『ガンダム』初見で震えたモビルスーツ&アーマー 戦慄!「勝てっこないだろ…」
マグミクス / 2021年5月26日 11時50分
■モビルアーマーの威圧感には、視聴者も震える…
スタイリッシュでかっこいいデザインが多い「機動戦士ガンダム」シリーズのモビルスーツ。どの作品も後半になるにつれ、見た目ではなく威圧的でおぞましい、ひと目で「勝てっこないだろ……」と震撼するモビルスーツ・アーマー(以下MS・MA)が登場します。この記事では、そんなちびっちゃうほどビビらせてくるMS・MAを紹介します。
●攻守に隙なし「ビグ・ザム」(『機動戦士ガンダム』)
1年戦争終盤、ソロモン戦で登場したジオン軍のドズル・ザビが操縦する「ビグ・ザム」。これまでもエルメスなど、ガンダムよりはるかに大きいMAは登場していましたが、ビグ・ザムの頭頂はガンダムの約3倍の約60m。カニの胴体部分に人間の足をくっつけたような姿。全方位に高火力のメガ粒子砲を撃てる隙のない武装を有する攻撃型のMAです。しかも火力にステータス全振りというわけではなく、初めて登場したと思われるIフィールドも備え敵のビームを相殺。攻守ガチガチの無敵MAがビグ・ザムです。
戦況が連邦側に有利となった終盤、背水の陣で切羽詰まったドズルがビグ・ザムに乗り込むと、連邦MSや戦艦など抵抗する術もなく圧倒。連邦パイロットも恐怖で呆然とします。しかし最後はスレッガーのGファイターがビグ・ザムの股に特攻。ひるんだところにガンダムのビームサーベルで脳天を突き刺され大破すると、ドズルがビグ・ザムの頭頂部に生身で現れガンダムにマシンガンを乱射。アムロはその執念にドズルの背後に悪霊を感じ「何者なんだ……」とつぶやきおののきました。
●美醜併せ持つ巨大MA「ラフレシア」(『機動戦士ガンダムF91』)
だいぶ頭がいっちゃってるサイコパス強化人間、カロッゾ・ロナが操縦したMA「ラフレシア」。人型をしていないMAといえど、これまではどこかスマートでかっこいいものが多かったですが、これは世界一巨大な花でいて気絶するほど臭いと有名な実際の花、ラフレシアのような見た目をしています。この機体と戦ったF91やビギナ・ギナをはるかに上回る巨躯と火力。武装も無数のロッドでペチペチMSを叩き落とすさまは近づくことさえ許しません。またバグなる全自動殺戮兵器も併せて開発され、カロッゾは嬉々として使用します。MAとカロッゾの人間性をあわせて震えるシ-ンでした。最期はラフレシアのセンサーが高性能であるが故、F91の金属剥離を誤認知している隙に撃墜されてしまいました。爆破シーンの花弁が立ち上がるような様は、やけにリアルで怖いです。
■恐怖と白熱!? ノイエ・ジールとあのMAの“殴り合い”
●デンドロビウムとの“殴り合い”は屈指の名シーン「ノイエ・ジール」(『機動戦士ガンダム0083』)
デラーズ・フリートに所属したエースパイロット、アナベル・ガトーが、連邦から強奪したGP02大破後に専用機としたのが「ノイエ・ジール」です。デラーズを支援したアクシズから譲り受けたもので、巨大な見た目、そして多種のビーム砲を装備しIフィールドまで備えたMA。ガトーがこの機体を初めて見た際「ジオンの精神が形になったようだ」ともらすほど時代背景的に完璧なものでした。
ノイエ・ジールのポテンシャルとガトーの能力を加味するともはやチートで、戦場に現れる際に流れるBGMも格好よく視聴者を震え上がらせました。この圧倒的なMAで一気にデラーズ側に戦況が傾くかと思いきや、連邦も同様に巨大MA、デンドロビウムを投入。ノイエ・ジールvs.デンドロビウムのビームの撃ち合い、弾き合いが起こります。この“武装の殴り合い”はガンダム史における名バトルシーンのひとつだと思います。
●パイロットへの感情移入が止まらない「ボール」(『機動戦士ガンダム』)
「もはや語るまい」と言っていいほど震える機体といえば「ボール」。見た目は機体名どおりまん丸で、頭に唯一の武装であるキャノン砲、そして使途不明のマニピュレーター(腕)があるだけの機体。役割としてはジムの支援が目的のようです。
想像してください。自分が連邦の士官学校で数年苦労し卒業。操縦技術もある程度習得し、1年戦争もほぼ勝確。未来に希望しかない若いパイロットだとして、配属されたのが宇宙。そしてあてがわれた機体がボールだった時の心境を……。もう絶望しかありません。ザクに弾丸節約で蹴っ飛ばされるという悲哀のシーンもあります。「宇宙(そら)の棺桶」と揶揄されるボール、撃墜された名も知らぬパイロットを思うと涙と震えが止まりません。ちなみに人型ではないのでMAかと思いきや、分類上はMSなんだそうです。
巨大恐怖症の私にとって戦慄するのはやはり大型MA。自分がパイロットやメカニックでその場にいたら震え上がるだろうなと思う一方、ボールやドラッツェのように戦死がチラつく機体にも恐怖を感じてしまいます。
(南城与右衛門)
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