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9月15日は「迫撃!トリプル・ドム」の放送日。ジェットストリームアタック発動の背景は?

マグミクス / 2021年9月15日 7時10分

9月15日は「迫撃!トリプル・ドム」の放送日。ジェットストリームアタック発動の背景は?

■「マッシュ・オルテガ、ジェットストリームアタックをかけるぞ!」

 1979年9月15日は『機動戦士ガンダム』の24話「迫撃! トリプル・ドム」が放送された日です。マ・クベの包囲網を突破したホワイトベースの前に現れたガイア・マッシュ・オルテガ操る3機のドムの猛威はガンダムたちを苦しめますが、マチルダ・アジャン中尉の尊い犠牲によりマッシュ機を撃墜、残る2機を撤退に追い込みました。

 地上降下後、ホワイトベース隊は多大な犠牲を払いながらも、ガルマ・ザビやランバ・ラルたち強敵を打ち倒し、決戦の地であるオデッサへと向かっていました。しかしマ・クベが仕掛けた罠によりエンジンを破壊されたホワイトベースは航行不能となり、補給を待つはめに陥ります。

 マチルダ・アジャン率いるミデア隊がグフとドダイYSの襲撃を受けながらも辛うじて到着し、エンジンの修理に取り掛かりますが、ここで襲い掛かってきたのがキシリア・ザビ配下の勇士、黒い三連星でした。

 当時、『ガンダム』を見ていた子供にとっては「赤い彗星のシャア」以来(※注)の、二つ名を持つパイロットたちの登場です。新型重モビルスーツ「ドム」を駆る3人組がどれほどの強さを持っているのか、想像もつきません。

 案の定、3機のドムは迎撃に出てきたガンキャノンとガンタンクを、ホバー移動を駆使したスピードで圧倒します。このときガンダムはGファイターと合体したGアーマーでの出撃を敢行しようとしていましたが、パイロットがおらず急きょガンダムでの出撃経験のあるセイラが呼び出され、アムロとの急造コンビを組むこととなりました。

 どうにか戦場へと飛び立ったGアーマーでしたが、セイラがまだ不慣れなこともあり、苦戦を強いられます。それでもミサイルでドムに至近弾を与えますが、有効打とはなりません。黒い三連星の猛攻は止まらずホワイトベースの防衛線を破られてしまい、ガンダムへの分離を余儀なくされるのです。

 ガンダムが地上へと降り立ったそのとき、ドムの攻撃がホワイトベースをとらえ始めていました。マチルダ中尉は自身のミデアへと走り、ガンダムはガイアのドムと交戦しますが、バルカンが通じない装甲の厚さに驚愕します。ガイアもアムロがただ者ではないことを悟り、マッシュとオルテガを呼び、ジェットストリームアタックを仕掛けることとなりました。

(※)ランバ・ラルに「青い(青き)巨星」の二つ名が付いたのは劇場版からとなります。

■「俺を踏み台にしたぁ!?」戦いは衝撃の展開へ

『機動戦士ガンダムUC』では、ロンド・ベルの「トライスター」が登場し、主人公機に踏み台にされる場面も描かれている。画像はトライスター機を再現した「HGUC 1/144 ジェスタ トライスタークリアVer.」(BANDAI SPIRITS)

 3機のモビルスーツが一直線に並び、連続攻撃を仕掛けるジェットストリームアタックは、本来宇宙での対艦戦用に考案されたものでした。対宙弾幕の薄い個所から突撃し、3機が連続で同じポイントを攻撃する戦術で、黒い三連星はこの戦術で通算14隻の艦船を沈めたとされています。ルウム戦役でのレビル将軍を捕虜にした功績も合わせ、ジオンきってのパイロットとしての名声を得ていたのです。

 このとき、なぜジェットストリームアタックをガンダムに対して仕掛けたのか。まず重要なポイントとしては、ガンダムがビームライフルを装備していなかったことが挙げられます。もしライフルを持っていた場合、正面から突撃することは不可能です。簡単に撃ち抜かれていたでしょう。

 次に重要なのが、黒い三連星にとってガンダムとの戦いが初のモビルスーツ戦であり、また初めての地球重力下の戦いでもあった点です。戦闘時にドムを使いこなしていた点から見て、慣熟訓練は万全だったと思われますが、不慣れな環境下での戦いにおいて、自分たちが最も頼れる戦術を繰り出すのは当然の流れでしょう。

 かくして繰り出されたジェットストリームアタックですが、ガンダムはガイアのヒートサーベルをかわし、マッシュのジャイアント・バズを潜り抜け、オルテガのバズーカをビームサーベルで切り裂きます。背後からマッシュが発射したバズーカもかわしますが、続けて2回目のジェット・ストリームアタックがガンダムを襲うのです。

 ここでガンダムはガイアのドムを踏み台にして、背後にいたマッシュのドムにビームサーベルを突き立てます。この瞬間、ガンダムは完全に無防備でしたがマチルダ中尉のミデアが割って入り、オルテガのドムの攻撃を妨害したのです。

 もしここでミデアがいなければ、オルテガによりガンダムは撃破されるか、少なくとも大きなダメージを受けていたでしょう。しかしその代償として、ミデアはコクピットを叩き潰され、マチルダ中尉は散華してしまうのです。

 ガンダムを最も苦しめた強敵といっても過言ではない黒い三連星。残るガイアとマッシュも次回25話で撃破されてしまいますが、約30年後の『機動戦士ガンダムUC』でも、トリントン基地襲撃の場面で同様の戦術が描かれるなど、後世にも大きな影響を与えています。その存在感は、今なお大きいと言えるでしょう。

(ライター 早川清一朗)

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