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声優・大谷育江、全世界のピカチュウを演じるまでの軌跡 人知を超えた演技力

マグミクス / 2021年8月18日 7時10分

声優・大谷育江、全世界のピカチュウを演じるまでの軌跡 人知を超えた演技力

■デビュー直後から子供役が抜群にはまっていた声の魅力

 8月18日は声優の大谷育江さんのお誕生日です。おめでとうございます! 大谷さんといえば、いくつかの国民的アニメにレギュラー出演しているベテラン人気声優。もちろん、これまでも多くの作品でご活躍されています。そこで、これまでの軌跡をデビュー当時から追っていきましょう。

 大谷さんのデビュー作は『めぞん一刻』(1986年)のペットショップ店員ほか、モブキャラを何人か演じていたそうです。そして、名前のあるレギュラーキャラは『がんばれ!キッカーズ』(1986年)の原きよしが初めてでした。

 その後、初めて主演を演じることとなったのが『コボちゃん』(1992~1994年)の田畑小穂ことコボちゃんです。当初はレギュラー番組でなくスペシャル番組で、大谷さんは1990年に放送された最初のスペシャルからレギュラーシリーズまでずっとコボちゃんを演じていました。

 そして筆者が最初に大谷さんを把握したのが、『姫ちゃんのリボン』(1992~1993年)の野々原姫子です。この作品では姫子と顔がそっくりなエリカと、時には姫子と同じ姿をした分身も演じていました。ここが筆者の注目ポイントで、おてんばな姫子、おしとやかなエリカ、おっとりした分身姫子と、それぞれを声のトーンも変えて巧みに演じ分け、時には掛け合いもしていてスゴいと感心したものです。

 この頃から出演作品本数も増えました。その一部をレギュラーキャラに絞ってご紹介すると、『熱血最強ゴウザウラー』(1993年)の小島尊子、『幽☆遊☆白書』(1992~1994年)の修羅、『空想科学世界ガリバーボーイ』(1995年)のエジソン、『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』(1996年)の鷹羽二郎丸、『美少女戦士セーラームーンセーラースターズ』(1996年)のセーラーティーンにゃんこ、『天空のエスカフローネ』(1996年)のメルル、『超者ライディーン』(1996年)の武者小路藤丸/ライディーンダイノ、『機動戦艦ナデシコ』(1996年)の白鳥ユキナなどを演じていました。

 並べてみると分かりますが、幼い少女と男の子役が半々くらいで、声の質を生かして子供のキャラを生き生きと演じていた感じがします。得意とする範囲で、その存在感を示していたのでしょう。

 そして、この時代から現在まで演じ続けているのが『名探偵コナン』(1996年~)の円谷光彦です。今年でもう四半世紀も演じているのですね。レギュラー陣のみなさまも含めてお疲れ様です。大谷さんも後述するご病気で一時的離脱をした以外、ずっと光彦役を演じて変わらぬお声を聞かせてくれていました。

■今や一心同体ともいえるほどのピカチュウとの出会い

アニメ『ONE PIECE』チョッパー役 画像は『ワンピース THE MOVIE エピソード オブ チョッパープラス 冬に咲く、奇跡の桜』DVD(東映)

 この翌年、代表作として誰もが知っている『ポケットモンスター』(1997~2002年)のピカチュウを演じることとなります。現在まで、いまだに衰えないピカチュウの人気の何割かは、間違いなく大谷さんの熱演が成せる技ではないでしょうか。なぜなら国外で放映されるアニメ版は現地の声優がアテレコしなおすのが普通ですが、ピカチュウの声だけはすべて大谷さんのままで放送していることからも分かります。つまり大谷さんのピカチュウは万国共通。それだけの人気だということです。

 ほかにも、ご病気により作品から長期の離脱をしたとき、他の作品は代役を立てるという処置をしていましたが、『ポケットモンスター』のピカチュウだけは大谷さんがそれまで録音してきた声を場面により使い分けていました。このことからも大谷さんの存在感の大きさが分かります。

 ここで筆者が忘れられないエピソードをもうひとつ。スタジオで練習中の大谷さんが「ピカチュウ」と声を出したところ、サトシ役の松本梨香さんが「名前を呼んだ?」と聞き返したそうです。もちろん、大谷さんはピカチュウ語で「サトシ」と言ったそうで、何とも人知を超えた演技力ではないでしょうか。

 そして21世紀に入って、大谷さんは現在も演じ続ける、もうひとつの代表作と出会いました。それが『ONE PIECE』(2000年~)のトニートニー・チョッパーです。このチョッパーも大谷さんの魅力が詰め込まれたキャラで、かわいいマスコットの面だけでなく時に見せるシリアスで凛々しい姿が印象的でした。

 ちなみに大谷さんが『ONE PIECE』に出演したのはチョッパーが最初ではありません。実はサンジの子供時代も演じていました。他にもチョッパー登場前にアニメオリジナルキャラのメロイという少女も演じています。チョッパー登場後も他のキャラを演じることがありますが、その時は『ONE PIECE』レギュラー陣の別名義である「粗忽屋」を使用。大谷さんの別名は粗忽屋東京店です。

 大谷さんというと、主人公やマスコットにしろかわいいキャラを多く演じているイメージが強くありませんか?

 たとえば、『おジャ魔女どれみ♯』(2000年)以降のシリーズレギュラーだったハナちゃん、『NARUTO -ナルト-』(2002~2007年)の猿飛木ノ葉丸、『金色のガッシュベル!!』(2003~2006年)のガッシュ・ベル、『うちの3姉妹』(2008~2010年)のフー、『スマイルプリキュア!』(2012年)のキャンディ、『プリパラ』(2014~2017年)のユニコン、『PERSONA5 the Animation』(2018年)のモルガナなど、挙げたらキリがありません。本当はもっとご紹介したいのですが文字数の都合で筆者チョイスにさせていただきました。これからも大谷さんの元気なお声の演技を期待しています。

(加々美利治)

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