女ギギ・アンダルシア(CV:上田麗奈)がささやきます。
「こんな偽者たち、やっちゃいなよ」
ハサウェイはそれこそ閃光のような早技で、覆面集団を蹴散らします。ふだんは冷静なハサウェイですが、後先を考えずに突っ走ってしまう危うさがあることが分かるオープニングとなっています。
危険を顧みずに、丸腰のハサウェイが覆面集団に立ち向かったのには理由がありました。それはハサウェイこそが本当の「マフティー」の一員であり、しかもそのリーダーである「マフティー・ナビーユ・エリン」だったのです。
一見すると好青年そうなハサウェイですが、実は政府要人を次々と暗殺するテロリストとしての裏の顔を持っています。そして、ハイジャック事件がきっかけで、ギギと親しくなり、またハイジャック犯撃退の援護射撃をした地球連邦軍のケネス・スレッグ大佐(CV:諏訪部順一)とも奇妙な縁でつながることになるのです。
■ミライは息子の異変に気づけなかった?
モビルスーツによるバトルシーンも見逃せません。物語中盤には「マフティー」側のモビルスーツである「メッサーF型」と地球連邦軍との激しい市街戦が繰り広げられます。地上にいるハサウェイとギギの目線で描かれた市街戦は、大変な迫力です。さらに今回のクライマックスには、アムロが最後に搭乗した「ニューガンダム」の後継機「クスィーガンダム」が登場します。
かつて、シャアとアムロがララァをめぐって火花を散らしたように、本作でも味方に勝利をもたらす不思議な力を持つ少女ギギを起点に、ハサウェイとスレッグ大佐は三角関係を描くことになります。まさに「歴史は繰り返す」です。
原作小説は3巻あり、映画『閃光のハサウェイ』も三部作として公開される予定です。小説ではハサウェイがテロ組織「マフティー」の一員となった経緯は、具体的には明かされていません。それにしても、12年前に同じ戦場にいたはずの父親ブライトに加え、母親のミライさんも「ハサウェイの異変を見抜けなかったのか?」という疑問が残ります。ミライさんにはニュータイプとしての素質があったはずですが、地球での平穏な生活のなかでは覚醒しなかったのでしょうか。
妹のチェーミンも、兄・ハサウェイの心情を察することができなかったのかと思うと、せつないです。宇宙世紀になっても、家族の問題は悩ましいものがあるようです。
原作小説は、登場キャラクターたちの内面には深くは触れておらず、余白が残された物語となっています。おそらく、富野氏はご自身でアニメーション化するつもりだったのだと思います。「ガンダム」シリーズに長年関わり、『虐殺器官』でもテロリスト側の理論に言及した村瀬監督が、富野氏が残した余白部分をどう演出するのか気になるところです。
原作と同じ衝撃的な結末を迎えるのか? それとも、劇場版オリジナルのサプライズが待っているのか? 『逆襲のシャア』がトラウマとなっている世代には、見逃せない新シリーズとなっています。新しい公開日の発表をしばし待ちたいと思います。
(C)創通・サンライズ
(長野辰次)
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