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2人プレイがアツい「ファミコン」ソフト3選 協力のつもりが競争に?

マグミクス / 2021年8月1日 17時10分

2人プレイがアツい「ファミコン」ソフト3選 協力のつもりが競争に?

■友達や家族と肩を並べて遊ぶのが当たり前だった「ファミコン」時代

 昨今の”マルチプレイ”と言えば、インターネット接続によるオンライン対戦や協力プレイが主流です。現行ハードのほぼ全ての機種にネットワーク機能が搭載されており、環境さえ整っていれば、場所や時間を問わずに世界中の人々と一緒にプレイすることができます。

 しかし、国内でゲームのオンラインプレイが幅広く普及したのは、ここ20年ぐらいの出来事。一方で約35年前、「ファミリーコンピュータ」(以下、ファミコン)全盛期のマルチプレイとは、”友達や家族と肩を並べて遊ぶ”、つまりオフラインプレイが当たり前の時代でした。コントローラーを握りつつ互いに顔を見合わせ、笑い合い、時には白熱しながらゲームに興じていたわけです。

 この記事では、定額制サービス「Nintendo Switch Online」で配信中のファミコン用ソフトのうち、2人プレイが盛り上がる作品を3つピックアップ。ゲーム内容や遊び方にフォーカスしてご紹介します。

●『マリオブラザーズ』(1983年)

 最初に取り上げるのは、1983年9月に発売された『マリオブラザーズ』です。もともとは1983年7月にアーケードゲームとして出発しましたが、約2か月後にファミコンへ移植。2人プレイ対応ゲームの筆頭として、ファミコン初期の市場形成を担っていました。ちなみに同名タイトルのゲーム&ウォッチ版も1983年3月にリリースされていますが、こちらはアーケード版やファミコン版と内容が異なり、「ベルトコンベアーで運ばれてきた箱をトラックに積み込む」という仕様になっています。

 それではファミコン版に話題を戻しましょう。『マリオブラザーズ』のゲーム内容はいたってシンプル。配管工の「マリオ」と「ルイージ」を操り、「下水道に住み着く敵キャラクター(カメ・カニ・ハエなど)を蹴散らす」といったもので、一定数のステージをクリアすると、面をさかのぼってループする仕組みが採用されています。

 敵キャラはジャンプして踏みつける……のではなく、真下からジャンプで突き上げ、ころんだスキに近づいて蹴り飛ばします。そのほか、ステージ中央部に用意された「POWブロック」を使えば、地面を歩く敵キャラを全てひっくり返すことも可能。プレイ人数に関わらず、この「敵を全滅させて面をクリアする」という基本スタンスは変わりません。

 しかし、2人プレイになると少し話が変わってきます。と言うのも、マリオ(1P)とルイージ(2P)はそれぞれ当たり判定があり、「敵キャラを倒すつもりなのに、誤ってルイージ(マリオ)とぶつかってしまった」という状況になりやすいのです。

 最初はじゃれ合う程度のつもりが、いつの間にか敵キャラそっちのけでプレイヤー同士の対戦へ発展することも珍しくありません。「ひっくり返したカメを突き上げて復活させ、プレイヤーの逃げ道をふさぐ」のは日常茶飯事。よりダイレクトに倒すなら、「プレイヤーそのものを突き上げて敵キャラにぶつける」などのテクニックも有効です。場合によっては普通の協力プレイよりも盛り上がるため、「マリオブラザーズと言えば対戦!」といった印象の方も多いのではないでしょうか。

●『アイスクライマー』(1985年)

 近年は対戦アクションゲーム「大乱闘スマッシュブラザーズ」へのゲスト出演で有名な『アイスクライマー』。その始まりは1985年1月のファミコン用ソフトと古く、実に36年の歴史を誇ります。

 ゲーム内容をひと言で表すなら「登山」。エスキモーの「ポポ」(1P)と「ナナ」(2P)が主役を務め、「トッピー」(青アザラシ)や「ニットピッカー」(鳥)、「ホワイトベア」(二足歩行の白熊)が行く手を阻む雪山を登っていきます(登山の目的は未だ不明)。雪山はエリアごとに構造が異なっていて、中腹のボーナスゾーンまでたどり着くことができればステージクリア。こちらも『マリオブラザーズ』と同じく、一定数のステージ突破で面がループする仕組みです。

 1人プレイと2人プレイで大きく違うのは、強制スクロールを利用したプレイヤー同士の「競争」。本作は片方のプレイヤーが画面上へ達した時点でスクロールするため、取り残されたプレイヤーは為す術なくミス扱いとなります。加えてポポとナナの挙動は癖(ジャンプ時)が強く、「先に上へ登りたい!」と願えば願うほど、焦って雪山を滑り落ちかねないのです。

 ゆえに、「どちらが先にボーナスゾーンへたどり着けるか」という”デスレース”が白熱化。「ひたすら上を目指す」という単純明快さも相まって、対戦用のローカルルールをプレイヤー間で作りやすかった点も魅力だったのかもしれません。

 事実、協力と対戦のどちらでも楽しめるゲーム性が話題を読んだのか、発売から1年も経たない間にアーケードゲームへ移植。『VS.アイスクライマー』と名前を変え、敵キャラやスーパーボーナスステージも追加されました。

●『バルーンファイト』(1985年)

 最後に取り上げるのは、1985年1月リリースの『バルーンファイト』。上述の『マリオブラザーズ』と同様、「アーケードゲーム(VS.シリーズ)からファミコン用ソフトへ移植」という経緯があります。タイトル名の通り、体に風船をつけた男性が主人公。プレイヤーの目的は「自分の風船(2個)を守りながら敵キャラの風船を全て割る」ことです。

 プレイヤーがAボタンを連打すると、画面内の主人公も腕をパタパタと振って少しずつ上昇。敵も空中をフワフワと浮いているので、頭上から踏みつけて風船を割るために相当のコントロール力が求められました。

 また画面内には敵キャラのほか、「湖(画面下)からプレイヤーをパクっと丸呑みする巨大な魚」、「一定時間で放出され、触れると即死の雷」、「プレイヤーをあらぬ方向へ弾き飛ばす回転棒」……などなど、危険なギミックがプレイヤーを翻弄。主人公のコントロールに慣れを要するだけでなく、敵キャラとギミックの位置関係を瞬時に判断しなければならなかったのです。

 そうした状況は、2人プレイモードでよりカオス度がアップ。「ごめん、間違えて風船割っちゃった!」というアクシデントが引き金となり、今度は割られまいと互いに制空権を取り合う戦いに発展しがちです。

 ただでさえ繊細なコントロールが必要なのに、画面内には所狭しと敵キャラが飛び回る始末。敵キャラとギミックの隙間を縫うように飛び、画面端から相手の後方を奇襲、かと思えば裏の取り合いにもつれ込んで戦いは振り出しに……。少しオーバーな表現かもしれませんが、こうした光景はさながら戦闘機による”ドッグファイト”に通ずるものがあります。

 今回ご紹介した3作品はいずれも発売から35年以上経っていますが、協力プレイや対戦プレイの楽しさは令和においても色あせていません。現在はダウンロード版(Nintendo Switch Online/アーケードアーカイブス)も配信されているので、懐かしく感じた方は一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

(龍田優貴)

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