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『鬼滅の刃』第5夜は「柱合会議編」 胡蝶カナエの名言「人の心は花開く」

マグミクス / 2021年9月23日 8時10分

『鬼滅の刃』第5夜は「柱合会議編」 胡蝶カナエの名言「人の心は花開く」

■「遊郭編」前に見逃せないエピソード

 TVアニメシリーズ『鬼滅の刃』の第2期「遊郭編」(毎週日曜の23時15分~)の放送スタートを間近に控え、フジテレビ系では『鬼滅の刃』の第1期「竈門炭治郎 立志編」の特別編集版を5夜にわたってオンエアしています。9月18日放送の第3夜「鼓屋敷編」は視聴率14.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、9月19日放送の第4夜「那田蜘蛛山編」は14.7%と好視聴率を記録しました。フジテレビ系で「那田蜘蛛山編」を放送するのは二度目でしたが、前回の視聴率15.4%からわずかに減っただけでした。「サイコロステーキ先輩」「村田さん」はTwitter上でトレンドワード入りしています。

 9月23日(木)19時より放送される第5夜は、第1期のフィナーレを飾る「柱合会議・蝶屋敷編」です。9月25日(土)放送の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(2020年)に直接つながるエピソードであり、第2期「遊郭編」の時代背景を理解する上でも、見逃せない内容となっています。

 今回のキーパーソンは蟲柱・胡蝶しのぶの姉・胡蝶カナエ。そして、キーワードはカナエの言葉「きっかけさえあれば 人の心は花開く」です。

■煉獄杏寿郎ら9人の「柱」たちが最後の集結

 那田蜘蛛山での激闘を終え、満身創痍状態の炭治郎は、「鬼殺隊」の本部である産屋敷宅へと連れてこられました。このとき、炭治郎は勢ぞろいした「鬼殺隊」の最強剣士である9人の「柱」たちと対面します。そのなかには、「無限列車編」で炭治郎に剣士としての生き様を強烈に焼き付けることになる炎柱・煉獄杏寿郎、「遊郭編」でド派手に活躍する音柱・宇髄天元もいます。ちなみに9人の柱がそろうのを炭治郎が見るのは、この日が最初で最後となります。

 新人隊士である炭治郎は、鬼となった妹・禰豆子を連れていることを、柱たちに糾弾されます。鬼に対する憎しみが強い風柱・不死川実弥は、禰豆子に向かって血が流れる自分の腕を突き出して挑発します。蛇柱・伊黒小芭内に押さえつけられている炭治郎は、手を出すことができません。

 禰豆子役の声優・鬼頭明里さんは、ほとんどセリフのない禰豆子の感情表現をどうすればいいのか、かなり試行錯誤したそうです。ボールペンをくわえてみたり、自分の指を噛んだりと、手探りでさまざまな表現方法を試してみたそうです。強烈な個性と個性がぶつかり合う「柱合会議」シーンは、豪華声優陣の熱演ぶりに注目です。

■親から虐待されて育った栗花落カナヲ

「きっかけさえあれば 人の心は花開くから 大丈夫」

 これは、胡蝶しのぶの鬼に殺された姉・胡蝶カナエが残した言葉です。

 炭治郎と同期入隊した栗花落カナヲは、蟲柱・胡蝶しのぶの「継子」に選ばれるほど剣士としての身体能力に恵まれています。しかし、カナヲの生い立ちは、決して恵まれていません。家は貧しく、親からは名前すら付けてもらえず、ネグレクト(育児放棄)状態で過ごしてきました。カナヲの口数が極端に少なく、感情が乏しいのはそのためです。

 やがて、カナヲはお金で売られ、人買いの手に渡ります。そのまま裏社会へと流されていきそうなところを、胡蝶カナエ・しのぶ姉妹に出会ったのでした。

 カナエ・しのぶに引き取られ、カナヲは美少女へと育ちますが、幼い頃からのトラウマが残り、自分の気持ちを口にし、自分の意思で行動することができません。今のおっとりしたしのぶと違って、当時のしのぶはカリカリしがちでした。そんな妹に対し、いつも落ち着いているカナエは「いつか好きな男の子でもできれば カナヲだって変わるわよ」と笑顔でカナヲをかばいます。

 心を閉ざしている相手に厳しくしても、ますます心を閉ざすだけです。太陽のように暖かい眼差しで孤独な少女・カナヲを見守る姉・カナエは、しのぶにとっても憧れの存在でした。

■「鬼殺隊」と鬼との違いは、紙一重

 栗花落カナヲが幼少期に、家庭内で虐待され、身売りされていたことには驚きを覚えますが、戦前の日本では人身売買は平然と行なわれていたのです。江戸時代から明治時代に変わり、文明開化は進んだものの、大正時代には社会格差も大きく広がりました。貧しい農村地帯では、口減らしのために女の子は売られていくことが少なくありませんでした。売られていくことは、親孝行とさえ考えられていました。そして、売られていった女の子たちの多くは、「遊郭編」の舞台となる吉原などで働くことになったのです。

 現在では人身売買は大っぴらには行なわれなくなったものの、経済的な弱者が性産業に従事せざるを得ないという社会構造は今も変わりありません。

 人と人との出会いは不思議です。カナヲが胡蝶カナエ・しのぶ姉妹と出逢っていなかったら、カナヲは吉原へと売られ、炭治郎とは違った形で遭遇していたかもしれません。カナヲの不幸な生い立ちを知った鬼舞辻無惨が近づき、鬼になっていた可能性もあります。

 鬼を倒す「鬼殺隊」の隊士たちと、人を喰う鬼たちは、紙一重の違いです。炭治郎も、もう少し早く家に帰っていれば、無惨によって殺されるか、もしくは禰豆子の代わりに鬼になっていたかもしれません。ほんとうに、ささいなことで人の運命は大きく変わっていきます。

 胡蝶カナエの言葉「きっかけさえあれば 人の心は花開く」は、カナヲにとって明るい予言となります。超ポジティブ思考の持ち主である炭治郎と蝶屋敷で再会したことで、カナヲは心を開くきっかけを得ることになります。

 人は人と出会うことで、その人の人生は大きく変わっていきます。人との出会いをプラスにできるか、マイナスの結果にしてしまうかは、その人のその後の人生の歩み方次第でもあります。出会いの素晴らしさを描いた『鬼滅の刃』の第1期「竈門炭治郎 立志編」は、これにて完結。炭治郎、善逸、伊之助たちは、より難易度の高い新しいステージへと挑むことになります。

※禰豆子の「禰」は「ネ」+「爾」が正しい表記
※煉獄の「煉」は「火+東」が正しい表記

(長野辰次)

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