男女問わぬ人気の秘密？ 『パウ・パトロール』で日本向けにアレンジされた部分とは

■「その任務、おまかせだぜ！」の決めセリフも日本独自？

　テレビ東京系6局ネットで放送されている子供向けCGアニメ『パウ・パトロール』は、個性豊かな6匹の子犬たちが、それぞれの持ち味とチームワークで街のトラブルを解決していく物語。パウ・パトロールたちが乗りこなすビークルも印象的に描かれ、男女問わず子供たちの人気を集めています。2021年8月20日からは、劇場版最新作『パウ・パトロール　ザ・ムービー』が公開中です。

　同作はもともと2013年に北米で放送開始し、全世界に展開しているコンテンツで、日本では2019年4月から放送開始していますが、内容については日本向けのアレンジも施されているといいます。

　どのような工夫が日本での人気獲得につながったのか、日本語版製作委員会の一員である、タカラトミー・エデュテイメント事業室の佐伯次朗さんに聞きました。

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ーーもともと、『パウ・パトロール』の日本での展開に取り組むことを決めた理由は何だったのでしょうか？

佐伯次朗さん（以下、佐伯）　かわいらしい子犬たちのキャラクターと、パトカーや消防車、ブルドーザーなど、日本の子供たちにもなじみのある「はたらく車」の組み合わせ、そしてパウ・パトロールが困っている人たちを助けるというストーリーは、間違いなく受け入れられると感じました。

　そして、その世界観を追体験することのできる豊富な商品ラインナップも魅力でした。個性豊かなビークル、フィギュア、プレイセットなど、劇中のごっこ遊びを訴求できる商品展開が可能だと感じました。

ーー放送から約2年を経て、男女を問わず人気を集める番組となりました。

佐伯　予想以上に速いペースで人気が広がっていると感じています。TVでの視聴習慣も根づいており、確実にファンが増えていると思います。

ーー『パウ・パトロール』日本向けに展開するにあたって、工夫された点などについてお聞きしたいです。例えば、「その任務お任せだぜ！」といったキャラクターごとの口癖や決めセリフは、日本向けにアレンジされている部分なのでしょうか？

佐伯　個性豊かな子犬たちがたくさん登場するので、それぞれのキャラクターの魅力を子どもたちに分かりやすく、なじみやすくするために、口癖や決めセリフなど工夫しています。

　また、『パウ・パトロール』を語る上で欠かせないビークルにも日本独自の名前をつけているんです。出動シーンでかっこよくビークルの名前を言う部分も、日本オリジナルの要素です。

■ファンの投稿作品も積極的に紹介

『パウ・パトロール　ザ・ムービー』で、主人公たちに助けを求める、ダックスフンドのリバティ

ーー「りゅうせいお兄さん」がMCをつとめる「パウラブ情報局」や、ビークルの魅力を紹介する「パウパトチャンネル」など、番組最後のミニコーナーの内容も多彩で、視聴者の塗り絵やダンス動画なども紹介されています。

佐伯　視聴者の皆さんに作品をもっと好きになってもらえるように、さまざまなコンテンツを制作してきました。SNSなどを見ていると、自作のグッズやキャラ弁など作られているファンの方も多く、そういった方々の「パウパト愛」を広く伝えたいという思いで企画が進みました。

ーー『パウ・パトロール』の玩具についても、乗って遊べるサウンドカーと3種のゲームが6月に追加されるなど、積極的に展開されています。今後どのような遊び方の玩具が登場するのでしょうか？

佐伯　TVシリーズの玩具としては、これまでレスキューごっこ遊びができるビークルやプレイセットをメインに展開してきましたが、遊びの幅を広げていきたいと考えています。ゲームや乗用玩具の反応を見つつ、知育系やお絵かき系など、日本の子供たちになじみのある商品展開を検討しています。

ーー『パウ・パトロール ザ・ムービー』は、普段のアドベンチャーベイと違った舞台で、新しいキャラクターも登場しています。特に注目してほしいポイントは？

佐伯　大都会の「アドベンチャーシティ」を舞台に、“パウジョンアップ”したパウ・パトロールの活躍が描かれます。コスチュームやビークル、新しい基地など全てがパワーアップし、ハイクオリティなCG映像も魅力です。

　パウ・パトロールらしいチームワーク、トラブルに勇敢に立ち向かう姿、そして新しいキャラクター・リバティの活躍など、ファン大興奮間違いなしの内容です。ぜひ楽しんでいただければ嬉しいです。

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　上映中の『パウ・パトロール ザ・ムービー』は、大都会のアドベンチャーシティに舞台を移し、パウ・パトロールたちの新たな活躍が描かれます。新メンバーのダックスフンドの「リバティ」の声を担当する、元「モーニング娘。」の安倍なつみさんの芝居にも注目です。

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（マグミクス編集部）