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意外に多かった、「RX-78」のガンダムたち。「ユニコーン」以降に活躍した機体も

マグミクス / 2021年7月8日 7時10分

意外に多かった、「RX-78」のガンダムたち。「ユニコーン」以降に活躍した機体も

■実は8号機まで製作されたガンダム

「RX-78」の型式番号を持つガンダムは、いったいどれくらいいるのでしょうか? 公式に認められた「RX-78」だけでも結構な数があります。「ガンダムの日」といわれる7月8日にちなんで、代表的な「RX-78」を振り返ってみましょう。

 まず、皆さんがご存じなのはTVアニメでも主役MS(モビルスーツ)として活躍した「RX-78-2 ガンダム」だと思います。このガンダム初のバリエーションが、3号機にあたる「RX-78-3 G-3ガンダム」でした。

 単なる色違いには理由があります。それは初出が小説で、グレーに塗られていたという記述があっただけだからでした。特にデザインも作られなかったのですが、「MSV」(モビルスーツバリエーション)展開時にカラーイラストが発表され、正式に正史に組み込まれます。

 前後しますが、その後に設定されたのが「RX-78-1プロトタイプガンダム」。ガンダムの1号機です。もともとは一部書籍で発表されていたガンダムの決定稿以前のデザインで、本来はRX-78-2と同じトリコロールカラーでした。これを当時、ガンダムをリアルカラーで塗っていた大河原邦男さんのものに合わせ、白と黒という地味な配色に変更します。

 ここまでの3機がほぼ同じデザインで、昨今は「ファーストロット」と設定されたガンダム。カラーバリエーションなどで比較的よく見るものです。

 しかし、ガンダムは8号機まで製作されたという設定が早い段階で作られていました。劇場版2作目公開後に発売した書籍「ガンダムセンチュリー」がもとになり、「MSV」展開時にその設定が継承され、90年代初頭に「M-MSV」(ミッシングモビルスーツバリエーション)として大河原さんがデザイン、昨今では「セカンドロット」と呼ばれるガンダムが4機生み出されます。これが後にゲーム用のガンダムとしてリデザインされました。

 ゲーム『機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…』に登場したのが「RX-78-4 ガンダム4号機」と「RX-78-5 ガンダム5号機」です。先に「M-MSV」時代に発表された小説、ゲームではマルチエンディングになっているので、媒体により最後が大きく異なっていました。

 同じくゲーム『ジオニックフロント 機動戦士ガンダム0079』に登場したのが「RX-78-6 ガンダム6号機」。マドロックという愛称があります。ゲームでは敵キャラとして登場するため、ガンダムには珍しくカメラアイが赤くなっていました。

 最後に、『機動戦士ガンダム戦記』に登場するのが「RX-78-7 ガンダム7号機」。他のガンダムと違い、一年戦争終結後にロールアウトしたガンダムです。独自のフルアーマー装備を2種類持っていました。

 そして、最後に設定だけでいまだにデザインのない「RX-78-8 ガンダム8号機」。しかし、他のガンダムを見ると、いずれゲームで登場するかもしれません。

■「RX-78」を継承したガンダムたち

多彩な「RX-78」が登場するアニメ『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』DVD Vol.1(バンダイビジュアル)

 ゲームですと、『ギレンの野望シリーズ』にも「RX-78/C.A. キャスバル専用ガンダム」、「RX-78T ガンダム(ティターンズ仕様)」など色違いのガンダムがいくつか登場していました。なかには高機動型ガンダムのように若干デザインの違うものもあります。

 しかし、最初のゲームオリジナルガンダムというと、『機動戦士ガンダム CROSS DIMENSION 0079』に登場した「RX-78XX ガンダム・ピクシー」でしょうか。モチーフが忍者で、白兵戦に特化したデザインになっています。この時、敵役として生み出されたMSがイフリート。今では、そのイフリートの方が有名になってしまいました。

 マンガでもいくつかRX-78の型式番号を持つガンダムが登場しています。『機動戦士ガンダム MSジェネレーション』に登場した「RX-78E ガンダムGT-FOUR」は、地球連邦空軍が開発した初の可変MSという設定でした。

 また、『機動戦士ガンダム サンダーボルト』では「RX-78AL アトラスガンダム」という、水中戦にも対応できるガンダムが登場しています。マンガのガンダムはとにかく数が多いので、代表的な2機だけで割愛いたしましょう。

 アニメに視線を戻すと、やはり『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』の「RX-78NT-1 ガンダムNT-1」。通称アレックスが一年戦争で活躍したガンダムということで有名ですね。

 このアレックスはマーキングからもわかるように、ガンダム4号機としてデザインされました。これはアニメスタッフが「M-MSV」のガンダム4号機の存在を知らなかったためで、後に4号機は連邦軍各部署で同時にスタートした「G-4計画」で複数生み出されたという設定になります。前述したガンダムGT-FOURもそのうちの一機でした。

 また、このアレックスは大破したのちに回収され、戦略戦術研究所(のちのサナリィ)によって改修、『機動戦士ガンダム Twilight AXIS』で(のちにクロスボーン・バンガードを立ち上げた)ロナ家の私兵であるバーナムが運用した「RX-78AN-01 ガンダムAN-01トリスタン」として登場しています。時代がUC0096ですから、もっとも新しい年代まで稼働したRX-78となりました。

 そして、最後に開発されたRX-78が『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』で登場した「ガンダム開発計画」のガンダムたちです。

 アニメに登場した「RX-78GP01 ガンダム試作1号機 ゼフィランサス」、「RX-78GP02A ガンダム試作2号機 サイサリス」、「RX-78GP03 ガンダム試作3号機 デンドロビウム」のほかにも、ガーベラ・テトラの原型機である「RX-78GP04G ガンダム試作4号機 ガーベラ」、GPシリーズの原型機「RX-78GP00 ガンダム試作0号機 ブロッサム」が設定されていました。

 以上が主なRX-78の型式番号を持ったガンダムです。

 このほかにも最近ですと、読者投稿の雑誌企画で大河原さんがクリーンアップした「RX-78SP ガンナーガンダム」というものがありました。それと横浜にある、動く実物大ガンダムプロジェクト「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」のガンダムも、「RX-78F00」と設定されています。

 後付け設定で次々と生まれた「RX-78」ですが、これからも数を増やすのでしょうか? こればかりは誰にもわかりませんね。

(加々美利治)

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