声優・檜山修之は時代を代表する“勇者声優” 「有終の美」を飾ろうとしていたが…?
マグミクス / 2021年8月25日 7時10分
![声優・檜山修之は時代を代表する“勇者声優” 「有終の美」を飾ろうとしていたが…?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/magmix/magmix_60740_0-small.jpg)
■“ほぼ新人“で演じた飛影
8月25日は声優・檜山修之(ひやま・のぶゆき)氏の誕生日です。おめでとうございます。人生の厳しい局面を檜山氏の力強い声に励まされた方も多いかと思います。益々のご健勝をお祈り申し上げます。
さて、筆者が初めて檜山修之という声優さんの存在を意識したのは、TVアニメ『幽☆遊☆白書』の飛影役でした。檜山氏にとって飛影は初のメイン級キャラであり、同じく鞍馬役でメイン級デビューを果たした緒方恵美氏と共に、回を増すごとに切れ味の良い演技を披露していく姿を拝見させていただきました。飛影のような一見クールでありながら内に秘めた情は強いキャラクターの演技は非常に難しいと思われますが、ほぼ新人の状態から見事に演じ切った檜山氏の才能と鍛錬には感服するばかりです。
次に檜山氏を演技にインパクトを受けたのはOVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』のシロー・アマダ役です。このとき既に『勇者特急マイトガイン』の旋風寺舞人役で初の主役を務めており、熱血主人公の演技にも素晴らしいものがあることを見せてくれていましたが、シロー役ではさらに熱い演技を披露してくれました。「倍がえしだぁっ!」「俺は生きる!生きてアイナと添い遂げるっ!」などの名言も多く、その後「スーパーロボット大戦」シリーズに登場したこともあり、長く強い印象を残し続けているのではないでしょうか。
そして檜山氏の代表作と言えるのが1997年放送の『勇者王ガオガイガー』の獅子王凱役であることは、多くのファンの意見が一致するところでしょう。人品爽やかな青年サイボーグにしてわが身を顧みずにゾンダーや機界原種と戦い抜く強さと勇気を併せ持つ、まさに勇者と呼ぶにふさわしいキャラクターを檜山氏は全力全開で演じておられました。檜山氏も凱に対して強い思い入れを持っているそうで、「スーパーロボット大戦」シリーズに『ガオガイガー』が登場した際には「ガオガイガーが入らずに何が入るんだっていう気もあった」と語っています。なぜか『スーパーロボット大戦Z』では一般兵役を担当しており、異様に強そうな声の兵士たちが次々と登場し「檜山兵」と呼ばれるほどに強い印象を残しています。2021年10月28日発売予定の『スーパーロボット大戦30』には正当続編である『覇界王~ガオガイガー対ベターマン~』の参戦も決定しており、檜山氏演じる新たな凱を見ることができるでしょう。
■時代を代表する“勇者声優”としての地位を確立
『勇者王ガオガイガー』獅子王凱役 画像はDVD Vol.1(JVCエンタテインメント)
ただ、檜山氏自身は後に凱で「ヒーロー演技の有終の美」を飾ろうとしたとも語っておられます。しかしその演技のあまりの素晴らしさにさらにヒーロー役が増え、ゲームでも「ゼルダの伝説シリーズ」の主人公であるリンク、『スマブラSP』では『ドラゴンクエストIII』の勇者役を演じており、まさに時代を代表する“勇者声優”としての地位を確立しています。
もちろん檜山氏の魅力は勇者役だけには留まりません。2002年には『機動戦士ガンダムSEED』ではクールな皮肉屋であるムルタ・アズラエルを演じています。コーディネイターに対し強烈なコンプレックスを持ち頭は切れるが窮地に陥ると感情的な脆さを見せる悪役を、年間通して演じ切っています。とはいえ局面によっては微妙に熱血漢に思えるような言動を取ることもあるキャラクターでもあったのは、勇者役としての檜山氏の影響を少し受けているのかもしれません。
2004年に放送された『げんしけん』では二次元オタクのテンプレートを極めたキャラクターである 斑目晴信役を担当しており、得意分野以外では基本的に弱気なキャラクターを丁寧に演じ、檜山氏の演技の幅には限界がないところを見せてくださいました。
近年では声優養成学校で講師を務めることも増えてきていますが、勢いはまったく衰えることなくアニメやゲーム、特撮や洋画の吹き替えなどさまざまなジャンルで縦横無尽の活躍を続けておられます。今後も、多くのファンの心に残る演技を、見せ続けてくれることでしょう。
(早川清一朗)
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