『ドラゴンボール』超サイヤ人で最強は一体… バリエーションの種類が予想以上!
マグミクス / 2021年7月28日 17時10分
■超サイヤ人変身の秘密「S細胞」とは?
「超(スーパー)サイヤ人」といえば黄金の髪の超戦士。孫悟空などのサイヤ人が変身する究極形態……そんなイメージを持つ人も多いことでしょう。作品で物語が進むにつれ、その種類は増え、今では多くのバリエーションが存在します。ベジータいわく、そんな「超サイヤ人のバーゲンセール」を振り返ってみました。
まず基本となる超サイヤ人。劇中では明言されていませんが、通常状態の50倍ほどの戦闘力があると設定されています。20倍界王拳でもかなわなかったフリーザを圧倒できたのですから、これくらいが納得できる数字なのかもしれません。
原作者の鳥山明先生は、サイヤ人なら誰でも備わっている「S細胞」がキーになると関連書籍で語っていました。体内にあるS細胞が怒りをきっかけに爆発的に増え、一定の戦闘力を持ったサイヤ人を超サイヤ人へと変身させるようです。
S細胞は穏やかな気持ちで増える傾向にあり、本来の戦い好きなサイヤ人にとって増やすことは容易ではありません。ところが、地球で育った悟空や悟飯、地球で暮らすことで穏やかな環境を手に入れたベジータは、それが要因でS細胞が増加しました。
また、S細胞の量は遺伝されるようで、超サイヤ人の子供は超サイヤ人になりやすい。悟天やトランクスが子供の頃から超サイヤ人になれるのはそれが理由だそうです。
この説から考えると、未来から来たトランクスが超サイヤ人になることに苦労した要因は、本来の歴史通りのベジータがそれほど強くなかったからかもしれません。改変された歴史で対人造人間用に特訓していたベジータは、何も知らないで人造人間に殺されたベジータより、はるかに戦闘力が高かったと考えられるからです。
さらに、超サイヤ人にも強さの段階がありました。フリーザを倒し、人造人間17号、18号に敗北した時が第一段階とすると、精神と時の部屋から出てきたベジータが変身した第二段階、同じくトランクスが変身した第三段階です。
しかし、これらの形態は精神も落ち着かず、エネルギー消費が激しいという弱点がありました。第三段階に至ってはパワーがあってもスピードがダウンするという致命的な弱点もあります。そこで悟空は第一段階をベースに常に変身することで体になじませ、興奮状態を抑えることで新しい超サイヤ人の形態にたどり着きました。それが第四段階、「超サイヤ人フルパワー」とも言われています。
この第四段階を経て、悟飯は超サイヤ人を超えた姿である「超サイヤ人2」へと変身しました。ところがセル戦で見せたように、第四段階で解消した興奮状態が戻ってしまい、悟飯は痛恨のミスを招いてしまいます。その戦闘力は超サイヤ人の2倍でした。
■超サイヤ人の進化は止まらない
『ドラゴンボール超 ブロリー』(2018年) (C)バードスタジオ/集英社 (C)「2018ドラゴンボール超」製作委員会
あの世での修行で悟空が身につけた形態が「超サイヤ人3」。髪が大きく伸び、眉毛がなくなることから、もっとも変化が大きい超サイヤ人です。エネルギーの消費が激しいため、変身できる時間に限界があるという弱点がありました。戦闘力は超サイヤ人2の4倍です。
ここまでが原作マンガで登場した超サイヤ人のバリエーション。ここから先はアニメで登場した超サイヤ人となります。
まず劇場版オリジナルキャラであるブロリーが変身する「伝説の超サイヤ人」。千年にひとり現れるという血と殺りくを好む超サイヤ人で、目が白目になり、超サイヤ人第三段階のように筋肉が盛り上がります。『ドラゴンボール超』に出てきた第6宇宙の女サイヤ人のケールも同様の変身をしました。
『ドラゴンボールGT』で登場したのが「超サイヤ人4」です。大猿の力がベースで、これまでの超サイヤ人と違って髪や顔だけでなく、上半身が赤い体毛でおおわれるという変化がありました。
破壊神ビルスとの出会いで生まれたのが「超サイヤ人ゴッド」。神のような質の高いクリアな気を持つことで、超サイヤ人が神の領域にまでたどり着いた姿です。これまでの超サイヤ人と違って髪が赤くなりますが、髪形は変わりません。 変身するには正しい心を持ったサイヤ人が6人必要という厳しい条件がありますが、本編を見ると、一度経験すると自在に変身できるようになるようです。
この超サイヤ人ゴッドのパワーを持ったサイヤ人の超サイヤ人となった形態が「超サイヤ人ブルー」。初登場時は「超サイヤ人ゴッド超サイヤ人」と言われ、「SSGSS」という省略表記されることもありましたが、髪の色やオーラが青いことからブルーという名称に変更されました。
ブルーは「強さと穏やかな心を併せ持ち、気のコントロールを極めた」変身だと言われ、超サイヤ人につきものの感情面のデメリットが消えています。ただし、エネルギー消費が他の形態に比べて激しいため、相手や状況を見て別の超サイヤ人へと変身するようにもなりました。このため、アニメではフォームチェンジのように姿を頻繁に変えるようになり、どの形態がどれくらい強いか分からなくなる要因になっています。
このブルーの亜種で、ゴクウブラック(悟空の体を奪ったザマス)が変身する形態が「超サイヤ人ロゼ」。サイヤ人はブルー、神であるザマスはロゼになるようです。
以上、大まかな超サイヤ人のバリエーションでした。 暴走状態や完成形のように細かく分けると、その数は30近くにまで増えるようです。これからも『ドラゴンボール』が続いていくと、超サイヤ人のバリエーションは増えるのでしょうか? それとも『ドラゴンボール超』で悟空の見せた「身勝手の極み」のような新しい方向にいくのでしょうか? その答えは、2022年公開予定の新作映画『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』を観れば分かるかもしれません。
(加々美利治)
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